035話:黒桟革という革1

世界一の革になった日本の革。

国産黒毛和牛を使用して日本古来の伝統技法である『なめしの技術』と
『漆塗りの技術』を融合させたのが姫路黒桟革。

この煌めいている粒が漆です。

黒桟革との出会い:

ZinRyuは学生時代に剣道をやっていたのですが、一年に一度出稽古で、来ていただいていたNTTの剣道部の方が着用していた胴に、この革が使われていたのが最初であったと思います。

空気が澄んだ、東北の山中にある道場で、夕暮れの光に濡れていた胴が印象的でした。

黒桟革とは:

HPの説明をそのまま引用させていただきます。

黒桟革が出来るまで
坂本商店では、なめしから加工までを一貫生産しています。黒毛和牛の原皮を脱毛し、白くなめし、植物からとった「渋」を浸透 させます。ここ10年近くはタンニンなめしの技術も取り入れました。

次に液状の鉄を浸透させます。液自体は黒くありませんが、渋と鉄が 化学反応を起こし茶色の牛革が黒くなっていきます。
黒桟革のシボの表情には、型押し・極上黒桟(手もみ)・『極KIWAMI』 が有ります。シボに手作業で漆を施し、乾燥と塗りを繰り返します。幾層にも塗り重ねることで漆の光沢とボリューム感が生まれ、黒の艶 に深みが増します。

こうした手間をかけて完成した黒桟革は数少なく、専門の職人でも月 に20枚程度しか作れない大変希少なものです。

こちらをぜひ、ご参照ください。

作り手・使用者サイドの視点では次回に書かせて頂こうと思います。

日本で初めて世界一の革になる:

2014香港APLFアワードMM&T展(素材展)にて日本人初のベストニューレザー部門グランプリを受賞した姫路黒桟革『極』は、なめしの技術で手もみに頼る事なく吟面のシボを最大限に引き出し、漆の特徴の乾固を利用し、なめしの技術 と塗りの技術を極め、最大限に魅力を引き出し生まれた不易流行のジャパンレザーです。
審査員に「サムライ以来の伝統的な革をかばんや靴などの現代ファッションの域に高めた」と 高く評されました。

詳しくは、ぜひ坂本商店さんのHPをごらんください。

学生時代の私は本当に見る目があったと思います…というのは我田引水の度が過ぎますね。(汗)

パリコレにも使用される:

黒桟革が使われた全作品はこちら

黒桟革を使うようになるまで:

そんな革を無謀にも私が使うことに。

当時、2012年にレザーアワードでアマチュアメンズ部門賞を受賞した後、10万円ですが賞金GETしていました。

私は基本的に、靴で得たお金は、そのほとんどは、もっと良い靴をつくるための開発費に回しています。突然の臨時収入でしたので、普段は買えな憧れの革を買おうと行動。

でも、どの革屋さんでも黒桟革を取り扱っておらず難航しました。やっとのことで探し当てた取り扱いがあった某商事に問い合わせてみると

「黒桟革?5枚くらいまとめて注文してもらわないと売れないですね。。」

意気消沈して、最後の望みと思い、ダメもとで黒桟革を製造する坂本さんに連絡をとったのでした。当初、私は製造元は革問屋にしか売っていないと思いましたが、自分が今まで作ってきた作品の紹介とともに、その革をどうしても使いたい旨をお伝えしました。

こんにちは、メールをいただきありがとうございます。
(中略)あらゆる革の素材から靴を作成されておられるのですね。(中略)もうしばらくお待ち頂けましたら、名刺大程度の革見本ならお送りさせていただきます。

なんと革の見本まで送っていただき、さらに1枚からご用意頂けました。その出会いが私を大きく変えていくことになりますが、それはまた後の話。

次回は、黒桟革について作り手・使用者サイドの視点で書こうと思います。

ZinRyuのツイッターはこちら。

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ZinRyu (靴師)

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