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【山歩き記録 第81歩 後編】双子山・北横岳(2023年7月18日)【続・八ヶ岳フィールド。下って登る苦労を越えて】

靴擦れ防止テープをはがしたあとの水ぶくれがいっこうに治らないふうゆです。治らないと次の山歩きに行けないのだが…

北八ヶ岳縦走の後編です。蓼科山から下り北横岳に登り返すという、ふだんの山歩きとは逆のパターン。そのせいか、途中で脚をつったりして大変な部分もありましたが、この日も雲が東麓でブロックされる八ヶ岳フィールドは健在で、北横岳からの展望は感動ものでした。北横岳はロープウェイから1時間ちょっとで登れる山ですが、苦労した分(おまけに2年前のロープウェイは雲の中だった分)目の奥に来るものがありました。

前編はこちら↓

コース概要

地理院地図に書き込み
緑が1日目 ピンクが2日目

1日目に泊まった蓼科山頂ヒュッテを出発し、将軍平、大河原峠、双子山、双子池、亀甲池、北横岳を経て、北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅まで歩きます。双子池が最低地点で、前半が下りメイン、後半が登りメインとなる、イレギュラーな行程です。

朝から歩くときは、排泄のタイミングが読めなかったりするのですが、このルートだとトイレが利用しやすいのもグッドポイントです。

記録

朝7時、蓼科山頂ヒュッテを出発。もう一度山頂に行ってもよいのですが、このあとの道のりの長さを考えてここは自重します。また、この日は平日で夕方のバスが無いため、遅くとも14時20分のロープウェイに乗らないといけないというタイムリミットもあります。いちおう、順調にいけば13時30分ごろにロープウェイ駅に着く予定ですが。

正面に浅間山を見て下り始めます
今から向かう双子山・北横岳と、奥には昨日見えなかった金峰山~甲武信ヶ岳の山々

将軍平までは、蓼科山らしい岩ゴロゴロの急坂です。前日の経験がある&真っ直ぐ下りなので左右に滑落の心配がないとはいえ、そう簡単ではありません。自分的にはまずますスムーズに行けたつもりだったのですが、将軍平までのコースタイム30分を少し超えていました。

これを下る
将軍平から蓼科山を見返す。将軍平にある蓼科山荘では、Tシャツや小物、クラフトビールにアイスクリームも売っていました。品数にびっくり

将軍平の十字路から大河原峠に向かいます。比較的歩きやすい道ですが、ここの後半もけっこう標高を下げていきます。大河原峠には駐車場と公衆トイレがあります。着いた頃はややガスっていて、さすがにこの辺りは仕方ないかと思いましたが、トイレから出てきたときには晴れていました。ちょうど雲の境目ぐらいに位置している感じです。

将軍平からの道中、けっこう大きな縞枯発生ゾーン
とんがり屋根の大河原ヒュッテが見えてきましたが、今年は営業していないようです
トイレから出てきたら、ガスがとれていました

大河原峠から双子山に登ります。双子山は20分ほどで登りやすく、山頂が広くて景色も良いので、とても気持ちの良い場所です。

とても広い双子山山頂
双子山から望む蓼科山

あまりに気持ち良いので、蓼科山頂ヒュッテでもらったお弁当を開きました。那須岳のときと同じような大きさだったので、おにぎり2個でも入っているのかなーと思ったら、海苔巻きが6つ入っていました。より少量ずつ食べられるのでありがたいです。

双子山から双子池へ。急坂ではないですが、けっこう下ります。地形図を見ると200mも。その分登り返さないといけなくなるので‥‥。

下り切ると、双子池ヒュッテに着きます。双子池ヒュッテで水500mlを買い、トイレ(200円)を借ります。ここから北横岳まで2時間の予定なので、しっかり準備します。

雄池は双子池ヒュッテのすぐ前にありますが、雌池は少し離れたところにあります。しばらく雌池の周囲を回るように歩きます。雌池の周りはテント場が点在しているので道が入り組んでいますが、とにかく雌池に沿って行くことを意識していれば大丈夫でした。

雄池。ほとりはカメラ以外持ち込み禁止です
雌池

双子池に別れを告げた後は、小さな鞍部を越えて、亀甲池に向かいます。この道が、ところどころ道なの?という具合に自然と同化しています。少し進んだり、よくよく見てみれば、そこが一番道っぽいと分かるのですが。

