081話:靴クリームの塗り方でワックスを塗る2(改善版)

油性靴クリームのやり方で、ワックスを塗布する手入れをこちらで紹介しました。

まとめは、、、
・ツヤ感はクリームと比べ悪くない、むしろ勝る
・保革効果はクリームと同様に認められる

ただ、使用感は悪く時間が靴クリームより2−3倍かかる…

という問題点がありました。今回は、そこを少し軽減する方法を試してみたので紹介します。

使用感が悪い原因?:

固いことが原因。固形ワックスなんだから当たり前なんだけれど。

固いゆえに、靴の革に伸ばすのが大変。

固いゆえに、余分なワックスを乾拭きで拭き取るのが大変。力もいるしスピードも必要。今回は、その課題をとある方法で解決するコトにしました。


ワックスの塗布方法2公開:

1)用意するもの
 ・固形ワックス
 ・乾拭きする布
 ・ペネトレイトブラシ
 ・豚毛ブラシ

2)まず、缶ワックスにドライヤーで温風をあて溶かします。こんな風に。。。

そうすると段々と、溶けたチョコレートみたいな感じになります。

3)すかさずペネトレイトブラシで革靴にワックスを伸ばす

結構伸びがいいです。快適に伸ばすコトができました。

ちょっと乾いたら、こんな感じ。(跡を残すよう、わざと多めに塗布しています)

4)豚毛ブラシで伸ばします

ここは油性靴クリームで手入れする時と同じですね。。

ここからが少し、、違ってきます。

5)ドライヤーで革靴に温風を送り、表面のワックスを柔らかくする

ここでは、一箇所に長く当てず動かしながらやるのがポイント。当て過ぎると、一気に革が高温になり破損するので。

6)柔らかくなったワックスを乾拭きでふき取って完成。

あとは好みで、心行くまで乾拭きしてください。


完成:

ちょっとわかりにくいので、光に当てます。

遜色ない、自然なツヤ感に仕上がりました。

こんな感じで、固形ワックスでもちょっと温めて塗布することで作業性を改善するコトができます。ドライヤーを用意する手間はかかりますが、一つの方法として試してみてはいかがでしょう。

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