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年間売上げ1兆8000億円を誇る「キリン」の儲かりのヒミツに迫る!最新ビールサーバーがバカ売れ!中身はペットボトルだった!キリンが発見した「プラズマ乳酸菌」その儲かり戦略とは!?

今回のがっちりマンデーは…
「キリン」

キリンといえば、
1990年に発売した「一番搾り」は、
累計520億本を売る超ロングヒット!

会社の年間売上げは、驚異の1兆8000億円!と…

とにかくビールを売りまくって
がっちり儲かってる会社!というイメージ、ですよね??

ところが…実はそのへんがいつの間にか変わってるらしい。

なにやら、私達の知らないところで、
新しい儲かりビジネスを見つけて
グングン伸びているそうなんです。

ビールの裏に隠されたキリンの儲かりビジネスを徹底解明します!

※以下、11月28日放送の書き起こしです。

大人気の最新ビールサーバー!ビールサーバーの中にペットボトルが入ってる!?

年間売上げ約1兆8000億円の「キリン」が、
今、新しいビールビジネスでがっちり儲かり始めてるらしい!

企画部の日高大彰さんに、どんなビールビジネスをやっているのかお伺いしました。

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日高さん:こちらがキリンが開発した最新のビールサーバー「TAPPY」です。

ん?ビールサーバー?

確かにビールサーバーは、飲食店でよく見かけますが、実はこの「TAPPY」、今年の4月にリリースしたところ、わずか半年で4000台を出荷する大人気に!

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実際に「TAPPY」を使っているとんかつ屋さんの河村直正店長に、何がいいのか聞いてみると…

河村店長:ちょうどいいスペースにはまったので、最高のビールサーバーになりました。

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そう「TAPPY」の1番のウリは、スリムで「場所を取らない」!

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しかも、なぜか…普通のサーバーにはつきものの、 ステンレス製のビール樽もない!一体なぜ、こんなカタチにできたのでしょうか?

日高さんによると、スリムさのヒミツはサーバーの中にあるという…

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日高さん:実は、ペットボトル式のビールサーバーなんです!

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そう!「TAPPY」に使うのは、ビールを入れたペットボトル!

河村店長:樽だと重いんですよね。重いのと場所を取るのが不便なところです。

ステンレス製の重い樽に比べて、ペットボトルなら交換も楽ちん。

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さらに、樽に比べて容量が半分以下なので、 交換する頻度は増えるけど、ビールがいつでも新鮮で美味しい!このコンパクトさと美味しさがウケて、異例の大ヒットを達成したのです。

でも、ペットボトル入りのビールというのは、あんまり聞いたことないですが、そもそもビールを入れても大丈夫なんでしょうか?

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そこにもヒミツが隠されているということで、神奈川県横浜市にある「キリン」の研究所へ。

ビールを入れるペットボトルを開発した中谷正樹さんに、そもそもなんでペットボトル入りビールがないのか、聞いてみると…

中谷さん:ペットボトルは少しずつ気体を通す性質があるので、空気中の酸素がボトルの中に入って、ビールを酸化、劣化させてしまうんです。そういったことが、ペットボトルビールが無かった理由になります。

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実は、一般的なペットボトルには、目に見えない小さな穴が空いていて、そこからほんの少しだけ空気が入ってしまう。

これは、お茶や水ならば問題ないレベルなのですが、ビールの場合は、空気に触れると味が大きく変わってしまうため、ペットボトルには入れられなかったんだとか。

そこで中谷さんは、考えた!!

中谷さん:機械にペットボトルを入れてあげて、炭化水素の原料ガスを入れます。その状態で高周波電力という電圧をかけてあげますと、ペットボトルの上に、炭素膜が堆積していくというわけです。

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ちょっと難しいのでざっくり言うと、ボトルの中に炭化水素、というガスを入れて、ちょうどいいくらいの電気をビビビ!と流すと…

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中にうっすら、炭素の膜ができます。

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これで、中に空気が入らなくなるので、ビールを入れてもOK!というわけ。

このビール用ペットボトルの誕生をきっかけに生まれた「TAPPY」は、たった半年で4000台を出荷、46万リットルのビールをここから売った!というから儲かりそう!

ところが!このペットボトルとサーバーができたことで、 「キリン」にはもっとスゴいビールビジネスが生まれたという。

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そのカギとなるのが、こちら。
「タップ・マルシェ」というサーバー!

