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カラダの記録・子宮卵巣全摘出 14

術後3日目、食事は全部、とまではいかないが、3分の2くらいは食べられるようになった。
お腹の痛みもおさまってきた。
傷は動くと痛い。
くしゃみがつらいと友人に言われていたので、くしゃみが出そうになるとお腹に力が入らないようにぐっと堪えた。

ドレーンパックも外された。
滲出液が透明になったら外すということで、予定通りの経過だった。
術後の傷口にはテープが貼ってある。

人の体の回復力というのはすごい。
そして、データどおり、予定通りに、進んでいくのもすごいと感心してしまった。

術後、しばらくは動けないだろう、このまま寝たきりかというくらい辛かったはずなのに、もう食欲も戻っている。

ドレーンパックが外れたら、もうシャワーもOKだ。
室内にシャワーとトイレがあるのは本当にありがたい。

相部屋の場合はシャワーなども予約が必要らしいが、個室の場合は自由だ。
周りの声に煩わされることもない。

体調が良くないのに他人にも気を遣うなんて至難の業だ、と私は思う。

話は戻して、かくして私はシャワーを浴びた。
シャワー室内には背もたれ付のイスがあり、イスに座ったままシャワーを浴びることが出来る、これはラクだ。
傷口付近には直接シャワーを当てないようにする。注意はこれだけ。

食事ができてシャワーも浴びられる、これだけで普通の人に戻った気がする。
当たり前の日常がいかに貴重かを思い知らされる。

ひとりでいろいろなことを考え、気付く、そんな時間だった。


体温や血圧を測る以外は特にすることがないので、テレビを見たり、本を読んだりして過ごした。

このまま変わりがなければ明日、退院だ。

夫は仕事が遅番なので、今日は病院には来ない。

その代わり、ではないが、友人がお見舞いに来てくれた。
驚いた。

ひとりが寂しいわけではないが、ここで友人の顔を見られるとは思っていなかったので、純粋にうれしかった。