(原稿)職場での片思い…ここで諦めるのはまだ早いんじゃない?!

【カット1】

※爽やかイケメンの達也が真剣な表情で、PCをタイピング。周りは、お疲れ~と帰って行く。

未来『あ~今日は達也先輩、残業なんだなぁ。最近忙しそう~お疲れ様ですの一言くらい、声かけできればなぁ』

※PC越しに盗み見。

(未来の妄想シーン)

未来「先輩、お疲れ様です!忙しそうですね」

※達也がPCカタカタしているところに、未来が声をかけに行く

※この人誰だっけ?といった怪訝そうな顔。

達也「えーっと、仕事の話?余計な話してる暇ないから、さっさと要件教えて」

未来「す、すみません…!何でもないです…」

※達也はため息をつき、PCに目を戻す

未来『仕事の邪魔しちゃった…私絶対嫌われたよ…!』

※泣きそうな顔

(妄想シーン終了)

【カット2】

未来『私なんて相手にされるわけないか…話しかけて嫌われるくらいなら、眺めてるだけでいいよなぁ…』

※自席で頬杖をついて悲しい表情

※達也が資料のコピーをするために席を立ち、コピー機のある場所へ向かう。その拍子に、デスク上にあったほかの資料がひらひらと舞って落ちていく。

未来『あ、落ちた。達也先輩気づいてないみたい。…拾って渡してあげようかな、どうしよう』

※意を決して立ち上がり、先輩のデスクの方まで歩き出す

※達也は、デスクにほかの資料を置いて来てしまったことに気づき、すぐに自席に戻る。未来が拾いに行く前に先輩の方が先に拾ってしまう(サッと未来の目の前を横切る感じ)。そしてまたすぐに先輩はコピー機の方へ行き、未来はその場で立ち尽くしてしまう。

未来『今、お疲れ様ですって言うタイミングだったよね。でも、やっぱり忙しそうなところに、声かけなんてできない。嫌われたくない…!』

※深いため息をつきながら、そろそろと自分の席に戻る

未来ちゃん、片思いをしている職場の先輩に対する声かけができず、落ち込んでしまいましたね。達也先輩に密かに憧れている未来ちゃん、そしてなかなか勇気を持てないでいる未来ちゃん。でも、そんな未来ちゃんにはもっともっと自信を持って、幸せになってもらいたい!そこでここは一つ、「考え方の癖」を見直すという事を提案したいと思います!

まず、未来ちゃんの状況を振り返ってみましょう。

「忙しそうな先輩に、声かけできればなぁ・・・」

こんな未来ちゃんの心の声は、きっと声をかけたいけどかけられない、ちょっぴり自信のない性格からきていると考えられますよね。人間誰しも、初めから自信がある人はいないし、未来ちゃんの気持ちもとっても分かります。

ただね、この心の声にずっと耳を傾けていると、大事なチャンスを逃してしまうことになるかもしれません。現に、未来ちゃんは妄想の中で、先輩に対する声かけを失敗してしまいます。まだ現実に起こってもいないのに!

そして実際に、達也先輩がコピー機に向かった時には、声をかける絶好のチャンスが到来します!でも、妄想の中で失敗し続けている未来ちゃんは、はじめの一歩を踏み出すのが遅くて、そのチャンスを逃してしまっていますよね。それはとっても勿体無い事ですよね・・・

「考え方の癖」には、自分でも意識していないパターンがあります。まずはそこに意識を向けてみることが大切です。未来ちゃんの場合、自信のなさから、まだ起きてもいないのに失敗してしまうだろうという「考え方の癖」を持っているようです。そのために、一歩をを踏み出すのが遅れてしまうという「結果」。ここで片思いを諦めるのは、まだ早いかもしれませんよ。

アクションしないままの恋愛、勿体なくない?!

まず、そのままの未来ちゃんでいった場合の今後の「結果」を想定してみましょう。きっと、1ヶ月経っても、半年経っても、ずっと会社のパソコンの影から達也先輩を眺めている日々。もしかすると、自分よりも後輩の女の子が社内で達也先輩と話している姿を目撃してしまった日には、「ああ、もうあの子とすっかり仲良しになって、年増の私なんか、さらに相手になんかしてもらえない・・・」と嘆いているかもしれませんね。これは、なんとも残念。1年後には、なんの行動も起こさずに、全てのチャンスをつかめずに、片思いを諦めてしまっているかもしれません。

この場合というのは、実際にはなんの行動も起こしていないので、達也先輩のリアクションから傷つくというリスクは回避できるでしょう。でも、ちょっと待って。本当に、ずっとこのままの関係でいいの?好きな人をずっと影から眺めているだけ。この先、ずっとその繰り返しの人生でいいの・・・?

