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レビューとレポートとおすすめ記事

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学芸出版社の本に寄せられたレビューや、著者の皆さんの文章、書籍関連イベントのレポートなどをざっくりまとめます。
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2018年7月の記事一覧

『森ではたらく!』トーク・大交流会[古川大輔]|【イベントレポート】

『森ではたらく!』トーク・大交流会[古川大輔]|【イベントレポート】

盛況のうちに終えた7.15(日)「出版5周年プレ祝い『森ではたらく!』トーク・大交流会。2週間経っても熱気冷めやらぬ(?)なか、編者で当日のモデレーターをつとめてくださった古川ちいきの総合研究所・古川大輔さんが、当日のイベントをまとめてくださいました。

参加いただいた皆さん、この度は、ありがとうございました。4年前に出版した「森ではたらく!」。4年後に著者がどうなっているか、読者・ファンの皆さま

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『マーケットでまちを変える~人が集まる公共空間のつくり方』(鈴木美央著/学芸出版社)

『マーケットでまちを変える~人が集まる公共空間のつくり方』(鈴木美央著/学芸出版社)

『マーケットでまちを変える~人が集まる公共空間のつくり方』(鈴木美央著/学芸出版社)を拝読しました。

いや、これはすごいです。誤解を恐れずに言うと、さくっと簡単に読める本ではありません。俯瞰して観察し論考するために一度深く潜ることによって、マーケットがあらゆる人(つまり町)にとってポップな存在になりうるという証明を行った記録。

あるいは、
数多くのフィールドワークと定量データを盛り込み、自らの

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ローカルメディアに求められる「編集」とは何か|尾内志帆|【ブックレビュー】

ローカルメディアに求められる「編集」とは何か|尾内志帆|【ブックレビュー】

地域に根付き、多様な人をつなぎながら継続するための考え方とノウハウを解説した『ローカルメディアの仕事術』。「住まいマガジン びお」編集長の尾内志帆さんによるレビューです。

「地域×編集」というテーマで特集される記事や媒体が目につくようになった。実際、都市から地方へ移住する編集者や、ある地域へ足繁く通う編集者ともよく出会う。かく言う私も、昨夏に15年住んだ東京を離れ、浜松市へ拠点を移した。全国にあ

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建築をつくるより、場所を使う時代の公共空間を考える。〜公共R不動産プロジェクトスタディ〜

建築をつくるより、場所を使う時代の公共空間を考える。〜公共R不動産プロジェクトスタディ〜

先日、公共R不動産の新刊『公共R不動産のプロジェクトスタディ』の刊行記念イベントに行ってきた。

どういう想いを持ち刊行するに至ったか、どのように数多のプロジェクトを分類し、編集したかという裏話、制作秘話といった内容だった。

公共R不動産のディレクターである馬場正尊が語る「日本の公共空間の変革」に関する面白い話を聞くことができた。

建築空間デザインを「かっこよくつくる!」想いを大切にしながら、

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芸術と技術を融合するディテールに宿る情熱|関本竜太|【ブックレビュー】

芸術と技術を融合するディテールに宿る情熱|関本竜太|【ブックレビュー】

北欧を代表する建築家アルヴァ・アールトの美しく機能的なディテールを集めた作品集『アルヴァ・アールトの建築 エレメント&ディテール』に寄せられた、建築家・関本竜太さんによるレビューです。

アールトの建築はディテールである。逆に言えば、ディテールにこそアールト建築の本質は宿っているといえる。

アールトの建築の魅力は、作品集などからはけっして推し量ることはできない。アールトの建築に触れてみたいと、私

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