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054話:雨の日に履てダメージが残った靴とその対応

ZinRyuは割と雨の日でも、晴れの日同様に、ガンガン履くことが多いです。

その理由はこちらのノートで紹介したように、カーフの靴コードバンの靴、それぞれ雨にふられた後に適切にケアすれば復活していることを知っているから。

それでも、復活しきれなかった靴がありましたのでそのしくじりを紹介します。

◆どんな靴が雨で履いちゃダメ?

雨の日に履いた靴、アンソニークレバリー、コードバン、ボノーラのローファー、色々とはいていますが、どれもケアすればダメージは残りませんでした。それでも、唯一ダメージがあったのはこの靴。

ダメージがあったのはつま先の部分でした。雨にふられて履いていたら、こんな風になってしまったのです。

◆何でこうなったのか?

原因ははっきりしています。甲や踵まわりに使っている革が厚さ1mmのベビーカーフでした。雨にふられたことで、水がの表革に染み込み、それがつま先の芯まで到達。

私が普段制作するようなハンドメイド靴では芯は革でできています。革に水を含ませるとやわらかくなる性質があるのですが、本来なら形状を支え、しっかり堅さを保っていなければいけない芯がやわらかくなってしまった。

柔らかくなった状態で力がかかれば、芯が崩れ、トゥラインが崩れてしまう。。そんな目にあってしまったというお話です。

◆どうすればいいか?

繊細な薄い革、防水性がない革の靴を履く場合。まずは防水スプレーを徹底してください。でも、し忘れた場合は、なるべく早く帰宅、シューツリーを入れて休ませることが肝要です。

不幸にも上の画像のようになってしまった場合は、ちょっとした処理を施す必要があります。この方法を適用するには純正ツリーがあった方が確実です。(なければ靴になるべく合うツリー)

1)シューツリーを入れトゥをバケツの水に突っ込む

大体20分くらい漬けて完全に水を染み込ませます。

2)ガラス瓶で圧力を加え、慣らしていく。

3)あとは乾かす

今では、2週間くらい乾かして、完全に水気を抜くことを推奨します。

◆まとめ

・ベビーカーフとか薄く繊細な革の靴は、雨の日は避けたほうが確実
 (なめしのしっかり利いた厚めなカーフは、大丈夫でした)

・防水スプレーをしよう

・つま先に完全に浸水したら、なるべく早く帰ってシューツリーをいれる

・ダメージが運悪く残ったらバケツにトゥ突っ込んで、乾かしてケア。


ご参考になれば幸いです。

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