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【統一教会プロパガンダ】元信者と背教者

文字起こし
4300人を超える信者が監禁の被害に遭っています。文科省によれば、このたびの解散命令請求に際して、被害を申告する170人から聞き取りを行ったとのことですが、この元信者の中には拉致監禁を通して強制改宗された人が多く含まれています。宗教社会学者:マッシモ・イントロヴィーニェ氏は旧統一教会の報道に関して、元信者とは、
「信仰を棄てて教団を離れた人です」
「元信者のうち、自分がいた教団に批判的活動を積極的に行う人を『背教者』といいます」
と表現し、元信者と背教者を明確に区別しています。さらに、
「強制改宗やディプログラミング(棄教のために強く説得すること)を経験した人は『背教者』になる割合が非常に高いことも明らかである」
と説明しています。ですから、
「日本のメディア報道で危うさを感じるのは、背教者と元信者がほぼ同じ意味で扱われていることです」

統一教会プロパガンダの感想(リポスト)

現役時代、脱会後反対する人を背教者とは呼んでいなかった。 統一教会はキリスト教の異端ですらない異教であるのに、聖書を引用して独自の解釈するように、この動画はマッシモ氏の言説を引用しつつ脱退した人たちを攻撃しているようにしかみえない。言葉の定義をしたところで何の問題解決になるのか。

統一教会に限ったことではないが、聖書や他の宗教的・権威ある文献を引用して他人を説得することは一般に「権威への訴え(Appeal to Authority)」という。これは、特定の権威ある人物や文書の意見や主張を根拠にして、ある主張が正しいことを証明しようとする論理的誤謬の一形態である。

統一教会プロパガンダへの批判

信者の監禁被害の規模と実態: 4300人を超える信者が監禁の被害に遭っているとの主張は、具体的な証拠や裏付けに基づいているかどうか疑問がある。文科省が170人の被害者からの聞き取りを行ったというのは、被害の存在を示唆するものだが、全体像を把握するためにはもっと広範な調査と検証が必要である。
元信者と背教者の区別: 宗教社会学者マッシモ・イントロヴィーニェ氏が指摘するように、元信者と背教者の区別は重要である。しかし、メディア報道におけるこの二つの概念の混同は、情報の誤解を招く可能性がある。元信者が必ずしも批判的活動を行うわけではなく、背教者とされる人々が必ずしも教団に対して否定的な見解を持つとは限らない。
強制改宗とディプログラミングの問題: 強制改宗やディプログラミングを経験した人が「背教者」になる割合が高いという指摘は、心理的な影響や社会的圧力の観点から重要だ。しかし、この現象を単純に一般化することは避けるべきである。個々の経験や反応は多様であり、全てのケースに当てはまるわけではない。
メディア報道の扱いと危うさ: メディアが元信者と背教者を同じ意味で扱うことの危険性は、情報の歪曲や誤解を生む可能性がある点で重要である。メディアは、こうした複雑な宗教的、社会的問題を報道する際には、十分な検証とバランスの取れた視点が求められる。

マッシモ・イントロヴィーニャ氏(Massimo Introvigne、1955年6月14日、ローマ生まれ)はイタリア人の宗教社会学者です。新宗教の研究者の国際的なネットワーク「Center for Studies on New Religions(新宗教研究センター: CESNUR)」を設立し、理事長を務めています。イントロヴィーニャ氏は宗教社会学の分野で70冊の著書と100本以上の論文を発表してきました。Enciclopedia delle religioni in Italia(イタリア宗教百科事典)の主要著者の1人でもあります。また、イントロヴィーニャ氏は、Interdisciplinary Journal of Research on Religion(宗教研究の学際的ジャーナル)の編集委員であり、カリフォルニア大学出版による「Nova Religio」の理事でもあります。2011年1月5日~12月31日にかけては、欧州安全保障協力機構(OSCE)の「キリスト教徒およびその他の宗教の信者への差別に着目した、人種差別、排外主義、差別の根絶活動の代表者」を務めました。そして、2012~15年には、世界規模での信教の自由に関する問題を監視するために、イタリア外務省が設置した「信教の自由の監視」委員会の議長を務めました。

https://jp.bitterwinter.org/author/massimo-introvigne


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