発音じゃなくて綴り字 その2

さて、この前のノートで、フランス語の発音が悪くてと思ってる人、特に学校などに行かず、自習で勉強した人の場合、多くは実は発音ではなくて、そもそも綴り字のルールをマスターしてないことが多い!という話をしました。


例えば、café au laitのauを「オ」と読んだり、laitのaiをエと読み、またlaitの最後のtを発音しないなどが、そうした綴り字のルールに当たります。フランス語の発音を良くするためには、大きく「綴り字」、「個々の子音・母音の発音」、「プロソディー(イントネーションとリズム)」の三つの要素を改善しないといけません。ですが、ほとんどの人は二番目の「個々の子音・母音の発音」しか見えていません。その結果的外れの努力をしてしまい、全く上達しないという悲惨な状況になっています。


ちょっと蛇足ですが、下記の本では、学習を「それまで知らなかった結びつきを見出すこと」と定義しています。ということは何かというと、適切な結びつきを作らないとどれだけ時間を使っても勉強は起こらないということです。で、多くの人は、フランス語の発音を「個々の子音や母音」と関連させていても、綴り字やプロソディーとは関連させていない。なので、明後日の方向の学習をして、頑張ってるのに結果が出ないとなってしまうと。


じゃあ、どうすればいいのかということですが、実はこれは非常に簡単で、下記の本を使って綴り字と発音の関連を学べばいいのです。


なお、この本に関しては、下記のレビューがその内容をとてもよく表してると思うので、ぜひ参考にしてください。

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フランス語は2回挫折した言語である。理由は発音と考えていたが、本書のレビューワの金語「発音もなにも、読めないんです」が、挫折の原因なんですね。人間の脳は関連付けのあるものは覚えられますが、ランダムなものは覚えられません。まずは、綴りで読み方を知り、正しい発音を聴いて覚えて行くが、順序として楽な気がします。

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あと、下記のレビューも参考になります。僕もそうでしたが、英語が得意な人ほど、無自覚に英語のルールを他の言語に持ち込み、それで全然通じないということがあったりするので、綴り字という概念を意識して勉強するといいですね。

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英語を先に学んだ人や英語を母国語とする人は、フランス語を学ぶ際に、まずこのような綴りの読み方のルールを一通り学ぶと効果的だと思います。他にフランス語の綴りの読み方に焦点を当てた本がみあたらないのが不思議なくらい、とても役に立った本です。

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では!


井上大輔


追伸

外国語の科学的な学習法について知りたい人はこちら

高度な外国語力を身につけたい人、テストで結果を出したい人に向けて役立つ情報をつぶやき中。TOEIC980点。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智大学博士課程在学中。英語・仏語・西語・伊語の参考書&翻訳書も出版。著書一覧→http://amzn.to/jzUDtr