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お城んより証拠 鉢形城(埼玉県寄居町)

2018年暮れ、東武東上線で登城した。
東上線は川越市より先の入間川を渡ると一気にローカル線の雰囲気、
ださいたまに突入する。
(これは航空公園より広い心を持ち狭山湖より深い慈愛を持つ埼玉県民様に甘えたギャグです)

小川町から先は都心から撤退した8000系が元気にスオオォォと音を立てる昭和の私鉄サウンドが聴けて嬉しい。
712両が製造され、いまも破られない私鉄最多記録だ。

8000系

東武とえばこれよ、これと安心する。

終点の寄居駅には復元塗装の車両もいた!

この最多製造記録を抜けそうな車両はないものかと思い、
京急の1000形ってずっと作ってるよなと調べてみると現在492両だった。
今後も1000形は製造され続けるようだが、
京急自体の車両総数が800両くらいのであるため、0系やN700系のように
自分で自分を置き換えることがない限り712両超えは難しそうだ。

京急といえばこれ

アクセス

寄居駅から正喜橋を渡って信号を右に曲がると東家みたいなところがある。立体地図がありわかりやすい。
徒歩20分ほどだが猛暑か風の冷たい日でなければ徒歩で問題ない。

正喜橋を渡る 正面の木々が鉢形城
立体地図はわかりやすい

ただ大手口は反対側の八高線の踏切から。
八高線で訪れる人は折原駅からアクセスしても良い。

汽車の標識が嬉しい

遺跡掘ろう!

折原歴史かるた、他も調べてみたが「ろ」がダントツおもしろかった。
ああだったかもしれないこうだったかもしれないと学者が推測するより、
出土する遺跡に勝る説得力はない。

おそらく建築現場的には「なんで発掘調査するんだよ〜、そんな大昔のことどうだっていいじゃんかよ〜、気づかないフリして埋めちまおうぜ」
となりそうだがそれはいけない。昔から託された証拠品なのだ。
御剣検事もサイバンチョも、法廷で発言力を持つのは証拠品のみと言っていた。


鉢形城の見所

整備されていない城跡の場合、ほとんどが
・今は土が積もって埋まっているけど昔はもっと空堀が深かった
・今は崩れてなだらかだけど昔はもっと土塁が盛れてた
・今は植林されてるけど昔は城内に木が無かった

こんなのばっかりなので、上記を想像し補完しなければなりませぬ。
今後城跡巡りに手を出そうとするならば絶対に鉢形城を訪れた方がいい。
最大の魅力は空堀と土塁のわかりやすさにある。

まず中世のお城の完成形を目に焼きつけることで、
今後あなたが荒れ放題の城跡を訪れたとしても、空堀や土塁が視える想像力豊かな人間になれます。
私のような上級者にもなると建っていたであろう櫓や屋敷も視えてくるようになりますよ!
視えるようになるには特別なトレーニングが必要ですが、誰でも可能です。
まずは有料記事から視える方法、試してみませんか?
テキストもお送りしますのでお気軽にお問い合わせくださいね。

内堀も外堀もナチュラル

城内には内堀と水確保を兼ねる深沢川が流れている。
これが正喜橋付近で天然の外堀となっている荒川と合流するのだ!
井戸を掘ったりお堀を引いたりする城がほとんどのなか、これ以上ない立地条件だ!
まるで一から設計したかのような地形でたまらん!!

わりと深くちょっとした谷だ

この川の形を見つけて、人間が活かそうとした努力・知恵も素晴らしい。
私は地形好きだが100%自然の力で形成されたものよりも、
人間が手を加えたものが好きだ。
野菜も丸かじりよりマリネが好きだ。

城自体とても広いため晴れた日は一日中いられるくらいに気持ちがいい。
私は2時間近く楽しんでしまった。

冒頭に訪れた立体地図のある搦手側は荒川を見下ろすために腰曲輪があり、一部には石垣も残る。
このあたりはカタクリの花がたくさん咲き、城内の一部に埼玉県林業試験場がありいろんな樹木が生えている。

新聞自販機

鉢形城を満喫し寄居駅へ戻る途中に、久しぶりにニュースくんを見た。

私の近所でも15年くらい前までは米屋の脇にいた。
懐かしいと同時にいつまで稼働してくれるのかと心配になる。
支援のためにスポーツ紙でも買ってやれば良かったな。。。

きっと新聞を書いている記者も常にこう意識しているだろう、
 論よりも 確かなあかし 裏を取る」

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