蒲田健の収録後記:高橋源一郎さん

「バカ」こそコトの真理を見抜いている、かも。


高橋源一郎さんの最新刊「丘の上のバカ ぼくらの民主主義なんだぜ2」


民主主義の起源とされるギリシャで、丘の上に人々が集まって物事を

決定したという史実が今回のタイトルに反映されている。


民主主義は物事を決定するスピードにおいては効率的でない

システムである。それは対極にあるシステムといえる独裁主義との対比で

容易にわかる。一人のお偉い権力者の言う通りにしていれば、

物事は滞りなく決まる。一方専門家でない者が集まって

議論百出していると、進捗は当然鈍い。お互いが時に譲歩し、

時に妥協した末、ようやく多くの者が納得するものが決まってくる。


だが、

権力者の言いなりの行動と

自らが決定した行動

どちらが人間としての尊厳を伴っているのだろうか。

“王様は裸だ!”と言える「バカ」を許容できない社会はとても危うい。


“民主主義 実は生き方 全般に

      通じる考え さあバカになれ“


P.S.カジュアルなパーカーにジョンレノン風丸レンズのサングラスという

出で立ちでスタジオにいらっしゃった高橋さん。肩に力を入れない

軽妙な語り口ながら、その思想の根源は極めて硬派です。


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