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「儲かる元素」第6弾!①原子番号14「ケイ素」セメントから化粧品まで!?粒の大きさを変えるだけで全然違う効果を発揮!②原子番号83「ビスマス」高層ビルに欠かせない!?③原子番号9「フッ素」歯磨き粉やフライパンだけではない!スマホにも使われていた!?

今回のがっちりマンデー!!は…
「儲かる元素」第6弾!

元素…って、
水素とかナトリウムとか
記号や数字がズラッと並んでる、あの表のこと?
ん〜何だか難しそうだから、関係ないか…
と、思ってるあなた!

実はみなさんの身近なところで、
いつの間にか謎の元素がこっそり活躍して、
がっちり!儲かっちゃってるんです!

そこで今回は、儲かる元素を徹底取材!

原子番号83「ビスマス」が、
どの超高層ビルにも絶対欠かせない、そのワケは?

原子番号9「フッ素」
歯磨き粉やフライパンにスマホの液晶まで作り出す、
フッ素に隠された驚くべき儲かりパワーとは!?

誰もがお世話になってるアノ元素の
儲かるヒミツに迫ります!

※以下、2月18日放送の書き起こしです。

セメントから化粧品まで!?粒の大きさを変えるだけで全然違う効果を発揮する原子番号14「ケイ素」

儲かる元素、1つ目は…

原子番号14「ケイ素」…聞いたことあるような、ないような…

そんな「ケイ素」で儲かってる会社があるということで、やってきたのは
山口県美祢市にある…

「宇部サンド工業」
お出迎え頂いたのは、原田晋作社長。

スタッフ:ケイ素でがっちり!と聞いたんですが?
原田社長:がっちり!

社員20数名ながら、年間売り上げは…

原田社長:年間売上げ約12億円です。

あの、早速なんですが、その「ケイ素」とはどんなものなんですか?

原田社長:これが、「ケイ素」がたっぷり入っている「けい石」という石です。

こちらがケイ素がたくさん入った石、その名も「けい石」。

では、どこで採れるのかというと…

そう、山!

スタッフ:ここで年間どれくらい採れるんですか?
原田社長:年間18万トン!

「ケイ素」は、固体としては地球上でもっともたくさんある元素で、日本国内でも山口県をはじめ、愛知県や山形県など全国でガンガン採れてる。その採り方は結構シンプルで…

ダイナマイトで爆破して採掘!

スタッフ:いっぱい「ケイ素」が採れましたか?
原田社長:たくさん採れましたね!1発で1700トン!

こんなにガンガン採ってるのは、この「ケイ素」が、わたしたちの身近の
とっても大事なものに使われてるから。それが…

セメント!

「ケイ素」には、非常に硬い、そして熱に強いという2つの特徴があり…

これが、コンクリートを作るセメントには欠かせない!結果、私たちは「ケイ素」に囲まれて生活している、というワケ!

そんな儲かり元素「ケイ素」を、「宇部サンド工業」では細かく砕いて、

「けい砂」という砂にしてる。というのも…

原田社長:「ケイ素」の形やサイズを変えるだけで、色んなモノに使える。

「ケイ素」は粒の大きさを変えるだけで、全然違う効果を発揮する元素だという…

例えば、0.4mmくらいの粒になった、こちらの「けい砂」は…

原田社長:燃やすときに「ケイ素」の砂を入れると、燃焼効率が上がるんです

「ケイ素」は、1000度以上の熱にも耐えられる、熱さに抜群に強い元素。なので、ゴミ焼却炉の中に入れると、焼き石のような効果で…

少ない燃料でも、ゴミをどんどん燃やしてくれる!ということで、引っ張りだこ!

原田社長:がっちり!

そして、「ケイ素」にはもうひとつ、大きな儲かりパワーがあるらしい。
そこでやってきたのは、福岡県北九州市にある…

「AGCエスアイテック」

お出迎え頂いたのは、企画推進グループリーダーの泉直之さん。

スタッフ:「AGC」ってあの「AGC」ですか?
泉さん:はい。ガラス会社のAGCの子会社です。

そう!「ケイ素」は、硬くて熱に強いということで、ガラスのメイン材料。

ガラスメーカー「AGC」では、ずっと昔からガンガン「ケイ素」を使ってるんです!そして、「AGC」の子会社、「エスアイテック」が作っているのは…

泉さん:シリカゲルです。

なんとなく聞いたことあるような…えっと、なんでしたっけ?

