FXノート「ベッティング・テクニックについて」

・今週に入って為替相場の値動きが、目に見えて小さくなってきています。

そのためトレードチャンスが大幅に減っており、日々のトレード損益に大きな影響を与えてきています。

従来の私の1日のスキャルピング回数は数十~100回前後で、平均すると50回程度でした。

エントリーする際のロットは50万通貨~300万通貨で可変させており、トレードする状況(時間帯、為替相場の荒れ具合、それまでの損益など)に応じて、ワンショットのトレード枚数を変えています。

これは「ベッティング」テクニックと呼ばれる資金管理の一種で、どこでエントリーし、どこで決済するかなどの、いわゆる売買ロジックと同等か、もしかしたらそれ以上に重要ではないかと考えています。

実際、私の知っている勝ち組FXトレーダーのほとんどが、ベッティング・テクニックを使っていると言っても過言ではありません。

・さて、ベッティング・システムとは何かを最初にザックリと説明すると、ギャンブルの分野(主にトランプ競技)で用いられることが多い用語なのですが、どのような局面でどのような賭け方(ベット)をするかの戦略を指します。

例えば私のスキャルピングの勝率は、夕方までの時間帯は80%前後で、連敗することは稀です。

一方、夕方以降から深夜までの勝率は60%程度に下がり、値動きに方向性が出て強いトレンドが発生した日などは、何度も連敗することが珍しくありません。

このような自分のトレード手法の勝率や勝ち負けのパターンを考慮して、なるべくリスクを小さく抑え、リターンを大きくするために、ベッティング戦略を取り入れる必要があります。

・ベッティング・システムにはたくさんの種類がありますが、私が採用しているシステムは「マーチンゲール」と呼ばれるものに大別されます。

基本的な「マーチンゲール戦法」とは、トレードで1回負けたら、次のトレードでは売買ロットを2倍にしてエントリ―する方法です。

例えば最初のトレードを1万通貨でエントリーして負けた場合、次のトレードでは2万通貨でエントリーします。

これも負けたら、次は4万通貨でエントリーというように、エントリーする際の売買ロットを倍に増やしていきます。

・これら基本的なマーチンゲールのベッティングには、問題点が2つあります。

まず第一に、負けるたびに売買ロットが倍々に増えていくので、どんどんリスクが高くなる割に、勝った場合の利益が少ないことです。

そしてこの戦略のもうひとつの決定的な問題点は、FXブローカーが取引売買ロットの上限を設定していることです。

FXブローカーによってはワンショットの取引上限を500万通貨まで、ひと通貨ペアの保有取引ポジション上限を1000万通貨までにしているところが多く、
それ以上の注文を受け付けてくれません。

・そこで私は負けたら単純に2倍にしてトレードするのではなく、マーチンゲールの増加率を為替相場の変動率(ボラティリティー)に合わせて、その時々に変えています。

具体的には、値動きが通常と比較して小さな時には1-2-4、通常時は1-1-2-4、通常より荒れている相場では1-1-1-2-4という具合です。

ただ、どのベッティングの時でも、最初のロットの4倍までしか売買ロットを増やしません。それ以上増やすと、長期的にはどこかで破滅的な損失を被る可能性が高いからです。

・今回は私が実践しているベッティングテクニックの一部をご紹介しましたが、決して完全無欠の「聖杯」ではありません。

どんなベッティングシステムを取り入れるにしても、長期的に勝つ続けるためには、1回1回のトレードの期待値がプラス、つまり売買ロジックそのものに優位性があることが前提です。

言い換えると、自分のトレード手法は、どんな状況の時にどの程度の勝率があるかを計算し、どんな局面でどれくらいの売買ロットでエントリーするべきかを、事前に把握したうえで戦略を練ることが不可欠です。

実はこれはトレードの「期待値」を把握することに他ならず、FXであれギャンブルであれ、それで生計をたてているプロに共通しているのは、期待値を考慮した戦略を用いていることです。

負ける可能性が高い局面では勝負をせず、大きく勝てる可能性を秘めた局面、
つまり勝つ確率や収益率、期待値が高い局面では、積極的に勝負に出ます。

・もし読者の皆さんが、自分のトレード手法に優位性があると確信しているならば、今回ご紹介したようなベッティングシステムを活用しない手はありません。

毎回同じ売買ロットでトレードするよりも、はるかにリターンが大きくなることは間違いありません。

過去の自分のトレード履歴をじっくり精査して、が最適か、どのような局面でどんなベッティング戦略を採用するが最適か、一度真剣に検証してみるといいかもしれませんね。一度真剣に検証してみるといいかもしれませんね。

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