024話:靴木型の変遷1(2010年)

削って1年当時の木型です。このころのラスト製作経験数は15例くらいでしょうか。つまり、削る・靴にする・検証する・改善するを15回繰り返したことになります。

一応、当初から、足の基本線を意識して削っていたことがわかります。

甲骨にそうように削る意思もあります。ノーズが少し長くなっています。

踵は私がもっとも既成靴のフィッティングで不満があった箇所であり、かなり小さくかつ立体的に成型しています。ただ、それでも経験の少なさ故か左右対称感が見て取れますね。

土踏まず底面の画像です。なるべく縦アーチ、横アーチにフィットさせようとしていることがわかります。

靴にしたらどうなるか?

黒いコードバンと藍染の鹿革(自作)の靴を作ってました。こちらがその画像。

今見たら、スマートに見えているようで、ノーズの長さと土踏まずの絞りに頼っているのが見て取れ、無駄が多いのですが、それでも同サイズの通常の既成靴よりはかなり無駄が削られていると思います。

このように、単に「木型を削る・靴にする・検証する・改善する」を繰り返せば比較的短期間に市販品にない、独自の木型が出来上がります。

次は、それをさらに磨き上げた、2012年当時の木型を紹介していきたいと思います。

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