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パッと見はただのデカい「TAPPY」のよう、仕組みもほとんど同じらしいのですが、大きく違うのは、中に入れているビール! 酉TORIYAオーナーの野村廣志さんに話を聞くと…

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野村さん:ゆずラガー

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野村さん:これがソラチエース…

あまり聞いたことのない名前のビールが、どんどん出てくる!

スタッフ:全部、キリンのビールですか?
野村さん:キリンさんのビールもありますけど、キリンさん以外のクラフトビールメーカーのものも含まれています。

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そう!なんと「キリン」は、「キリン」以外のビールも自分たちのサーバーで売っているんです!

キリンは日本各地のビールメーカーと協力して、いわゆるクラフトビールを、このペットボトルに入れてもらい、サーバーで売ってるんです。

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日向夏の果汁を使った、あっさりとしたクラフトビール「九州CRAFT日向夏」が、「タップ・マルシェ」でめちゃくちゃ売れてるんです。宮崎ひでじビールの永野時彦社長に、話を伺ってみると…

永野社長:それまでは年間の生産量が大体、30キロリットルだったんですが、おかげさまで、タップ・マルシェに参画してからは、3倍くらいになりましたね。非常にありがたいです。

「タップ・マルシェ」で売るようになってから、クラフトビールの出荷量は3倍にアップ!というから、永野社長も、かなり嬉しそう! ところで、どういう仕組みになってるかというと…

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ひでじビールさんは、キリンから送られてきた空のペットボトルに、自分たちのビールを詰めます。それを「キリン」経由でお客さんの元へ発送。

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「キリン」は「タップ・マルシェ」でビールを売り、メーカーさんから手数料をもらう。まさに、みんなうれしい仕組みなんです!

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現在「タップ・マルシェ」で取り扱う27種類のうち、なんと18種類が「キリン」以外のメーカーが作った、クラフトビール!

でも、こんなに他社さんのクラフトビールに力を入れるのは、「キリン」さん、ちょっとお人好しな気もしますが…実はその奥に、深い意味があるんです。

日高さん:ビール業界では、業務用から市場を作って、家庭用に広げていく。これがひとつの形になっているんです。

そう!お酒の世界では、まずはお店でヒットさせて、満を持したタイミングで、家庭用を発売!というのが、鉄板の必勝法!

確かに、あのハイボールやレモンサワーも、最初はお店で出し始めて、それが今では、すっかり家庭用としてもおなじみになってますよね!今回の「キリン」さんの場合は、その「クラフトビール」版。

まずは「クラフトビール」そのものを浸透させるのが、「キリン」さんの狙いというわけ。

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そしていよいよ!今年の3月に発売したのが、家庭用のクラフトビール「スプリングバレー」

お客さん:今までのビールと全然違う。
お客さん:こればっかり買ってます。毎日1缶は、飲んでる。

なかなか好評のようですが、その売れ行きは?

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日高さん:グランドキリンが2016年~2020年の5年間の間に、3600万本。このスプリングバレーは、半年で3600万本売れました。

業務用からスタートして、家庭用のヒット商品を生み出す「キリン」の狙いは、見事に的中!さらにさらに、斬新な方法でビールを売りまくる「キリン」は、今度はお店以外の場所でも、あるサービスを急成長させていました! 一体どんなサービスなのでしょうか?

そのサービスを利用している、関根さんのご自宅へ。早速、部屋の中をご案内頂くと…

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関根さん:このビールサーバーを5月から使っています。
スタッフ:ビールサーバーなんですか?
関根さん:はい、ビールサーバーです。

そう、キリンはお店だけでなく、家庭用のビールサーバーまで作っちゃった!

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こちらの「ホームタップ」は月々8250円からの定額制。

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サーバーに使うのは、業務用より小さい1リットルのペットボトル。

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季節ごとに変わる3〜5種類の中からビールを選ぶと、毎月4本が自宅に届くという仕組み。

関根さん:お店の生の味が飲めるのと、ゴミで缶が出ないので楽になりました。
スタッフ:今までは、缶のゴミ結構出てたんですか?
関根さん:結構、出てました。言えないくらいです。

ご家庭でも生ビールが楽しめると大好評!サーバーの生産が追いつかず、申込みを一旦停止するほどの大人気!

