14.本は絶対、絵本 ダイナソー・ジュニア

学芸出版社営業部の名物社員・藤原が、書店での何気ないやり取りを手がかりに、自らのロック遍歴にまつわる雑感をつづります。

絵本について調べることがあって書店の児童書担当をしている人と話をする機会があった。そこで感動した言葉があった。

「絵本は絶対に電子化されないものですよね。」

う~ん、深いではないか。皆は気づいていたかな?僕は気づかなかった。
店員さんの「絶対」という言葉がキーワードだ。そうなんだ、本が質量を失いコンテンツという呼び名で電子化されたのに対し、確かに絵本から質量が亡くなればその使命は終わってしまうのだ。

まだ文字が読めず、へたをすると読み聞かせている最中に絵本を舐めたり、放り投げたりする子に「ダメダメ」なんて言いながら読む。この本という形あるもの、ページをめくるという行為を介して子供と触れ合い、心を通わす。これが絵本の使命なのだ。そうだ、そうだ、絵本がある限り本を売るという商売はあり続ける。

しかしこの間タブレットをしゃぶったり、手で引っ掻いて遊んでいる1歳半の子供を見たが、もしかしたら絵本は紙じゃないと子供とは触れ合えないと言っている僕の考えはもはや崩壊寸前なのかもしれない。

WITHOUT A SOUND/ DINOSAUR JR (1994)

1968年から聴きはじめたロックが1970年代後半に産業化され、1980年代のロックを恐る恐る聞きながら過ごした僕は、とうとう1990年代のロックをすっかり聞かずじまいで老年を迎えてしまった。
そして2013年にダイナソー・ジュニアの1994年に発売された「ウイズアウト・ア・サウンド」を始めて訊いた時、一挙に新しいロックの世界が開けて行った。
これが歌か? これがギターサウンドか? ノイズまみれの新しいロックはこれまでの概念を一気に壊してしまい更に幅広い音楽を僕に提供してくれたのだった。価値観の変化って突然やってくるんだね。

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