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哲学的⇔CUTEの振れ幅。イタリアFLOSの新作照明

日本FLOSが、ミラノサローネを前に赤羽橋のショウルームをリニューアルした。

近作を中心に万遍なくディスプレイされている印象だが、今回初披露となる2019年春発売予定の2つが大きな目玉。

ひとつはWIRERING。その名の通り、WIRE=電線と、RING=光源の組み合わせで構成されている。ゴムバンド状のケーブルで留められたアルミニウムのリングにLEDが仕込まれ、両者は接点を通じて電気を伝える。光とその源が、環と線だけで表現。肉がそぎ落された人体標本のような潔さを感じる。

照明としてのミニマリズムを表現しているといえるが、フロアランプなのかウォールランプなのか? 照明器具なのか設備なのか? といった区別をも超越しているから、正直、写真もどう撮って良いのか分からない。そんな代物だ。

色もFLOSとして初のピンクをラインナップ。ゴールド、ホワイト、グレー、黒といったパーツを自由に組み合わせてカスタマイズできるのも面白い。

デザインは、LEXUSの展示などで著名なFormafantasma(フォルマファンタズマ)。アンドレア・トレマルキとシモーネ・ファレジンというオランダ在住イタリア人二人組だ。歴史や伝統、文化的な脈絡を調査、重視してデザインすることをモットーとしているようだ。

照明の根源的な部分を見つめ直し、従来の照明カテゴリーの見直しを迫る意欲作とみた。

価格:135,000円+税(リング=ゴールド、ブラック)、118,000円+税(リング=ホワイト、グレー、ピンク)

もうひとつ、きのこのような可愛い作品は、ベルホップ。
新しいロンドンデザインミュージアム向けにデザインされた充電式ランプで、持ち運び可能。傘の部分は無透過で、もっぱら下方へとふわり投射する。

茎の部分の親指で押す位置に調光ボタンがあり、4段階で調光が可能。長押しすると無段階調光になる。

デザイナーは、エドワード・バーバー&ジェイ・オズガビーのロンドンのユニット。

同時に発表されたアウトドアコレクションの中にもこの兄弟モデルがあり、床にパイプを埋め込むBELLHOP125は高さが2種類(H380、H850)、壁掛けBELLHOP125WALLが1種類ラインナップされている。

BELLHOP 価格¥34,800+税
BELLHOP125 H380 ¥98,000+税~
BELLHOP125 H850 ¥105,000+税~
BELLHOP125WALL ¥72,500+税~


いい音&大画面があることで日々の暮らしが豊かに。住宅というハコ、インテリアという見た目だけでない、ちょっとコダワリ派の肌が合う人たち同士が集まる暮らし方を考えていきたいと思っています。