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VIVIGarden vol.3 授業に余白をつくるには?

10/20にスタートした、VIVISTOP GAKUGEI準備室のプロジェクト「VIVIGarden OPEN HOUSE」の第一回レポートです。

▼VIVISTOP GAKUGEI準備室についてはこちらをご覧ください

VIVIGardenでは、学芸大生が自律的にプロジェクト活動を立ち上げる前の準備体操の場として、まずは興味関心の芽を私たちVIVISTOP GAKUGEI準備室のクルーと一緒に探し、試すことを大事にしたいと考えています。

その初めの一歩として、大学の専攻に関係なく学芸大生が「ちょっと気になっていること」を「とりあえず」体験できる機会をつくってみました。

12月まで施設見学とセットで実施予定です。
新たなテーマも追加していきますので、少しでも気になるものがある学芸大生は気軽に参加してみてくださいね。

10月のテーマは「小学校の図工の先生と一緒に授業をつくろう」です。

学校内に初めて誕生した活動拠点VIVISTOP NITOBEのクルーでもあり、新渡戸文化小学校の図工も担当されている山内先生と一緒に「学校の授業」について「学校の先生」を目指す人が多くいる学芸大生と再構築にチャレンジしました。

記念すべき初回は、美術系の専攻で小学校の先生になるべく就活中の学部4年生と技術系の専攻で先生+αができる独自の仕事枠を模索中の学部3年生が参加してくれました。


今回、山内先生から提供されたお悩みテーマは「授業にどうやって余白をつくるか?」です。

「授業は、子どもたちに目的地の決まっているレールの上を歩かせていることが多いし、子どもたちも先生も、普段の授業の中でも自由に駆け回れたらいいのになぁ…」と日々考えていた山内先生。

「もっと子どもが主体的に、レールではなく、野原のような場所で走り回り、自分の興味関心に沿って、冒険できるような授業をつくるためにはどうしたらいいか?どんな仕掛けをつくればいいのか、先生の関わり方をどうするか」を学芸大生と一緒に考えたい!というのが今回の目的です。

いきなり余白たっぷりの壮大な問いに、最初は戸惑う二人でしたが・・・・

まずは山内先生の「仮説」を足掛かりに、自分自身の子ども時代の原体験や大学での研究活動を軸に余白の作り方について、感じたこと・気がついたことを話してもらいました。

山内先生がこのテーマを考えるにあたり、まず最初に気になったのは「そもそも、子どもたちは冒険したいのか?」という疑問です。
(目的地の決まったレールの上を歩く授業を楽しんでいる子もいるのでは?未知の場所を冒険すること自体が怖い、あまり好きではない子もいるよね…??)

なぜ、あえて子どもたちに「冒険すること」を学校の授業で体験して欲しいのか。それは、これから子どもたちが生きていく社会は、不確定な未来を生きていくことになるからであると山内先生は続けます。そんな未来を生き抜くために、子どもたちには、自分で「冒険」に踏み出せるような心と頭を持っていて欲しい。

山内先生の熱い想いと仮説をメンバーで受け止めた後に、まずは問いの入り口として、「自分は冒険することが好き?どんな時にワクワクする?」についてそれぞれの価値観をシェアします。



今回の参加メンバーは、「未知なるものに出会う冒険」にワクワクする人が多いようです。

その一方で、ある程度想定している楽しみ(=担保)がないと冒険にはなかなか踏み出せない、ワクワクしない気持ちも分かるかもという人も。

(これを読んでくださっているみなさんは、どんな時にワクワクしますか??)


未知との出会いにワクワク派の理由としては

・飛び込んだ結果、意外と楽しめた経験が多かった
・価値観の「引き出し」みたいなものが自分の中に増えていくのが楽しいから

などが挙げられました。

どうやら、一緒に冒険した人との関係性や冒険後の自分の中の変化に気づきを得た経験から、ワクワクを感じることが多いようです。


もう一方の想定内の楽しみありきでワクワク派の理由は

・未知の場所に行くことに不安が大き過ぎて、楽しむ余裕がない
・目的地がある安心感があれば、その途中で想定していない出会いに気がつくこともできそう

などの声が出てきました。

冒険を楽しむためには、「不安を取り除くこと」が重要なようです。


次は、もう少し学校の授業の枠組みの中で先生が出来そうなことを考えていきます。

先ほど出てきた自分自身がワクワクする要素を、冒険に行く前の子どもたちに自分から見つけてもらうために、どうしたらいいのでしょうか?

山内先生自身も、特に、この初期設定ポイントはいつも丁寧にやりたいのに、授業の中ではなかなか難しいなぁと思っていらっしゃるようで、、

参加者の学生さんからは、
・イベント的な単発のワークショップとは違って、継続的に子どもたちと関係性を築ける学校の授業だからこそ、できることがあるはず!

という反面、

・先生という立場上、後々の評価のことを考えてしまうと、どう授業を組み立てればいいのかとても迷う

などなど、ポジティブなコメントと共に、率直な不安や迷いの声を聞くこともできました。

授業の余白をつくるための準備として、まず最初に先生ができそうなこと。
今回の大学生との対話を通じて見えてきたのは・・・

・まずは、子どもたちが自分で自分の「好き」を見つけること
・「好き」を探すときは1人でもみんなでもok!という共通認識を日々の生活から子どもたちの間に伝播させる
・好きなことが見つからない、分からないでもok!な相互理解を促す
・クラスの中にどんな「好き」があるか、お互いを知る機会を積極的につくる
・「好き」を見つけるフェーズの授業は評価用にとにかく写真を撮りまくる

↑こんな感じになりました。

あくまでも、これは今回参加したメンバーの一つの考えであり、余白の作り方の答えではありません

山内先生と出会った大学生たちが、この瞬間に、自分ならどうするかを自分事として捉えて、悩み、また学校の先生として何が出来るかを考え抜いた出発点だと思います。



あなたが先生なら、どうしますか?
子どもたちに余白をつくる授業をどんな風に企てますか??

参加できなかった学芸大生にも、このテーマについて、自分の頭で考えるきっかけになれば嬉しいです。

このような感じで、まずは様々なテーマについて、自分以外の他者(大学生ではない人)との対話を通じて、学芸大生の内にある既存の価値観を揺さぶるところからVIVIGardenは始めたいと思います。

その後、興味がある人は、ぜひ、計画を立てた上で、具体的な行動に移し、振り返ってみるフェーズにチャレンジしてみてもらえると嬉しいです。
これこそまさに、プロジェクト活動!
つくりながら考えることで、見えてくる世界が必ずあります。

私たちVIVISTOP GAKUGEI準備室のクルーも全面的にサポートしますので、まずは、はじめの一歩を一緒に踏み出してみませんか?

次回は何か見つかるのか、どんな出会いの化学変化が起こるのか!?
お楽しみに!

最後に、参加してくれたお二人、ありがとうございました!

(ながおか)

質問やお問い合わせはgakugei@vivita.clubまたはDMでお待ちしています!

Instagram:@vivistop_gakugei
Twitter:@VGakugei

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