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翼賛選挙に於ける同交会の動向:校史関係の学外史資料調査➀

第2期第15回(通算第24回)勉強会報告

 世耕弘一先生の「同交會之記」を手掛りにして、昭和17年4月30日に実施された第21回衆議院議員総選挙、いわゆる翼賛選挙に於ける同交会の動向に関する一次史料を多数採取した。特筆すべきは、アメリカ合衆国の国立公文書館(National Archives Records Administration)所蔵国際検察局(IPS)関係文書の中から翼賛選挙運動中に蒙った甚だしい妨害や弾圧の実態を世耕弘一先生から聞き取った非常に貴重な英文史料を発見・解読出来た事である。更に、昭和16年から同17年にかけての多数の新聞記事も閲覧する等して、同交会の他の構成員の動向に関する史料も多数採取して、翼賛選挙に於て同交会の他の構成員が蒙った甚だしい選挙運動妨害や弾圧の実態を解明し、更に選挙結果も克明に分析した。これは論文化して「世耕弘一先生の「同交會之記」を手掛りにした翼賛選挙における同交会の実証的考察」として掲載しているので、ここではごく簡単な内容の報告とした。


文:広報室建学史料室特別研究員・近畿大学名誉教授  荒木 康彦
写真:昭和30年~40年(1955~1965年)頃の政治家世耕弘一


(2022年12月1日公開)


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