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再現性がなく複雑。そんなマネジメントの仕事をはじめて気づいたこと

「マネジメントの仕事がしたい」

社内のキャリア希望アプリにこう記載したのは、いまから2年ほど前の2016年のことだった。

リーダーとしてプロジェクトの成果に責任を持つ役割を、数年ほど担った。プロジェクトの成功のために、チームビルディングや情報共有、メンバーとのコミュニケーション、会議体の変更など、できることはこの数年で改善してきたつもりだ。

改善とともに、チームが良くなり、メンバーが強みを発揮してくれるようになった。

かつては個人の弱みを強みに変えようと躍起になったこともあったが、よりよいチームを作るには、個人の自立と強みに焦点をあてることがよいと体感した。

マイクロマネジメントは、限られた状況やフェーズでしか機能しないことを悟ったのも、この時期だ。

今となっては、ほとんどすべてのことをチームのみんなに任せられるようになった。

リーダーから、マネージャーへ

リーダーの立場として、チームをよりよくするために試行錯誤した結果がいまだ。

この状態は、一夜にしては成り立たない。日々のちょっとした工夫と変化を、長く積み重ねた結果だと思っているし、なによりみんなのおかげだ。チームのみんなには、感謝してもし尽くせない。

チームの成熟は、リーダーが直接介入する仕事を少なくする。

なにより、自分がボトルネックになるのは避けたい。かつてはプレイングもしていたが、いまのチームの成熟度合いを見ると、僕がプレイングをしない方がチーム力は上がっていくと確信してある。

そう確信できたからこそ、いろんな仕事を手放して、任せることができた。

チームの変化のまっただ中だった2016年に、マネジメントの仕事の希望を出した。より高い視座で、新しい仕事に挑戦してみたいと思ったからだ。

そして、2019年から新たに、人材マネジメントの仕事に携わることになった。数年を経て、チームの成熟とともに、リーダーの役割は変わってくる。

マネジメントは「なんとかする」の仕事

マネジメントがとてつもなく難しい仕事だと分かるまでに、そう時間はかからなかった。

承認、予算管理、他部署との連携、成長支援、採用と育成、組織運営など。マネージャーの着手する仕事は意外と幅広い。

そして、難解である。特に、他部署との連携や成長支援は、単純な問題解決思考だけで進められるものでもない。

いっしょに仕事をする人が増えれば増えるほど、解決すべき問題は一気に複雑になる。極めて、再現性のない仕事だ。

周囲からは、何をやっているか分からないと見えることもある。かつて、僕自身がマネージャーに対して、そう思っていたことがあったくらいだ。

でも、実際に同じ立場になってみたからこそ分かる。マネジメントは、確実に組織にとって大切な仕事だ。

自部署だけでなく、隣接する部署や組織のアウトプットを最大化するのがマネジメントの仕事。ふんわりとしたコトを、チームの力を発揮して、「なんとかする」仕事だとも感じる。

今のところ、この新しい仕事を「奥が深く、おもしろい」と感じている。なぜそう思うか。メンバーの自立を促し、チームのアウトプットを最大化する仕事に価値を感じているからだ。

「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」。マネジメントの仕事は、このことばの大切さを教えてくれる。

組織や会社で仕事をしているからこそ、より遠くの到達点に、チームみんなでいっしょに向かうことの醍醐味を感じる。

個人では到底できないことも、チームならできる。その可能性にベットしたいし、みんなでより遠くの目的地に行ってみたい。それはおそらく、僕一人ではできないことだから。

マネジメントの必要なく、自立したメンバーでチームが自律的に機能する。これを理想として、いまの仕事をめいっぱい頑張り抜く気持ちだ。

多分、数年後にはこの気持ちは普通のものになっているはずだ。だからこそ、今のピュアな気持ちを、書き残しておきたいと思った。


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