泉さん:食品や靴の水分を取るものに使ってます。

そう!
おせんべいとか海苔とかに入ってる、あの「たべられません」の乾燥剤!

ほら、袋をあけると透明の粒々のやつ入ってましたよね?実はあれ、「ケイ素」なんです!

「シリカ」がケイ素で、「ゲル」がスポンジ状、つまりスポンジ状の「ケイ素」という意味で…

粒をどーんと拡大すると、確かにスポンジみたいに穴だらけ。この穴が水を吸いまくるので、「シリカゲル」は乾燥剤として大活躍してるんです!

そして、「AGCエスアイテック」が新しくやったのが…

この「シリカゲル」をめちゃくちゃ小さくするということ。電子顕微鏡で拡大して見てみると…

スタッフ:これ穴ですか?
泉さん:そうです。

ちゃんとスポンジ状になってます!一体、これ何に使うんですか?

泉さん:化粧品の原料です。

化粧品って…どういうこと?よくわからないので、スタッフが手の甲に塗ってみると…

スタッフ:気持ちいい!

粒が小さいから、シワ1本1本にキレイに入り込む!しかもまん丸だから、お肌を傷つけません!

肌色にした「シリカゲル」を塗れば…

泉さん:シワのぼかし効果が出ます。

さらにスポンジ状だから肌の脂分も吸い取ってくれる! まさにいいことづくめの超極小「シリカゲル」!

今や、世界中の名だたる化粧品メーカーがこぞって使いはじめてるんです!

あまりの人気に、工場の規模を1.5倍にパワーアップさせるんだとか!

「ケイ素」で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:スゴいね!知らなかったね。

でんじろうさん: 「ケイ素」の意外な使い方としては、普通は酸素がついて二酸化ケイ素になってるんですけど…

でんじろうさん:「ケイ素」だけを取り出して、そのあと結晶を作って、それを薄くスライスして作ってるのが…

でんじろうさん:半導体。見える部分だけじゃなくて、ほとんど依存してるってことですね。ネットとか、絶対必要なものになりますもんね。
加藤さん:めっちゃ、「ケイ素」大事だわ!

高層ビルに欠かせない原子番号83「ビスマス」って!?

儲かる元素、2つ目は…

原子番号83「ビスマス」…全然聞いたことありませんが…

一体、どんな儲かり元素なのでしょうか?そのヒミツを探るべく、大阪にある…

「石川金属」という会社へ!
お出迎え頂いたのは、石川寛社長。

スタッフ:「ビスマス」って見たことないんですけど?
石川社長:でしょうね!あるんで、お見せします!

と、石川社長の後をついて行くと、奥から台車に乗って出てきたのが…

スタッフ:これは?
石川社長:これが「ビスマス」のインゴットです。純粋な100%の「ビスマス」になります。

こちらがビスマスの延べ棒。1本20kg。そして、そのお値段は、いかほど?

石川社長:「ビスマス」は、1kgで1500円~1600円です。

石川社長曰く、とってもユニークな特徴を持ってるらしい。

石川社長:ティースプーンなんですけど、「ビスマス」入りの合金と、「ビスマス」なしの合金になります。

スタッフ:硬いですね。

この2つのスプーンを、温度90度のお湯の中に入れると、ある大きな「違い」がわかるという。

まずは、「ビスマス」なしのスプーン。

お湯にかき混ぜても特に変化なし。そりゃそうですよね。

では、「ビスマス」が入ったスプーンを、お湯の中に入れると、驚きの変化が!

スタッフ:溶けてる!ターミネーターみたいになってる!

石川社長:溶けてしまいました。

一体、何なんですか!?これ?

石川社長:「ビスマス」は、金属の溶ける温度を下げる働きがあります。

よく使われる鉄や銅といった金属は、熱にめっぽう強い!

