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Instagram利用者が自分の個人情報の利用と引き換えに求める金額は月2,200円

こんにちは、『未来を数字に』プロジェクトの新しい投稿です。

未来を数字にプロジェクトでは、インターネット上で生成される自分自身の個人情報を流通させる時(第三者利用を許可する時)、最低求めたい対価がどの程度かについて調査を実施、集計・分析を行っています。

昨今、新聞報道などで情報銀行の話題がたびたび登場していますが、この金額は情報銀行の仕組みにおける個人情報提供者への支払報酬に相当するものです。

もちろん、単純に利用者が希望する金額であり、実際の流通において事業者が支払える金額とはおそらく差があると思います。

したがって、今回集計する内容は、財・サービス利用者が自分の個人情報の市場価値はこれくらいあるだろうと考えている金額と思っていただければ良いかと思います。

また調査、集計・分析方法として、流通を許可するのは利用する財・サービス等によって生成される自分自身の様々な個人情報であり、その利用許可期間は1年間としています。

さらに集計分析時には、いわゆる外れ値について、第一四分位値及び第三四分位値のそれぞれ1.5倍の値を下限、上限として除いています。

さて、本日の対象となる財・サービスは「Instagram」です。

先のような算出方法で求められたInstagramに関する個人情報の第三者利用へ求める対価の平均は26,555円/年、その誤差(標準誤差)はプラスマイナス1,961円/年でした。

この平均額を月額換算すると大よそ2,200円になります。

ちなみに過去に実施したTwitter、Facebookの場合は、それぞれ30,924円/年、29,224円/年で、Instagramは、これらよりもやや低めの金額となりました。
すなわち、財・サービス利用によって生成される自分自身の個人情報の価値は、Instagram<Twitter、Facebookという認識にあるということです。

Instagramは、昨今、ビジネスのマーケティング活用としてかなり注目されています。
インフルエンサーを通じて、ビジュアル的に商品や財を訴求し、そのままネットショッピングへつなげていく方法などです。

ただユーザー視点でみると、これらプロセスでは基本受身、自ら発信(投稿)するというよりも、受信(閲覧)して、行動のきっかけとするものです。
この意味で自ら生成する個人情報は限定的となり、TwitterやFacebookよりも低い価値として認識されているのではないかと推察されます。

もちろんTwitter、Facebookと同じく、自らの写真画像投稿などを行っているとは思いますが、自らが生成する情報の価値としては、テキスト>写真画像というイメージ認識なのではないかと考えます。

皆さんは、この金額やInstagram<Twitter、Facebookとなっている理由などについてどう思われますか?
もしご意見などがございましたら、ぜひコメントなどをお願いいたします。

次回は、この金額について、性別や年齢などの視点からもう少し細かく分析した内容をお伝えしていきます。

*本調査結果の詳細についてのお問い合わせは、矢野経済研究所 未来企画室(mirai@yano.co.jp)までお願いします。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。