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【自己陶酔エッセイ】人生初の公式主催イベントだった件

今日は右側が寒くない。
行き場を失ったストーブの暖気と共に起きる。
いつも窓際、必ず窓際。
明日を迎えるその時までただ、体の右半身を天に預けていた。
きたるその日にベッドに憑りつかれないように。

今日は右側が寒くない。
大きな責任と高揚感と共に起きる。
全身ポカポカで生き抜けるように。
準備してきた1か月の要素は頭から消えた。
何も考えず楽しめるように。

今日は右側が暖かい。
適材適所という綺麗事の名の下、右側がすべてを暖めてくれる。
右側に全身を憑依させ、右側を自分色に染めてきたからだ。

今日は左側も暖かい。
利き側じゃない分、何もわからずじまいなのに、
気づけばあっという間に暖かい。
知らないうちに種を蒔き、与えられた水をかけ続けてきたからだ。

今日は左側がとても暖かい。
ともした小さな灯が風により酸素により炎となって暖かい。
かけ続けた水が、土の底まで浸透していたからだ。

今日は全身が熱い。
無理にでも、きつくても、つらくても、
自分が燃え続けたからだ。
燃え続けた炎はたちまち広がって暗い夜を朝にする。


炎が広がり続けるのには理由がある。
暗い夜が朝になるのには理由がある。

燃え続けている自分を見てくれている人がいる。
燃え続けた自分を見て燃えてくれた人がいる。
暗い夜に寄り添ってくれた人がいる。
暗い夜を照らしてくれた人がいる。

気づかない瞬間に理由がある。

自分が燃え続けたからだ。
暗い夜にいることを隠さなかったからだ。


「何気ない日常が自分を救う。」

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