ビール事業の年間売上げは、驚異の6000億円!これは半端ない!

キリンはクラフトビールとビールサーバーでがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:ここに来て、ビールが一気に進化してますね。

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磯崎社長:そうですね。日本のビールは1994年をピークにして、ずっと減少してるんです。
加藤さん:そうなんですか。それは何でなんでしょう?
磯崎社長:各社が同じような「ピルスナータイプ」のビールを作って、少しずつ味だけ変えてやってるんですね。ある意味、同質化戦略って言うんですけど。お客さんの方がつまんないなーということになってしまっているんです。これは、私は、ある意味メーカーの責任であるという風に思ってます。
加藤さん:それは、そういう似たようなのをみんなに飲んでもらおうという戦略の時代はもう終わったってことですか?
磯崎社長:そうですね。ただ単に、メーカーが同じようなのものを作るんじゃなくて、それぞれ、個性のある物を作っていく時代ではないかな。って思いますね。
加藤さん:海外と同じような形に、やっと、日本のビール業界がなるって、考えていいんですかね?
磯崎社長:そうですね。アメリカで言うと、クラフトビールが10%くらいの構成比があります。
加藤さん:すごいですね。
磯崎社長:日本は、まだ1%ですから。まだ伸びる余地があるって事ですね。
加藤さん:そういうことか。

キリンが発見した「プラズマ乳酸菌」、普通の乳酸菌とは一味違うすごい秘密とは!?

キリンといえば、ビール以外にも…

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「午後の紅茶」や「生茶」など、飲み物を中心に、様々な商品を作って儲かっています。しかし今、これまでとは結構違う、とあるビジネスに進出、これがグイグイ来てるらしい!

そのビジネスを担当しているという田中圭衣さんに話を伺いました。

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田中さん:プラズマ乳酸菌です。

「プラズマ乳酸菌」という名前、 確かに最近ちょくちょく耳にするような…

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そう、キリンは、この「プラズマ乳酸菌」入り!を謳ったドリンクやサプリメントなどを4年前から販売!その売上げはなんと…

田中さん:135億円を見込んでおります。

これはでかい!

でも、なんでビール会社の「キリン」が、あんまり関係なさそうな乳酸菌を作ってるのでしょうか? そのヒミツを探るべく、神奈川県横浜市にある…

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キリン中央研究所へ。

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こちら「キリン」が、健康に関係する様々な物質を調べて、儲かりの種を探すための研究所。

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例えば、こちらの食品機能評価室では…

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記憶力の維持を売りにしたβラクトリンという成分の研究中。

さらに…

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こちらはなぜか、漫才動画を、脳波計をつけて鑑賞しています。一体なにをやっているのでしょうか? 山越達矢さんに話を伺いました。

山越さん:お笑いの動画を観て、脳波、心拍を測って評価しております。

実はこれ、笑いが脳に与える効果を調べる研究。ちなみに、一番脳に効果がありそうな漫才があるらしく…

山越さん:ミルクボーイさんのコンフレークのネタです。

本当!?

さて、さらに研究所の中に入っていくと…

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こちら、免疫実験室。この中に、プラズマ乳酸菌を発見した天才科学者がいるという…

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この方が、プラズマ乳酸菌をみつけた藤原大介さん。

そもそもなんですが、プラズマ乳酸菌とは、何なんでしょうか?

藤原さん:免疫の司令塔の細胞の名前がプラズマサイトイド樹状細胞という名前なんです。それを活性化するので、プラズマ乳酸菌という名前にしたんです。

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ざっくり言うと、免疫力をアップさせウィルスや細菌から、カラダを守るプラズマなんとか細胞を、元気にする効果があるから「プラズマ乳酸菌」ということらしい。

それにしてもビール会社の研究所で乳酸菌とは、かなりの畑違いな気もしますが…藤原さんいわく、実は深い関係があるらしい!

藤原さん:ビールの中に乳酸菌が増えて、ビールを腐敗させてしまうんです。敵を知るという意味で乳酸菌の研究をやっていたんです。

そう、乳酸菌はビールづくりにとって一番のやっかいもの。混入するとせっかくのビールが台無しになってしまう!そこで、「キリン」は、創業当時から乳酸菌について詳しく研究。 その研究の課程で、藤原さんが免疫に効果のある「プラズマ乳酸菌」を発見したというわけ!

