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私の票は多分4トンくらいある

おっも。

普段虚無を食べて生きているような自分が、何かの決定権を持っていることが面白くて、かなり前から私は選挙が好きである。というか、私の今の意思を体現してくれる自分の票がなんか可愛くなってくる。

投票券に向かって、「いや〜〜〜〜〜!!かわい!絶対この票4トンはあるでしょ!物理的に一票の格差あるでしょ!!こ〜れは意思届いちゃうでしょ〜〜」と贔屓をしてみたりもしている。純愛。

マイ票とのおかしくて楽しげな日々を送っているように見えるけれども、可愛い子には旅をさせなきゃいけない。ので、投票をしてきた。
もちろん、私の分身であり可愛い票なので、選挙に関する下調べは毎回入念にしている。そして開票日に講釈を展開している。
自分の票がどう反映されたのか、世論はどう動いてるのか、国民の考えがここまでしっかり数字や結果として見える機会はそうそうないので、選挙は面白いと思う。


不在者投票の申請まで

住民票所在地の関係で今回は「不在者投票」なるものをした。住民票のある自治体から、現住所に票を取り寄せるというスタイルですね。仮の場所にいて投票ができないよ〜〜〜ん;;みたいな人には大変便利な制度。

正直に言うと、2週間前までは、「自分のことで手一杯だから、不在者投票の申請するの面倒だな」とか思っていた。なんなの?

そう思っている最中、親しくしている賢い人間に「投票は行かないの?」というようなことを言われた。ここまでの圧では言われてないかもしれないけど、投票についての話をした。
その場では「忙しいからちょっと手続きする余裕がないかな〜」などと答え、それは仕方ない、といった感じで話は終わったような気がする。そして飄々と帰った気がする。

飄々と家に向かっている最中、「いや仕方なくないし普通に投票はするが?」みたいな気持ちになってきた。本当に天邪鬼がすぎる。逆のことしかできない定めでも受けてる?

その後、さっさと投票すればいいものを、特に意味のない悶々とした気持ちを抱えながら数日を過ごした。

そして先日、例の賢人と「選挙速報を一緒に見よう」などという真剣な会話を交わして別れた後、「いや選挙速報は投票しないとおもんないYO」と思い、その足で不在者投票の申請に行った。全てのターニングポイントである賢人と、謎の縛りプレイを己に課している女の選挙戦。あとは普通に、投票しなかったら今後数年の政治に口を出す資格がなくなっちゃう〜〜!?と思った。


申請と投票用紙の取り寄せ

不在者投票は投票時の前日(今回でいえば7/9の土曜)までに終わらせなければならない。天邪鬼がいざ投票せん!と思ったのが7/5の火曜。投票の申請から投票までの一人どったんバッタン劇の開幕。

ちなみに手順としては
①不在者投票の申請・書類請求(オンラインか郵送、私の故郷は郵送限定)
②投票用紙到着
③現住所の選管で投票
④選管が住民票のある選挙区まで記入済み投票用紙を郵送
といった流れである。私一人の問題ではない。時間がかかるので余裕を持とう。


急いで住民票のある自治体に電話すると「早く送ろう、今日送ろう」といった旨の方言での返答があり、「久しぶりの方言、落ち着く〜〜」などと郷愁を抱いている暇など私には許されず、速達で投票用紙の請求書を郵送した。
私という人間と、慌てるシチュエーションはトップレベルに相性が悪いので、永遠にアタフタしていた。落ち着いてほしい。

請求書を入れた封筒に書いた現住所、焦ると飛ぶ

住所がわからなくなって、吹き出しで書き足したりした。ポップだけど、とにかく落ち着いてほしい。
ちなみに請求書の住所もメチャクチャにしてしまって、ギチギチになった。
旬の食べ物ファイルの上で書いて、情報が錯綜していたのかもしれない。

(汗)(汗)みたいな顔をしながら書類を完成させ、郵便窓口から速達で出した。「明日には届きますかね…?」と聞いた時の「届きますね」にいつも安心する。いつもとかじゃなく、余裕を持とう。

もしかしたら住所が間違っていて届かないかもしれないと思いながら、サマーウォーズの終盤の緊張感で提出した。ずっと己の招いた事態に一人でアワアワしている人生。

次の日、住民票のある役所の方から「届きました〜〜〜〜〜!!!!身一つで〇〇(現住所)にいらっしゃるんですね!?!?」と電話が来て安心した。身一つ判定も頂いたし、あとは投票用紙を待った。
身一つに関しては「身一つ…!あ!そうですね!!ガハハハ!」と返答した。多分そうではないけど、手続きなどすごく丁寧で好きだった。ありがとうございました。


投票

7/7の木曜に、役所の方から「明日か明後日に届きます!!届いたらすぐ投票してくださ!!い!!」とお電話があった。七夕だし笹でも作るか〜とのんびりしていたけど、笹は作らずに各政党のマニフェストと候補者の主張に目を通して紙に書くなどした。あとはNHKの特設サイトなどもわかりやすいのでいつも参考にしている。

7/8の金曜日、ソワソワ郵便を待っていたら夕方頃に書類が届いた。

私の可愛い票の入ったレターパック

かっこいい。
開けると中にいくつか書類が入っていた。


開けてはならない封筒

これは開けてはならない書類なので開けなかった。えらい。
各政党と候補者名が記載されている紙と注意事項、そしてこの開けてはならない封筒一式を持っていくよう指示があったので、そのまま現住所の役所に行った。
なんかドラクエみたいだと思った。


投票所につくと、たくさん人がいたので、そこでワヤワヤと待っていると「あ〜あなたはここじゃないです!」と言われて別のフロアに案内された。一筋縄じゃいかないぜなどと思いつつ、不在者投票のフロアで簡単に説明を受けて投票した。

投票済証

投票後、証明しおりみたいなのをもらったのでウキウキで家に帰った。可愛い票の旅の安全祈願を心の中で行った。

ところで、この背景の選挙会場オブジェ?みたいなのは初めてみたのだけれど、お祭りみたいで楽しい。みんなでモノを動かすから祭りみたいなもんか。政治の「政」もマツリゴトだし。
などと考えつつ家に帰って私の不在者投票は終わった。面倒だ、などと抜かしていたけど、面倒ではなかったです。面倒なのは行政の人たちが言いたいことだと思う。以上。

すごい状況の中での選挙になってしまったけれど、絶望的な状況だからこそ民意を伝えるべきだと私は考えているので、みんなの可愛い一票も旅をさせてみたらどうかな〜〜!と思います!!突然語りかけてくる映画みたいで笑う。

どんな意志であれ、白票であれ、「国民ここにいるよ〜〜〜ん!」みたいなのを伝えられる機会は少ないと思うのでね…!

なので私は国王になりたい。

それでは今回はこのあたりで。良い1日を!


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