その思い込み、本当に正しい?

別のパターンを想定してみましょう。勇気を振り絞って、「達也先輩、お疲れ様です!」と声をかけてみたけど、かなりそっけない態度を取られてしまった。そこでは、好きな先輩からのそっけない態度ですから、かなり凹んでしまうかもしれませんね。そして、「ああ、やっぱり先輩には好かれてないんだなぁ、恋愛対象なんてもってのほかか・・・」と未来ちゃんなら思い込んでしまうところでしょう。勇気を出して、話しかけてもさらに自信をなくしてしまう、そんなリスクを孕んでいるからこそ、「これ以上傷つきたくないし、このままの関係でいいや。もう声をかけるのはやめよう・・・」と片思いを諦めてしまうかもしれません。

ただ、後日こんな話を耳にしたとしたらどうでしょう?「達也先輩って、もう3年も付き合っている彼女がいて、もうそろそろ結婚だって!」。もしそうだったとしたら、達也先輩がそっけない態度をとったのは、決して未来ちゃんのせいではないんです!大事にしている彼女がいる、そしてその人を大事に想うがために、社内の女の子とはほどほどに距離をとっている場合の反応と考えることができるのです。未来ちゃんを好いていないから、とった行動ではないという見方ができますよね。「自分がこんなんだから、好かれないんだ」「自分はいつもダメだ」と思う必要は全くないということです!

勇気を出した時、初めて見える世界がある

そして、もう一つのパターンを想定してみます。勇気を振り絞って、「達也先輩、お疲れ様です!」。そこで帰ってきた言葉は、「ああ・・・」。これも、そこそこ傷つくかもしれません。「達也先輩、やっぱり私のこと全く認識してないんだなぁ」と未来ちゃんなら思ってしまうかもしれませんね。でも、次の日に、達也先輩から思わぬ言葉が!「未来ちゃん、昨日は声をかけてくれたのに、あんな態度でごめんな。俺、仕事に集中すると周りが見えなくなるタイプなんだわぁ。同僚にまた指摘されちゃったよ」ですって!つまり、達也先輩のそっけない態度も、未来ちゃんのせいではなく、達也先輩が仕事の時にはそうなってしまうだけだったということが判明しますよね。そして、おまけに勇気を振り絞って声をかけてみたことで、先輩には認識されていることもわかったし、声もかけてもらえた!

そんなことも声をかけてみて初めてわかることです。「考え方の癖」を変えてみると、実際には自分がダメだと思い込んでいる未来ちゃんも、実は全然ダメではなくて、達也先輩の会社での状況や反応の仕方を知らなかっただけだとわかるのです!これって実は、大きな変化だと思いませんか?

ありのままで、ぶつかってみることも大切

この物語では、未来ちゃんは、達也先輩に会社で声をかけるという一つのアクションを起こしたにすぎません。それでも、分かることってこんなにも違うんですね。そして、相手から返ってくる反応も様々。何もしなければ、なんの反応も返ってこないわけだから傷つくことはありません。でも、本当にこのままでいいんだろうかという思いは残ってしまいますね。そして、勇気を出した場合に傷つくリスクも。でも、そこでは色々な真実が見えてきます。実は結婚間近の彼女がいたから、社内の女性にはそっけない態度だった。あるいは、仕事で集中する時の達也先輩は、周りが見えなくなってしまう人だった。どちらも未来ちゃんのせいではないし、むしろ、達也先輩の素敵な一面を知ることにつながる。

そしてその後には、先輩からのリアクションも返ってくる可能性もあるということです。先輩の方から声をかけてもらえたなら、グッと距離関係性も近くなったということを意味するはず!「考え方の癖」を見直して、ほんの少しの勇気で小さな行動を起こしたことで、未来ちゃんと達也先輩の物語、まさにここから始まっていくのかもしれません!

まずは「思考の癖」に向き合うことからスタート

「考え方の癖」を見直すと言っても、最初は難しいと思います。

でも、未来ちゃんのように"どうせ自分なんか…"と、思ってしまった時こそがチャンス!一度思考をストップしてみましょう。そして、この記事を思い返してみてください。先生のおっしゃる通り、焦らず、ゆっくりで良いんです。最初から「考え方の癖」見直そうとするのではなく、まずは「考え方の癖」と“向き合う”ことからスタートしてみても良いかもしれませんね。

どうですか?恋愛するのが、ちょっと楽しみになってきていませんか?

自分一人で「考え方の癖」を見直せるようになる日まで、これからも一緒に考えていきましょう!


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