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米国株 まとめ 12月22日:弱い米デフレーターがFRBのハト派的見通しを支え、株価は下支えされる*備忘録*

S&P500指数 (SPY)は+0.12%、ダウ工業株指数 (DIA)は-0.05%、ナスダック100指数(QQQ)は+0.09%

米PCEデフレーターが予想以上に低下し、FRBの政策にハト派的だったことから、株価は総じて上昇して引けた。 また、米新築住宅販売件数が-12.2%減少したことも、FRB政策にとってハト派的だった。 しかし、耐久消費財と消費者センチメントを含む2つの米経済指標は、FRB政策にとってタカ派的だった。
中国がビデオゲーム・メーカーに対する新たな規制を発表して市場を驚かせたことで、株価は金曜日に下落した。 また、ナイキ(NKE)は売上見通しが弱いと指摘し、-12%下落した。
中国のゲーム規制当局は、プレイヤーがオンライン・ビデオ・ゲームに費やす時間と資金を制限しようとする新たな規則を発表した。 市場は、中国政府が中国の大手ハイテク企業に対する取り締まりを終了したことを期待していた。 それどころか、金曜日の動きは、中国政府がまだハイテク企業をコントロールしようとする強い意欲を持っていることを示唆した。
中国のゲーム関連株は金曜日のニュースで大きな打撃を受けた
。テンセント・ホールディングス(700香港)は香港取引で-12.7%、ネットイースの米国ADR(NTES)は米国取引で-16%下落した。 プロサスNV (PRXアムステルダム)は、テンセントの大量保有により、欧州取引で-13.5%下落した。ユニティ・ソフトウェア(U)は-1.64%、エレクトロニック・アーツ(EA)は-0.25%下落したが、ロブロックス(RBLX)は+3.35%上昇した。
米11月PCEデフレーターは前年比+2.6%と、10月改定値の同+2.9%から2年4カ月ぶりの低水準に低下し、予想の同+2.8%よりも弱かった。 11月のコアPCEデフレーターは、前年比+3.2%と10月改定値の+3.4%から2年4ヵ月ぶりの低水準に低下し、予想の+3.3%を下回った。 3ヵ月年率換算では、名目デフレーターは+1.4%、コア・デフレーターは+2.2%の上昇となり、FRBのインフレ目標+2%により適合した数値となった。
11月の米個人所得は前月比0.4%増
と、市場予想と一致した。 11月の個人消費は前月比+0.2%と、予想の+0.3%よりやや弱い伸びとなった。
11月の米耐久財受注は前月比+5.4%と大幅に増加し、10月に修正された-5.1%の減少を覆し、予想の+2.3%を上回った。 11月の耐久財受注(輸送を除く)は前月比+0.5%と予想の+0.1%を上回った。 11月の資本財受注(航空機・防衛を除く)は前月比+0.8%と予想の+0.1%を上回った。
11月の米新築住宅販売件数は前月比-12.2%の59万件と、予想の69万件を大幅に下回った。
12月ミシガン大学消費者心理指数は、5ヵ月ぶりの高水準となる69.7に0.3ポイント上方修正され、市場予想の69.4を上回った。 この修正により、消費者マインド指数は11月時点の61.3から+8.4ポイントの大幅上昇となった。 ミシガン大学の5-10年インフレ期待指数は+2.9%と、+2.8%からわずかに上方修正されたが、1年インフレ期待指数は+3.1%と修正されなかった。市場では、次回1月30~31日のFOMCで-25bpの利下げが実施される可能性を16%、続く3月19~20日のFOMCで100%と割り引いている。

海外株式市場はまちまちで引けた。 ユーロ・ストックス50は-0.07%で引けた。 中国の上海総合指数は-0.13%で引けた。 日本の日経平均株価は+0.09%上昇した。
おもな株価の動き
ナイキ(NKE)
は弱い売上予測を発表し、20億ドルのコスト削減を検討していると発表した後、-11.83%下落した。 このニュースを受けて、コーウェンはナイキの格付けを引き下げた。 ナイキのニュースは、アメリカやヨーロッパのスポーツウェア・メーカーや小売業者の弱含みに火をつけた。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ (BMY) は+2.01%上昇し、カルナ・セラピューティクス (KRTX) はブリストル・マイヤーズが140億ドルでカルナを買収することに合意した後、+47.6%上昇した。
ロケット・ラボ(RKLB)は、1500万ドルの米国政府契約を獲得し、宇宙事業の受注残が倍増したことから+23%上昇した。
カミンズ(CMI)は、ピックアップトラックエンジンの排ガス認証とコンプライアンスプロセスに関する規制当局との暫定合意により、第4四半期に20.4億ドルの費用が発生すると発表し、-2.9%下落した。
コインベース(COIN)は、みずほが目標株価を35ドルから54ドルに引き上げたことで、+4.41%上昇した。
金曜日に発表された新築住宅販売件数は低調で、米住宅建設業者にとっては弱材料となった。 DRホートン(DHI)は-0.3%、レナー(LEN)は-0.3%、プルテ・グループ(PHM)は変わらず、KBホーム(KBH)は+0.1%上昇した。

