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‟完成度90%”のリノベ住宅、初心者狙いで右肩上がりカインズ、畳めて剥がせる壁紙…市場規模4兆円「DIYビジネス」最新事情!

かつて工作好きお父さんの休日の楽しみ「日曜大工」は、今や「Do It Yourself」=「DIY」として若者や女性にもすっかり浸透。

おウチ時間も増えた最近は、DIYを始める人が急増してる! その市場規模はなんと、4兆円! そこで今回のがっちりマンデーは… 「儲かるDIY」特集です。

日本最大のホームセンターが、DIY用のオリジナルねじやドリルを開発!その新商品会議に潜入! ついに出た! DIYするための家が販売開始!

がっちり儲かっているDIYビジネスを徹底取材します!

※以下、8月30日放送の書き起こしです。

初心者向けのオリジナル用品で売上げ1.5倍「カインズ」

まずやってきたのは…

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ホームセンターのカインズさん!カインズDIYStyle部の井田明部長に話を伺いました。

スタッフ:儲かってますか?
井田さん:儲かってます!がっちりです!

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実はカインズの売上は、右肩上がりに絶好調!

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年商4410億円で、ホームセンター業界のトップに躍り出たんです。その原動力になっているのが、DIY。カインズ製DIY商品の売上げは、この1年で150%もアップ!井田部長いわく、実はカインズのDIYビジネスには、「ある特定のターゲット」があるというのですが…

井田さん:初心者向けのDIYで儲かってます!
スタッフ:初心者向けのDIY?

そう、カインズのDIYビジネスは、「初心者狙い」作戦!!これが当たって、儲かってるらしい!

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井田さん:売り場も分かれておりまして、プロ用、初心者用に分かれております。

DIY初心者エリアを開設!そこを覗いてみると…お客さんがたくさん!初心者向け売り場のお客さんに話を聞いてみると…

お客さん:カインズオリジナル商品みたいなのをよく買ってます。

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お客さん:これです。カインズさんのオリジナル。これが使いやすかったです。ラチェットハンドルってのが軽くて、他のラチェットも2、3個使ったことあるんですけど、重くて疲れちゃうので、3つあったら絶対これ選ぶよね。

そうなんです!ここで人気なのが、DIY初心者のために、とカインズが独自に開発したオリジナル商品!

井田さん:5年間前から開発をスタートして、約2000アイテムくらいです。

人気の商品を見せてもらうと…

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井田さん:これは木工キットで、工具・ビス等は一切不要で簡単に作れるキットです。
スタッフ:え?工具一切不要?

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井田さん:こちらのラックができます。

DIY初心者の、AD山田ちゃんが挑戦!

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板を組み合わせて、釘の替わりに、クサビをはめていく仕組み。これならケガもしないし、小さなお子さんでも簡単そう!

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たった5分で完成!カインズオリジナルの初心者向けアイテムは、塗料にも!

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「筆のいらないステインカラーズ」は…

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キャップを外すと、スティックのりのような先端になっていて…

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ハケなしでも簡単にペイントができちゃうんです!さらに、電動ドライバーも、なんと初心者向けに開発!

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女性や子どもでも持ちやすいよう、普通のドライバーより半分以下の軽さにしたのはもちろん、機能的にも独自の工夫が!

井田さん:速い回転だと、強く押し付けないと空回りしてしまうんですね。回転が遅いと、力のない方でもしっかりビスが入っていきます。

そう、初心者向けはあえて、回転がちょっと遅い!上級者向けのドリルだと、回転が早すぎて、強く抑えないと空回りするんですが…

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初心者用は、その心配がなし。ゆっくり確実に入ります。なんとカインズでは、こうした「初心者向け」DIYアイテムを、週イチペースで開発、発売。一体、どうやって作っているのでしょうか?

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新商品の開発会議に潜入!

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井田さんをはじめとする男性4人がDIY新商品の開発チームですが、女性2人はDIYとは関係ない部署の社員さんらしい。

スタッフ:お二人はDIYは?
女性担当者さん:DIYしてないです。
井田さん:それがいいんです。お客様がしたことがない、その立場に立って開発するってことが大切かなと。

そう、会議には必ず、DIY経験がない女性社員に来てもらう。その、素人目線の意見を取り入れているんです。

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まずこちらは、DIY作業用の新作エプロン。女性社員が着心地をチェックしていると…

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女性担当者さん:ポケットが少し奥が深すぎて、取りづらい。
開発者さん:そしたらもう少し浅くしてあげたほうがいい?ポケットを大きく。

なんと「ポケットが深すぎる」という、細かい指摘が!

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こちらの壁に貼り付けている木の土台。女性社員にピンを刺してもらうと…

井田さん:硬いんじゃない?
女性担当者さん:これが簡単に入る付属の道具が付いていればいいなと思います。
男社員:10円玉で押すイメージってことだよね。
開発者さん:はい。

ピンを押す時に「親指が痛くなる」という問題点が浮上!