溶ける温度が低いスズでも、230度以上熱さないと溶けない。ところが、「ビスマス」を混ぜると、グググっと溶ける温度が下がっちゃう!

スタッフ:何度で溶ける設定にしたんですか?
石川社長:79度です。

この「ビスマス」の特徴を活かして、「石川金属」が創業以来90年近く作り続けているのが…

石川社長:低い温度で溶かす事ができる「はんだ」を作っています。

「石川金属」は、はんだ付けの「はんだ」を作ってる会社!

「はんだ」づくりで大事なのは、はんだ付けの熱で電子部品が壊れないよう、溶ける温度をなるべく低くするってこと。1度でも温度が高いと壊れちゃう電子部品もあるから、はんだの溶ける温度はとっても大事!

なかでも、「石川金属」の「ビスマス入りの「はんだ」は、特に品質がいいということで、あの、世界的なメーカー御用達に!それが…

石川社長:某リンゴマークのところだったり。
     スマホに関しては、ほぼ石川金属の「はんだ」です。

社長曰く、スマホの電子部品は、とっても熱に弱いので、低い温度で溶ける「ビスマス」が欠かせない!そんな石川金属の年間売上げは17億円!ということは…がっちり!

さらに、この「ビスマス」、もっと意外なところで引っ張りだこなんだとか…。やってきたのは和歌山県の山奥にある…

こちらの会社。社長の久保慶晃さんによると…

日本を代表する儲かり高層ビルに「ビスマス」が欠かせないという!

スタッフ:何を作ってる会社なんですか?

久保社長:実はこれなんですよ!スプリンクラーヘッド、消火用のスプリンクラーです。

屋内で火災が発生した時に…

天井から「自動」で消火をしてくれるスプリンクラー

こちらの「アイエススプリンクラー」は、消火用スプリンクラーの専門メーカー。

スタッフ:あの中に「ビスマス」が使われているんですか?
久保社長:火災の熱を検知して溶ける「はんだ」があるんですけど、その部分に「ビスマス」が使われています。

消火用スプリンクラーを輪切りにして見てみると、水道管のパイプから流れてくる水を…

この部分のストッパーが止めています。そして、「ビスマス入りのはんだ」が…

これ!火事になると、熱でこのはんだが溶ける!その結果…

水圧でストッパーが外れ…

水が出るという仕組みなんです!

では実際に、「ビスマス」が溶けて放水が始まる瞬間をご覧ください!

矢印のあたりにご注目!

リング状に「ビスマス」が溶け出してます。

そして…ストッパーが外れて放水開始!

スタッフ:何度で溶けるように設定してるんですか?
久保社長:72度で溶けるように設定してます。厨房のように温度が上がる場合は96度のものを付けています。

建物内で火災が起きると、電気系統が壊れてスプリンクラーが作動できないなんて事態も…。確実にスプリンクラーの水を出すためには、「ビスマス」が欠かせないというわけなんです!

「ビスマス」で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:スゴくない!?俺、ビックリなんだけど!

進藤さん:今日はでんじろう先生がお越しくださっているので、ここで実験をしていただきます。

進藤さん:この「ビスマス」の融点の低さを使った実験。
加藤さん:「ビスマス」綺麗だな。

でんじろうさん:これを火で溶かしていきます。
加藤さん:一気に溶けだした。スゴいな。
田中卓志(アンガールズ)さん:不思議!

でんじろうさん:表面は酸化して固まっちゃってるので…

でんじろうさん:剥がすと綺麗な感じになります。
加藤さん:本当だ!

でんじろうさん:温度が下がってくると違う色になります。
加藤さん:これ温度で変わってくるんですね?

でんじろうさん:温度によって、シャボン玉のようにどんどん変わってきます。
加藤さん:スゴいね。

歯磨き粉やフライパンだけではない!原子番号9フッ素はスマホを作るのにも使われている!?

儲かる元素、3つ目は…

原子番号9「フッ素」
これはさすがに聞いたことある人も多いはず!

「フッ素」入り歯磨き粉、とか、ありますもんね??

この「フッ素」、実は大ヒットドラマ「VIVANT」にも登場していたんです!

