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3.ダメなもんはダメなのか レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

学芸出版社営業部の名物社員・藤原が、書店での何気ないやり取りを手がかりに、自らのロック遍歴にまつわる雑感をつづります。

少し棚に余裕があり、当社の商品がこの店でどれほど通用するものか知りたくて棚に入れてもらえるかかどうか以前から店長と相談していた。

「何とか当社の商品を展示してもられないでしょうか。見るところ建築書の棚は随分と余裕があって10点~20点くらいは入りそうですよ。販売の結果が出ない場合、返品してもらっていいです。とにかく一度当社の本がこの店で売れるかどうかを見て欲しいのですが」
と食い下がると
「そうですね、開店してから建築の棚はそのままになってますし。もう一度資料をいただけませんか?」
と言うのだが、おそらく本部の許可が取れない、もしくはそこまでして置くつもりはない、のだろうと思う。

これで3度目のお願い。ダメなもんはダメなのかも知れないが、もうちょっと頑張ってみるつもり。

RED HOT CHILI PEPPERS(THE)/ THE UPLIFT MOFO PARTY PLAN(1987)

僕の音楽的天敵はファンクである。どうも馴染めないまま、洋楽を聴きはじめて50年が経過した。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズはこのアルバム以降ややロック色を強めて行き、現在は耳馴染みのよい楽曲が多くなっている。ファンクが好きなファンにとっては逆行しているのでガッカリしているだろうが、僕にとっては大歓迎な訳だ。
なぜファンクがダメなのかと言われても、宇宙の成り立ちが説明しきれないのと同じようにファンクが体に馴染まない理由は説明できない。ダメなもんはダメなんだから。

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「この20年で変らなかったのは、本への思い入れを読者に伝えようとし続けた書店員たちの存在である。彼ら、彼女たちがこれからも書店を支え続けるのである。・・・」 学芸出版社営業部の名物社員・藤原がお送りする、本と書店をめぐる四方山話。


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