そんなプラズマ乳酸菌が年間135億円を稼ぎ出せるのには、普通の乳酸菌とは違う、2つの儲かりポイントが!

藤原さん:プラズマ乳酸菌だけは、日本で唯一、免疫に効果があると書いていいんです。他の乳酸菌は一切ダメです。免疫に関することを書いてはダメです。

プラズマ乳酸菌は、 パッケージにデカデカと「免疫」と書けるんです!

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「プラズマ乳酸菌」の売り場を見てみると、確かに「免疫」という文字をやたらとアピールしています。

実は食品のパッケージに「◯◯に効果があります!」という表示するには、消費者庁に届け出て受理されなければ、いけないんですが… 日本の食品の中で、パッケージに「免疫」と書けるのは、なんと「プラズマ乳酸菌」だけ!なぜ「キリン」の「プラズマ乳酸菌」だけできるんですか?

藤原さん:論文という形で、たくさん世界中に出していったんです。そういう論文をエビデンスとして提出して消費者庁に認められたということになります。

そう、藤原さんたちは、ひたすら「プラズマ乳酸菌」の研究を重ね、様々な科学誌に論文を提出!

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運動したあとにプラズマ乳酸菌が疲労と免疫に与える効果や…プラズマ乳酸菌を食べると皮膚の状態がどうなるか?などなど、なんと!10年かけて、論文を27個科学誌に掲載!

藤原さん:大変なんです。1つ書くのに1~2年かかってしまうので。論文発表し始めて、もう10年くらい積み重ねています。

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こうして去年の8月、日本で初めて、パッケージに免疫と表記することを消費者庁に受理されたのです!さらに2つ目の儲かりポイントは…

藤原さん:プラズマ乳酸菌って、生きてても死んでても効果は同じなんですよね。

そう、「プラズマ乳酸菌」は死んでも効果が消えない!

普通、乳酸菌は生きてないと その効果がなくなってしまうので、ヨーグルトのように、冷えた、しかも水分の中でしか、使うことができない。しかし、プラズマ乳酸菌は、高温になっても、乾燥状態でもOK。

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なので、粉末にできる。これがでかいんです!

藤原さん:室温で保存できるので、どんな商品でも作れます。

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これまで乳酸菌を使いづらかった、調理工程で熱を加えるアメやグミなどの商品にも使えるんです! この2つの条件が揃ったことで、「キリン」に、新たな儲かりビジネスのチャンスが!

ドラッグストアに並んでいる「プラズマ乳酸菌」商品を見てみると…

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午後の紅茶や生茶などのキリン製品に加え…

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なぜか森永製菓やカンロといった、キリン以外のメーカーが、「プラズマ乳酸菌」入りの商品を販売しています!

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実はこれ、キリンがメーカーに、プラズマ乳酸菌を売って、作っている製品! カンロの木本康之さんに理由を聞いてみると…

木本さん:今までお菓子やグミで効果・効能表示を謡うことは、一切できなかったんです。今の時代、免疫を気にする人は増えていると思いますので、キリンさんとカンロのコラボで、がっちり!いきたいなと考えております。

そう!キリンから「プラズマ乳酸菌」を買って入れれば、自社の商品でも免疫という文字をアピールできる!このコラボ戦略によって、様々なメーカーから「プラズマ乳酸菌」の注文が殺到!

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わずか1年でプラズマ乳酸菌の売上げは1.6倍に急増!

ビールの研究から生まれた「プラズマ乳酸菌」は、今や135億円を稼ぎ出す、「キリン」の儲かりビジネスへと変貌を遂げたのです!

「キリン」は、「プラズマ乳酸菌」でがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:すごいの発見しましたね。色んな企業の方に、このプラズマ乳酸菌を販売するということですか。
磯崎社長:はい。その通りです。キリンだけでは、なかなか届かないリーチできないところがあるんです。それを、色んな世界の食品メーカーなどにアプローチして使って頂こうと。
加藤さん:研究するための研究費、開発費に、お金をかけるっていうのは、大事ですか?
磯崎社長:大事です。社会ということを無視して、企業は絶対に生き残れません。世の中にどういう存在意義があるのか。こういうことをきちんと考えて、多くの方にこれを理解頂いて、そして実際にビジネスを進めていく。それが重要だと思います。

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