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流れる髪の作り方じゃなくて「考え方」

前のブログから何度も書いてると思うんですが、私昔から「How To」が苦手。というか嫌い。

昔から本でも雑誌でもインターネッツでも、

面倒な〇〇を簡単にする方法!

のようなタイトルがついていると、なかなか読む気にならず、仮に読み始めても、すぐに飛ばし読みになって全部きちんと読めないタイプです。

これ多分、取説や説明書が苦手な性格がモロに出ちゃってるせいだと思うんですが、その結果ブログを書いていても絶対にHow Toが書けません 笑

そんな状況の中、今回はワイヤーに振り回される改弐号機のコックピットの中のアスカを作っているわけですが、髪の毛。この再現、これが難しい。

そもそもLCL(エントリープラグ内の液体)の中で髪の毛は衝撃に対してどういうふうに流れるもんなのか・・・?

いや、液体の中で髪がどう流れるかなんて考えてたら多分作れなくなっちゃいそうですがまずそこは横に置いておいてですね、まずはいつものマジックスカルプで作ってみます。

マジックスカルプ、ハンドリングがいいので髪の毛とか割と得意分野だとは思うんですが、いかんせん、個人的に作り慣れていない分、上手く作れません。それに以外に時間がかかる。他になんかいい方法はないものか・・・

こういう時は、常套手段、先人の知恵をお借りしたいわけですが、こちとら何しろHow Toが嫌い(またメンドクサイ 笑)

・・・そんなことを考えながらボンヤリと既存品のフィギュアを眺めていてふと思い付きました。

キャラクターの髪の毛の断面は板状というか三角形なのではないのか・・?

「この形は三角棒を使えばいいのかも」

1年ほど前に書いた、旧ブログの記事でこんなものがあります。

このブログで書いたWAVEの三角棒2という素材については、これ以前にも箱組の際などにかなり有用だと書いてきたんですが、今回はこれを髪の毛にしてみます。上手くいくかどうかは分かりません。

それにしてもWAVEさん、最近はパイプも大変チャレンジングな(ヘンテコな)製品を出してこられているので、是非我々としてもいろんな応用法をものにしていきたいものです。

取り敢えず、三角棒2の3mmをストーブの熱であぶってひねってみましょう。

アラやだなんかいい感じじゃないですか

これを程よい長さにカットして、毛先をヤスリで処理。
こういう曲面はTAMIYAのハードコートのような甲丸形状の金属を使うといいですね。処理後は定番サンドループFLEX #600で均します。

あれ?これは・・・

えっえっ・・・出来ちゃったのかも

いくつかひねった三角棒2を適当にカットして毛先処理して、髪の毛パーツに接着。

ひねりすぎたのもありますが

茶色の部品は既存キット(SOLラプター)の髪の毛をそのまま使用してますが、グレーは全て三角棒2を熱で曲げてカットしたもの。

流れる髪、完成

・・・超簡単に流れる髪ができてしまった・・・・これはマズい!
これじゃまるで「How To」じゃないですか。

三角棒2は断面が鋭角30度の直角三角形で、曲げて流れる髪の毛のエッジを再現するのにはかなり向いていました。

・・・これはあくまで個人的な意見ですが、模型や造形の世界に基本的にHow Toというものは必要なく、そこにあるべきは作り方ではなく考え方です。

How Toというのは「誰でもこうすればこうできる」という指南ですが、模型や造形の世界において、たとえ同じツールや塗料などのマテリアルを使ったとしても、表現する人間が異なれば、必ず違ったものが生まれてきます。

だから、今回も同じ三角棒2を使っても、ひねり方や曲げ方で恐らく全く違った形が生まれてくると思いますし、今回の形はあくまで偶然の産物なので、絶対How Toじゃないですね(強気)

最終的に思ったような形状にできるようになったとして、それはもはや個人の得意技であって、これまたHow Toではないですね 笑

というわけで素材は使いようかもしれません。今回は三角棒を使って髪の毛を作ってみました 笑

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