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蒲田健の収録後記:落合恵子さん

長編だと思えた人生という本は、実際には驚くほど短編だった

落合恵子さんの最新刊「泣きかたをわすれていた」

落合さんにとって実に21年ぶりとなる長編小説は、主にその間のご自身の

来し方を振り返る私小説的な内容。在宅でなさっていた介護、愛する方との別れ、

事業の継承のこと・・・。決して平坦な内容ではない。悲しみや苦しみも

多く含まれる。

しかし全編を貫く通奏低音となっているのは、得も言われぬ大きな愛だ。

インタビューさせていただいてそのお人柄に触れると、それが確信になる。

ご自身が「怒髪」と名付けてらっしゃるヘアースタイルは迫力十分。

納得のできないこと、理不尽なことに対してはきっちりと声を上げる。

しかし前後見境なく怒鳴り散らす、威嚇する、ということでは決してない。

相手の目を見て存在を認めて、優しくそして真っすぐに意見をする。

大人のふるまいを指し示してくださる、人生の先達の半生。遠く及ばないと

自覚しながらも、しっかりと参考にしたい生き様がそこにある。

「立ち止まる 勇気が持てるようになる

            それが 年を重ねる 効用」

P.S.ラジオ人の大先輩でもいらっしゃる落合さん。ご朗読頂いた一節、

いちリスナーとしてしみいりました。目が本当に優しい方なんです。



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