債券、為替、原油市場
3月限10年物T債券先物は-2.5ティック下落し、10年物T-Note債券利回りは+0.7bp上昇し3.895%となった。 3月限の債券価格は、FRBが好んで使用するインフレ指標である米PCEデフレーターが予想以上に低下したことが、序盤の支援材料となった。 良好なデフレーター・レポートは、10年物ブレークイーブン・インフレ期待レートを-0.4bpの2.199%まで押し下げた。また、新築住宅販売件数が-12.2%と大幅に減少したことも支援材料となった。 しかし、米耐久財受注と米消費者心理が予想を上回ったため、米国債価格は下落した。

良好な米インフレ・ニュースがFRBの利下げ期待を強め、ドルは下落

ドルインデックスは-0.14%下落した。
米デフレーターが2年4ヶ月ぶりの低水準まで低下したことが、2024年初頭からのFRB利下げ観測を後押しした
。 一方、10年物T債券利回りが+0.7bp上昇したことがドルの下支えとなった。 また、耐久財受注や米消費者心理など、予想を上回る米経済指標もドルの下支えとなった。
ユーロ/米ドル(^EURUSD)は+0.09%上昇し、米ドル/円(^USDJPY)は+0.28%上昇した。
米11月PCEデフレーターは、前年同月比+2.6%と、10月の改定値+2.9%から2年4ヶ月ぶりの低水準に低下し、予想値+2.8%よりも弱かった。 11月のコアPCEデフレーターは、前年比+3.2%と10月改定値の+3.4%から2年4ヵ月ぶりの低水準に低下し、予想の+3.3%を下回った。 3ヵ月年率換算では、名目デフレーターは+1.4%、コア・デフレーターは+2.2%の上昇となり、FRBのインフレ目標+2%との整合性が高まった。
11月の米個人所得は前月比0.4%増と、市場予想と一致した。 11月の個人消費は前月比+0.2%と、予想の+0.3%よりやや弱い伸びとなった。
11月の米耐久財受注は前月比+5.4%と大幅に増加し、10月に修正された-5.1%の減少を覆し、予想の+2.3%を上回った。 11月の耐久財受注(輸送を除く)は前月比+0.5%と予想の+0.1%を上回った。 11月の資本財受注(航空機・防衛を除く)は前月比+0.8%と予想の+0.1%を上回った。
11月の米新築住宅販売件数は前月比-12.2%の59万件と、予想の69万件を大幅に下回った。
12月ミシガン大学消費者心理指数は、5ヵ月ぶりの高水準となる69.7に0.3ポイント上方修正され、市場予想の69.4を上回った。 この修正により、消費者マインド指数は11月時点の61.3から+8.4ポイントの大幅上昇となった。 ミシガン大学の5-10年インフレ期待指数は+2.9%と、予想の+2.8%よりやや強かったが、1年インフレ期待は+3.1%と修正なしだった。
市場では、1月30~31日に開催される次回FOMCで-25bpの利下げが実施される可能性を16%、続く3月19~20日に開催されるFOMCで100%と割り引いている。
スワップでは、ECBによる-25bpの利下げの可能性を、次回会合(1月25日)では3%、次回会合(3月7日)では60%としている。

金は+17.80(+0.87%)、銀は-0.020(-0.08%)
金相場は、FRB政策にハト派的であった米国の良好なデフレーター報告からサポートされた。 銀は、米耐久財報告から序盤は堅調となったが、その後は反落し小幅安で引けた。

OPECと紅海攻撃への注視が続き、原油は反落して引けた
WTI原油は-0.33 (-0.45%)、RBOBガソリンは-2.84 (-1.32%)

原油価格は、水曜日の弱気なEIAレポートと木曜日のアンゴラのOPECカルテル脱退のニュースから、引き続き下落圧力を受けた。 しかし今週は、紅海でのフーシ派の攻撃を避けるため、アフリカ南端付近で石油タンカーを迂回させる動きが強まり、原油価格は下支えされた。 金曜日に発表された米国の経済指標は、エネルギー市場にとって好悪まちまちだった。


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