スタッフ:若い女性二人にこうしたほうがいいって言われて、ちょっとムカってきたりしませんか?
開発者さん:こういうことのほうが、DIY始めたばかりの人には重要なんだなって気付かされることがあるんで、生意気なんて
全然思ったことないです。

まさに、徹底的な初心者目線で、ぐいぐい伸びてるカインズ。
  
カインズは、初心者向けDIYで、ガッチリ!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:慣れてる人にしてみたら、当たり前のことが初心者は全然わかんないから入りづらいんだよね。
森永さん:入り口を広げるっていうこのカインズの経営戦略って素晴らしくて、経験を積んでくると楽しくなって上級者用のも買ってくれるんですよ。マクドナルドのハッピーセットにおもちゃつけてるあれも、ものすごい割安なんですけど、何でやってるかって言うと、マクドナルドのファンを作って大人になってからもずっと食べてもらえるようになんです。
加藤さん:小さい頃に食べてるとね。いいやり方だね。商売として。

”あえて未完成”で販売!DIYしやすいリノベ住宅

続いてやってきたのは…

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大阪府大阪市の「ナイン」

こちらは、どんなDIYで儲けてる会社なのでしょうか?
社長の久田一男さんに話を伺いました。

久田社長:DIYできる家を販売しております。
スタッフ:DIYできる家?

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ナインはそもそも、中古の住宅をリノベーションして売っている会社。
なんでも今、DIYしやすいリノベ住宅というのを売ってるんだとか。DIYできる家とは一体?

久田社長:こちらのマンションの1室となります。

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売り出し中のマンションのお部屋を見せてもらうことに。早速、中に入ると…

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あれ?これはまだ、リノベの途中? 壁や天井は、下地が剥き出し。ところどころには手書きのような点々模様が…

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床はベニヤ板がむき出しだし…どういうことでしょうか?

久田社長:これは90%仕上がってますね。床の仕上げと天井の仕上げがしておりませんので、それをDIYで仕上げていただくことが可能な部屋になってます。

そう、ナインが売っているDIYできる家とは、「完成度90%住宅」。キッチンやお風呂、トイレは完成しているんですが、残りの10%、お部屋の壁や天井などの内装は、この部屋を買ったお客さん自身が、DIYで仕上げるってことなんです。

そして、お客さんの最大のメリットが…なんと言っても「安い」ということ!

久田社長:100%の既製品よりも100~200万円くらい安く販売しておりますので、あとはDIYで仕上げると、ほとんど材料代だけということになりますので。

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実際にナインから、こちらの完成度90%住宅を購入した西村さんは…

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西村さん:ここが一階部分で、普段は英語の教室をしています。

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こちらは英語教室として使っている1階。自分たちで壁と床にペンキを塗って仕上げたんだそうです。

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スタッフ:面白いですね、この柄。
西村さん:意外ときれいにできて、自分でもできるんだなっていう驚きがありました。

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こちらは2階のリビング。全体的にスッキリと白で統一され、壁もDIYとは思えないぐらいキレイに塗られています。西村さん、DIYは初めてだったそうですが、難しくなかったですか?

西村さん:ナインさんのDIY担当の方が、最初に来てくださって、ペンキの混ぜ方とか、ハケの使い方とか、教えてくださって。
スタッフ:教えてくれる人がいるんですね。
西村さん:はい

ナインのスタッフが、DIYの仕方をちゃんと教えてくれる。なので、初心者でもオッケーというワケ。さらに、ナインでは、「床」に、初心者でもDIYがしやすい工夫が!

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久田社長:普通の床の下地っていうのは、この状態ですね。ここにフローリング貼るっていうのはすごい難しいんですよ。

横に並んだ柱の上にフローリングの板を置いて…

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サイドに斜めに釘を打っていきます。これがなかなか難しいそうで。大工仕事なんてやったことないAD山田ちゃんが、これに挑戦してみると…

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うまく釘が入っていきません。

久田社長:こうなると厳しいですね。

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久田社長:私たちの未完成住宅の床はこの状態ですね。合板が貼ってある。なのでこの上に好きなものを張れます。

DIY用住宅の床は、柱の上に下地の板が貼ってある。なので…

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フローリングの板の裏に両面テープを貼って…ボンドを塗って…

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それをペタッと貼るだけで、オッケー!これなら初心者の山田ちゃんでも、楽ちんです!そしてこの完成度90%住宅、ナインにも意外なメリットが!

久田社長:クレームが非常に少なくなります。例えば本当に小さなフローリングのキズとか、新築時に引き渡しを受けた時点で、キズがついてるとすべてやり直しになりますね。ただ、施主さんがDIYを最後未完成住宅でされると、それが許せるようになります。

なるほど!お客さん自身がDIYで仕上げるから、キズがついてもクレームの心配なし!完成度90%住宅は、今年の6月から販売を開始したばかりなんですが、オープンハウスに来るお客の数が、以前のなんと10倍に!

ナインは未完成住宅のDIYで、がっちり!