それが…

「フローライトですね」
「フローライト…蛍石!」

そう!ストーリーの重要なアイテムとして、フローライト(蛍石)が登場!

実はあれ、フッ素がたくさん入ってるんです!
これさえあれば儲かるって、ドラマでも言ってましたもんね!では、なんで「フッ素」は儲かるのでしょうか?

そこで、国内最大手の「フッ素」メーカー「ステラケミファ」へ。技術開発の責任者、高野順さんに伺うと…

スタッフ:年間売上げはどれくらいなんですか?
高野さん:年間売上げは、昨年度350億円くらいで。がっちり!儲けてます!

なんと「フッ素」、とんでもない儲かり元素!では、なにがそんなにスゴいんですか?

高野さん:「フッ素」は非常に反応性が高い元素で、いろんな元素とくっ付いて、色んな性質が出てくる。

「フッ素」は、どんな元素だろうとくっ付いてしまう!しかもくっ付いた相手によって、全然違った儲かり物質に変身しちゃう!

例えば、「フッ素」に原子番号6の炭素がくっついて「フッ化炭素」になると…

高野さん:フッ化炭素は、非常に油となじみにくい性質になっていますので、それを利用して、フッ化炭素をフライパンの表面にコーティングしています。

フッ化炭素が油を弾いてくれる!

さらに、「フッ素」に原子番号1の「水素」がくっつくと、超強力な儲かり物質が誕生!それが…「フッ酸」!

高野さん:世の中で唯一、ガラスを溶かすことができる薬品になります。スマホの液晶を「フッ酸」の中に浸けますと、ガラスが溶けて薄くなるので、薄い液晶画面ができます。

超強力液体「フッ酸」が、ガラスを溶かせるから…

薄さ1mm以下の極薄ガラスが作れるようになったんです!

今、テレビやスマホの液晶画面が軽くてきれいなのも、「フッ素」のおかげ、と言っても過言じゃないんです!

「フッ素」で…がっちり!

さて、そんな「フッ素」には、さらにさらにすごいパワーがあるらしい。
そこでやってきたのは…

京都大学宇治キャンパスにある…

先端イノベーション拠点施設。

研究チームのリーダー、安部武志教授に伺うと…

「フッ素」で何を作っているのか?研究室をのぞいてみると…

中では、研究員の方々が、何やら箱の中に手袋を突っ込んで作業中…

スタッフ:何を開発中なんですか?

安部教授:これです!電池!フッ化物シャトル電池です!リチウムを全く使わない電池になります。

安部教授の研究チームが開発しているのが、リチウムを一切使わない「フッ素」を使ったイオン電池!

このフッ素を使ったイオン電池、最大のメリットは…

安部教授:電池は電子とイオンの流れでできていますので、「フッ素」を使うとプラス極では「銅」を使うことができます。

安部教授:「フッ素」は、銅からだと2つの電子を取り出すことができますし、ですから、リチウムイオン電池の2倍くらいのエネルギー密度を出すことが出来ます。簡単に言いますと、1回の充電でリチウムイオン電池の2倍長持ちするってことです。

なんと電力が2倍!しかも…

安部教授:電池の面積が小さくできますので、コンパクトで長く走れる電池が作れます。

まさに夢の電池!!というわけでこちらの研究室には…

澁谷さん:企業から出向してきています。
スタッフ:ちなみに企業名は?
澁谷さん:私はパナソニックです。

中川さん:本田技術研究所になります。

安部教授:これNEDO事業と言いまして、オールジャパン体制で京都大学を中心になって電池開発をやってます。

日本を代表する企業が集結して研究開発中!しかし!ひとつだけ難点が…

安部教授:温度ですね。開発している「フッ素化物シャトル電池」というのは、この室温では、なかなか動かないんですね。100度以上の高温で動かしてます。
スタッフ:100度以上じゃないと電池として動かない?
安部教授:動かないです。

現在、低い温度でも電池が作動できるよう鋭意開発中!

「フッ素化物シャトル電池」で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:夢の電池ですね。日本のこういう技術は高いんですか?
でんじろうさん:日本は、スゴい可能性の高い技術を持ってると思います。
加藤さん:世界をリードできるってことですね。

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