双子池から鞍部への登り
亀甲池
亀甲池の分岐

亀甲池の分岐から少し歩き、そろそろ登りが始まりそうというところで、軽く体操でもしておくかと何の気なしに左脚を曲げたところ、太ももの裏をつりました。意外と筋肉が疲れていたのだなあ。じゃあ右脚の方はどうかなとゆっくり同じ動きをしてみたところ、右脚のもも裏もつりました。しかもどちらかというと右の方が痛い。とはいえ、ゆっくり動かした結果なので重症ではないし、ふつうに歩いている分にはこの脚をつる動きはしないと分かったので、痛みが軽くなるのを待って再び歩き始めました。

亀甲池から北横岳への登りは、単純に斜面だけで見ると、蓼科山より急なところもあるように思います。ただ、蓼科山がほぼ直登なのに対し、こちらはジグザグに道が設定されているので、多少は傾斜が緩和されています(
それでもところどころ手で支えて登るようなところもありますが)。その標高差は約450m。東京の高尾山の約400mとそれほど差はないはずなのですが、前日約800mを登り、この日も約250mの登りと約800mの下りを歩いてきたあとでこの登りを歩くのは、大変ハードでした…。

亀甲池から北横岳までおよそ1時間半、まったく写真がありませんが、展望もなく、このようなキツイ状況でしたので。

その分、北横岳に着いて、青空や蓼科山を見たときは、達成感で涙が出そうになりました。12時15分。特に夏山は12時ごろには雲に包まれるイメージも多いですが、2日連続で晴れてとても良かったです。

北横岳(北峰)。なんでもっと近づいて蓼科山や歩いてきた稜線が良く見える写真を撮らなかったのかな…と少し後悔しています

ほぼ予定通りの時間で来られているので、北横岳でしっかり休憩。下りでケガしないように集中力を入れなおします。

北横岳には数分離れた2つのピークがあり、北の方がわずかに高いのですが、南八ヶ岳を見通すには南峰の方がよく、ロープウェイに近いということもあって、南峰の方がにぎわっています。

北横岳(南峰)から見る南八ヶ岳の山々。本当に裾野が美しい

北横岳ヒュッテ、坪庭を通って、ロープウェイ駅に下りていきます。観光客向けの簡単な道だったらいいな、と思っている部分もありましたが、難しくはないものの、ちゃんとした山道でした。コースタイム通り1時間近くかかったし、坪庭は木々が低いので暑いし、疲れました。でも、無事歩ききりました!

北横岳ヒュッテ前の七ッ池分岐。池は10個ぐらいあるけど2個目までしか行けません、的なことが書いてあって、「七ッ」とは…?となりました
坪庭(周回コースよりは手前)から見る雨池山(左)と縞枯山(右)
ロープウェイ駅が見えてようやく安心

ロープウェイ駅では、併設のカフェでコケモモソフトを食べ、展望テラスでロープウェイまでの時間をつぶしました。2年前はここが雲の中だったので、この宿題もひとつクリアできました。

ロープウェイ山頂駅のテラスから
最後に、山麓駅の通路から、蓼科山と北横岳をチラ見

各種情報

コースタイム:5時間30分

標高:2531m(蓼科山)~2024m(双子池付近)~2480m(北横岳)~2230m(ロープウェイ山頂駅)

眺望:双子山、北横岳はともに大展望。ロープウェイ山頂駅からも西方が見られます。

トイレ:蓼科山頂ヒュッテ(200円)、蓼科山荘(200円)、大河原峠駐車場、双子池ヒュッテ(200円)、北横岳ヒュッテ(100円)、ロープウェイ各駅

危険個所:際立った危険個所はない印象ですが、蓼科山~将軍平と亀甲池~北横岳は急坂です。

アクセス:茅野駅~北八ヶ岳ロープウェイ間にバスあり。北八ヶ岳ロープウェイの15時台と16時台の便は、土日と7月29日~8月27日のみの運行です。

周辺情報:蓼科山荘と双子池ヒュッテのHPはこちら。蓼科山荘は記録に書いた通りいろいろなものを売っていましたし、双子池ヒュッテは頻繁にイベントを行っていることをHPからうかがい知ることができます。どちらもなかなか興味深い山小屋です。

北横岳ヒュッテのHPはこちら。ここはどちらかというと硬派な山小屋という印象。

北八ヶ岳ロープウェイのHPはこちら。坪庭の案内や、ライブカメラ映像があるので天気の確認にも。


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