婦人之友3月号広告

【朗読】卒業

文月悠光
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卒業式の詩です🎓

少女たちの綿毛は
人知れず地に根ざして
次に咲くときを待つだろう。
風に乗って遠くへお行き。
三月の駅のホームで
白襟の背中がまぶしくて
涙こぼれるように一斉に揺れた。

詩「卒業」文月悠光詩「卒業」文月悠光 写真:岩倉しおり

*「婦人之友」2019年3月号掲載のミヨシ石鹸さんの広告に執筆。
毎月、裏表紙広告欄に詩を書き下ろしています✍️🌸

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卒業といえば桜では?と不思議に思う方もいらっしゃると思います。
岩倉しおりさんから送って頂いた綿毛の写真、いくつもの頭が揺らいでいて、卒業式みたいだなと……🎓
白襟のセーラー服の後ろ姿が思い浮かび、卒業とタンポポを重ねて描きたくなりました✍

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