GoToキャンペーンのそれぞれの狙いと最悪のシナリオ(様々な視点から分析して先を読む)

直前で内容をころころ変え最終的に東京除外。イメージも悪くなったので利用する側としても利用しにくくなったGoToキャンペーンですが、なぜこんなことになったのか少し遡りながら整理していきましょう。

(GoToキャンペーン詳細はこちらhttps://www.jtb.co.jp/kokunai/goto/

そもそも、GoToキャンペーンが計画されたのは第二次補正予算編成の時です。

当時10万円の定額給付金について経費のかけすぎだとか、中抜きしているとか、受託した団体を隠れ蓑にして儲けているなど様々な情報が飛び交っていました。

そんな中当時7月のお披露目8月開始と夏休みの行楽シーズンに利用してもらうべく進めていたGoToキャンペーンは一旦棚上げされ開始時期が遅れるのでは?と危惧されていました。

政府としてコロナで疲弊している観光地や航空・鉄道業界を少しでも助けたい思いでやろうとしていましたが、世論の反発や野党の追及を恐れた為一旦定額給付金の話が収まるまで表に出ないようにしようと棚上げしたものと思われます。

とはいえ、ANAが倒産するかもしれないというニュースも出ていましたし、オリンピックに向けて観光業に力を注いでいた自治体もあったためできるだけ早い時期にやりたいと政府も関係する業界も思っていたはずです。

その後緊急事態宣言も解除され全国の感染者も徐々に減少して、あとは東京の感染者が減ってくれれば収束かな?

と思っていたら、7月に入って東京の感染者が増えだし遂には今までの最高の陽性患者数になりました。

最初は「夜の街関連」が多いだとか「検査数」を増やしたからだとか言っていましたが、東京から地方へ広がり、夜の街の若者から市中の中年層や高齢者へと拡大していきました。
(詳細データはこちらhttps://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

このタイミングでGoToキャンペーン8月スタートから7/22スタートへ早めるという事になり、メディアや東京都などの自治体、野党が反発。

「感染者が増えているのに旅行を推進して感染者が増えたらどうするんだ!」

という声が各地から上がってきました。

東京都としては陽性患者が増えている状態で人の移動が活発になれば陽性者は増えるので陽性者の数が減るまで待って欲しいという事でしょう。

他の自治体でGoToキャンペーンに反対している所は、医療体制が整っていない(若しくは医療体制の拡充にお金をかけられない)ので県外から感染者が入ってこられると困る。という事でしょう。

しかし、反対している自治体を見ていると観光より農業や製造業が盛んな地域が多いように思える。

県の産業のなかで観光の比重の大きい件ほどGoToキャンペーンについて受け入れる・若しくは時期をずらして受け入れる趣旨の発言をしている。

一言でいうと、

政府・観光・航空業界などGoToキャンペーンの恩恵を受ける方々はやって欲しいと思っているが、あまり影響がない所ほど反対をしている。といった感じだ。

尚、一部の方々はGoToキャンペーンに使う予算を医療関係に回した方がいという意見も出ているが、

私は第二次補正予算の時に予算のかけすぎだと批判をして事業規模を小さくすることがよい事のように言われたが、逆にもっと国債を発行し医療体制の充実や経営難の病院への補助などを充実させていれば、GoToキャンペーンへの風当たりはもっと緩やかだったと思う。

今、GoToキャンペーンに反対している自治体の反論理由の多くが「感染者が増えた時に医療崩壊を起こしてしまう」「医療現場は疲弊している(ボーナスの減額や経営難・人員不足など)」という理由が多いが、人員不足や備品不足はお金だけの問題ではないが、多くがお金(予算)と時間があれば解決できたと思っている。

GoToキャンペーンを計画し始めた5月ごろここまでのことをイメージして医療現場に1兆くらい配るくらいの事をして2ヶ月かけて人員や備品をそろえる算段をつけていれば、GoToトラブルにはならなかったのではないかと思う。

最後に、これから起こる最悪のシナリオですが、

今、野党の方がGoToキャンペーンが原因で感染者が増えれば総辞職もあり得るというような発言をしているというニュースを見た。

だが、野党にも与党にも医療現場の環境改善やそれに関する予算について議論している人はいない。(もしいたら教えてください)

野党の方がこれを政権交代の材料や政局の材料にして政治を混乱させていくのではないかと心配している。

安倍総理を支持しているわけではないが、現状いまよりいい提案を野党ができるとは思わない。

せめて、安倍総理の足を引っ張る事だけはしないで欲しい。

GoToキャンペーンはいろいろあって結局たいした経済効果は期待できなくなってしまったので、航空会社の株価は週明け下がるのかな?とか思っている。

日本はこれでまた一つ経済の浮上のタイミングを逸した。

連休明けに何とかGoToキャンペーンのテコ入れをしてくると思うが、日本経済を救うために次なる一手を繰り出してくることを期待する。

もうしばらく自力で何とか耐える。民間のアイディアで苦境を打破する。といったことが必要になってくると思っている。

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