注文殺到!「折り畳みできる壁紙」で賃貸住宅でもDIY

続いては…

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大阪府大阪市の「フィル」という会社。

どんなDIYで儲けてるのでしょうか?濱本廣一社長に話を伺いました。

濱本社長:世界中の壁紙を輸入したり、製造したりしている会社です。

そもそも壁紙といえば、専門の職人さんが、おっきな壁紙をビシッとキレイに貼り付けるというのが普通でしたが…濱本社長いわく、今、おうちの壁紙を自分で貼る人が増えているんだとか。

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フィルは、そういう人たちのために壁紙を作って儲かってる会社なんです。
そのラインナップは実に3万種類以上!

スタッフ:年間売上ってどのくらいなんですか?
濱本社長:20億円くらいは
スタッフ:20億円!? めちゃくちゃ儲かってますね!
濱本社長:がっちり!です。

まさに壁紙のDIYで、がっちり!の濱本社長ですが、最近、最新の儲かり壁紙を開発したという!

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濱本社長:畳める壁紙になります。
スタッフ:畳める壁紙!?
濱本社長:実際、畳んでますね。
スタッフ:これ、折り目大丈夫なんですか?
濱本社長:このシワが貼るときには伸びるんです。
スタッフ:シワは残らないんですか?
濱本社長:一切、残らないですね。
スタッフ:え~!

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一般的な壁紙は、シワがつかないようにロールに巻かれていますが…

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こちらの壁紙「ハッタンビンテージ」は、小さく折り畳まれていて、1枚45センチ四方。

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これをペタペタ貼り付けていくんです。6枚セットで2990円、今年の6月にネットで販売開始したばかり。
  
濱本社長:はじめたばっかりなんですけど、1000枚ほど月に売れる感じで。新商品のシリーズとしては異例ですね。絶好調です。

でも、この折り目のシワ、貼ったときに、本当にキレイに消えるのでしょうか?折り畳める壁紙は、その貼り方も新しい!

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普通の壁紙は、ノリをローラーやハケを使って、壁にまんべんなく塗って…壁紙をペタッと貼ったら…中に入ってしまった空気を、外に押し出しながら貼り付けていく…これが難しい!ところが、畳める壁紙ハッタンビンテージは…

濱本社長:のりの水につけてもらって、軽く水気を切ってもらっていいですか?
スタッフ:え?畳める壁紙ごと入れちゃうんですか?
濱本社長:これごと入れます。

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特殊なノリに、壁紙ごと浸して、なんと、絞る!

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それを広げたら、壁にペタッ!ノリを壁に塗る必要はなく、道具もいりません!そして、気になるシワは…

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キレイになくなっています!でも、なぜ??

濱本社長:紙じゃないですもんね。
スタッフ:壁紙だけど?
濱本社長:紙じゃない。

折っても大丈夫。濡らしても大丈夫で、貼って、渇き際に縮まない。という素材をずっと一年以上探して、やっと見つかったのがこの素材。レーヨンとポリエステルでできてる素材です。そう、折り畳める壁紙は、紙じゃなくて、布素材!

レーヨンとポリエステルで作られているので、洋服を水で濡らして伸ばすとシワが取れるのと同じように、折り目が消えて、乾いてもそのままになる、というわけ!

そして、壁紙なのに、折り畳めるってことが、見た目の美しさだけでなく、儲かりの面でも、とっても大きな意味があるという! 

濱本社長:僕らでいうと夢の素材ですね。畳んで送れるっていうのが夢だったんで。輸送コストが半分以下です。

そう、折り畳める1番のメリットが、配送料が安くなるということ!

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例えばこちら、左の「折り畳めるハッタンビンテージ」と、右の「従来のロールに巻かれた壁紙」実は同じ面積。

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大阪から東京に送った場合、「折り畳めるハッタンビンテージ」は、520円。一方、「従来のロールに巻かれた壁紙」は1200円。倍以上の差が!ネット通販をしているフィルにとっては、この差はかなり大きい!しかもこのハッタンビンテージ、ただ折り畳めるというだけじゃない!

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濱本社長:もうひとつの特徴はですね、簡単に剝がれます。ペロペロペロペロと。
スタッフ:え~!
濱本社長:ほとんどのりは残ってないですし、気になるようでしたら、軽く水拭きしてもらうと元に戻ります。また違う場所でも貼ることができます。

簡単に剥がせて、使える!なので、賃貸のアパートやマンションに住んでる人も気軽に壁紙をDIYでチェンジできるんです。

濱本社長:住宅全体の半分くらいは賃貸なんで、市場の半分を見過ごすか、そこもしっかり楽しんでもらう人を増やすか、というところは大きいと思います。

今後は、壁紙だけじゃなく、簡単に貼れて剥がせるステッカーも発売する予定。

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さらに、写真を送ればオーダーで作ってもらえるサービスも構想中。

フィルは折り畳めて剥がせる壁紙でがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:これはすごいね!
山口さん:画期的ですね。でかいと途中で失敗したら、あ~!ってなるんですけど、この大きさってちょうどよくて、修正もしやすいですよね。
加藤さん:どんな壁でも貼れるんですか?
濱本さん:畳める壁紙が貼れる素材は、「しっくい」もいけますし、「コンクリート」や「木の板」、「ボコボコの石の上」でも大丈夫です。

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