#3 働き方について改めて考えてみよう

前回まで、専門職として長年働いてきた一人の視点で見た、働き続ける間に見えてきた課題についての想いを共有してきた。noteでは、数多くのキャリア関連の記事として、課題、働くためのヒント、報告などがアップされている。世の中には、自分の体験したようなものだけではなく、多様なキャリア関連の課題や悩みがあり、幅も奥も深いなと実感する。
ここからはもう少し焦点をしぼり、一般的に「ビジネスモデルYOU(BMY)」と呼ばれる考え方を紹介しつつ、働き方についてのヒントになるような話題をお届けしたいと思う。


ビジネスモデルYOUとの出会い

私は約10年前ビジネスモデル・キャンバスに興味を持った勢いで、出版されたばかりの『ビジネスモデルYOU』(ティム・クラーク 2012)を購入した。当時は、ビジネスモデルで個人の生き方を考えるというやり方を興味深いと思いつつも、いつか読むだろうと積読。
10年の間にプロジェクトで、農家の働き方について調査したり、情報社会の前後で変化した働き方やその先について考えさせられたり、江戸時代初期(元禄時代)の転職や職業感について考える機会を得ることになり、改めてこの本を手に取ったときに、改めて働き方というテーマに興味を持つことになった。
余談であるが、大量の人が企業に雇われ、決まった時間に決まった場所に集まり働くというサラリーマン的な働き方は、ここ最近100年程度の歴史しかなく、当たり前でも何でもないやり方らしい。

2022年に、米国で『ビジネスモデルYOU』の更新版が出版された。日本では未訳。更新版は、大きな変化はないが10年のワークショップ実践の結果を踏まえた、用語レベルの変更や、キャンバス設計の手順の明確化が大きい。
また旧版で強調された起業志向から、多様な人生設計に適応した内容になった。著者は、大学で起業について教鞭を取ってきた経歴を併せて考えると無視できないところでもある。

一旦興味を覚えると行けるところまでという性格が昂じて、昨年、ティム・クラークが主催する『ビジネスモデルYOU公式トレーニング』を受講・修了し、公式トレーナーを名乗ることができるようにもなった。

ここで取り上げたい課題

今後、引き続き以下の3つの働き方の課題について、考えていきたいと思いますが、自分の活用可能なリソースとして「ビジネスモデルYOU」をベースに書いていきたい。

1.仕事をしていて、やる気を無くさずに仕事を続ける。

長期間働き続けると、いろんなことが起きるし、いろんな心理的な変化も経験し、モチベーションの維持は本当にむつかしい。

2.ある期間仕事を続けていった結果、後悔することなく納得感が得られるようにする。

日々の業務の対応、職場の人間関係、業界の技術動向やビジネス動向、現状のプロジェクトの行方などなど、仕事がうまく行くためには色々と気を配る事がある。自分のキャリアに関して経済的な面ばかりで成否を考えているとどこかの時点で立ち往生してしまうかもしれない。

3.今後国内において、働き手が不足することは必至であるが、その状況で新しい働き方を模索する。

2024年は、長年なおざりにされてきた医療、物流、建設業界の労働時間の上限が厳しくなり、生活の質の向上が期待されると同時に、特に人材不足だと言われている医療、運輸業界では、ビジネスを維持するための深刻な問題名問題に直面している。また、来たるべき2040年には、日本の超高齢化、人口減少の結果として、単純計算で全国が1,100万人の人材不足に陥られると予測されている。15年先では、社会機能を維持するためにみんなで何ができるかについて考える必要がある。

特定の手法のニッチな内容ではなく、「ビジネスモデルYou」に興味がなくても、役にたちそうな内容にしていきたいと思います。

「ビジネスモデルYOU」に関する誤解を解いてみる

ここで、自分の知りうる範囲で『ビジネスモデルYOU』についての疑問や誤解を解いてみようと思う:
(今後、どなたかから質問を受けた場合、増やしていこうと思う。)

Q. ビジネスモデル・キャンバスは、ビジネスに使うもので、人の生き方に使うのは抵抗がある。
A. ー確かに、ビジネスモデル・キャンバスは、ビジネスのために考案させたものですが、個人のしごとに関しての応用方法がティム・クラークに考案され、過去10年に多くの人の実施によって証明されている。また、10年の間にビジネスモデルYOUは、大小の改良を加えられより個人が使いやすいようになっています。

Q. 『ビジネスモデルYOU』を読んだがよくわからなかった。
A. 日本で2012年に出版された『ビジネスモデルYOU』は、20ヵ国語に翻訳された世界的なベストセラーで多くの人に読まれました。私も、読みましたが、ワークブック形式の本の構成や派手めのグラフィックデザインが全体の骨組みや流れを、覆い隠してしまっているところがあるようです。(英語版と比べましたが、フォントが英語版ほどきれいではない以外、わりと忠実に訳されていました。)


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