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[ネタバレなし]White Album2 (大学編) 感想・レビュー

今回は White Album2 の closing chapter、序章でありいわゆる高校編の感想を書いていきます。

さらに詳しい内容を youtube でも配信してるのでぜひご覧ください
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アートボード 1

前回(高校編)の動画を見ているとより一層楽しめると思います
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高校編

Closing Chapter(大学編)とは

closing chapter は大学編と言いましたが、正確には高校編から3年後の物語です。

高校編のラストをネタバレのない程度に話すと、

雪菜と春希は空港でかずさを見送るのですが、ここで決定的に3人の関係が変化してしまう出来事が起こります。(詳しくは言えない。知らない人はお願いだからゲームかアニメを見てほしい)
これによって崩れかけていた3人の関係は修復できない形になり、かずさはオーストリアへと旅立ちます。


そこからシーンは変わり大学編がスタート、という流れになります。

あらすじ

高校卒業から3年後、主人公たちはそれぞれの大学生活を送っています。
海外に行ったかずさ以外の春希・雪菜、それから友人の武也・衣緒など、みな付属からエスカレーターで本校の峰城大に進学します。

大学生活って選んだ学部や大学の校風にもよりますが、すごく自由で好きなことができて楽しい期間ですよね。
しかし、春希と雪菜の大学生活は決してそんな華々しいものではありませんでした。

2人の関係は高校編のラストのシーンで決定的に崩れ、それを3年経った時点でも引きずっています。
春希は自由な時間を一切作らず、バイトを3つも掛け持ちしてひたすら自由な時間を作らないようにしています。そう、あの3年前の出来事を思い出さないようにするために。

一方の雪菜ですが、前は学園のアイドルと言われた華やかさ・明るさは消えてしまい、人前に出ることを嫌い、いつも俯いているような女の子になってしまいます。
また、あれほど好きだった歌も一切歌わなくなってしまいます。そう、春希とかずさとでバンドを組んだ時のことを思い出してしまうから。

そんな悲しまずにはいられない状況から大学編はスタートします。

登場人物

大学編のヒロインは4人います

春希と同じ学部でゼミも一緒だが、たいてい授業はサボり気味でものぐさ、でも興味があることに対してはものすごい集中力を発揮する「和泉千晶」

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春希の以前働いていたファミレスの後輩で、3つ下の高校生。春希に負けないほど超がつくほどのお節介な「杉浦小春」

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春希がバイトをしている出版社の直属の上司。仕事バリバリで面倒見がよく、だがなぜか男っ気のない頼れる先輩「風岡麻理」

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そして、春希と高校からの付き合い。だが今はほとんど口を交わすことがなく距離が開いてしまっているが、今でも春希のことを思っている元学園のアイドル「小木曽雪菜」

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雪菜ルートやばすぎ

はい、なんといってもこれですね。雪菜ルートの臨場感が尋常じゃないです。
大学編は誰のルートでも雪菜との関係性に焦点が当たるのですが、やっぱり雪菜ルートは本丸ですね。
大学編だけでも結構な文章量があるのですが、そのぶん一つ一つのキャラの行動・言葉にどんどんのめり込んでいきます。

春希と雪菜の3年間埋まらなかった溝が少しずつ変わっていく様を、まるで同じ立場から追体験するような感じでした

何しろ3年間埋まらなかった溝ですからね。そう簡単に関係は修復しないです。
お互いの絶妙な距離感を感じながらゲームをプレイしていくので、もう一喜一憂しまくりです
お互いが理解し合えたら心の底から嬉しいし、トラブルが発生したら心の底から台パンしてました

別にお互い嫌いあってるとかじゃないんですよ。むしろ逆でお互いのことをとても大切に思っています。
ただそれゆえに、そんな大切な相手に自分がした行いが許せなかったり、相手に向き合えない自分を憎らしく思うのです。

本当に、もう本当に見ていて心が痛いです。

そして紆余曲折のすえにやっと結ばれた時にはもうね・・・
単純に嬉しいとかいうよりも、キャラの感情に同調しすぎて本当に苦しい、心が締め付けられるような感覚になります。
本当に喜ばしいシーンのはずなのに、同じくらい苦しい気持ちになる作品に私は初めて出会いました。
 

エロシーンで泣きながら台パンしてましたね。自分でも何やってるんだって感じですけどw、本当に自分でもどんな心境かわからなくなるレベルで精神を掻き乱されました。嬉しいシーンのはずなのに、ここまでの過程を思って苦しさを感じずにはいられない描写でした。

他のキャラのルートも素晴らしい

ついつい雪菜ルートの話で一人盛り上がってしまいましたが、他の3人のルートも非常に良いです
これまでいろんなゲームをやってきましたが、シンプルにシナリオの完成度がどのルートも高いなと思いました

自分が特に好きだなと思ったのは小春ルートでした。最初は春希に対して怒りを持つところからスタートするのですが、春希と長く時間を過ごす中で次第に春希の頼り甲斐のあるところ、そして心の奥にある辛さを理解し、影響を受けていくところが印象的でした。

3人のうちどのルートを選んでも雪菜との関わりは切り離せず、むしろ雪菜と春希とヒロインの3者での関係の揺れ動きがテーマになっていきます。ここの三角関係や一筋縄ではいかないところはやっぱり White Album ならではですね。普通のゲームだったら主人公の気持ちが傾いたヒロインと別のヒロインの葛藤などはそこまで描かれないので

また、それぞれのヒロインもちゃんと抑えるべきところを抑えているのも良かったです
千晶はいわゆる悪友で気の許せる間柄、そこからの恋愛関係に至るまでを描いてくれます
小春は年下の後輩としての放っておけない魅力を遺憾無く発揮しています。
麻理さんルートは言わずもがな、年上のお姉さんにリードしてもらいつつ心を開いていく少し大人な恋愛模様を描いてくれています

3人のうち誰かしら好きになれるんじゃないでしょうか。個人的には小春が好きですが、多分麻理さんを好きになる人も多いんじゃないかなと思います。

また、恋愛模様だけでなく他のテーマでの心の揺れうごき、人間模様をきちんと描いてくれているのも良かったです。

例えば小春ルートでは、冒頭に主人公に告白してきた別の女の子との友情がもう一つのテーマとして描かれます。

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麻理さんルートでは仕事と恋愛の両立、まりさんがどんな思いで仕事というものに向き合っているのか、という社会人として普通に参考になる部分が描かれます。

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まりさんのセリフの中に「恋の悩みは恋でいやせ。仕事に逃げるなんて仕事に不誠実だ」というセリフがあるのですが、これは自分の中で印象的でしたね。ついつい僕たちは仕事でなんか嫌なことがあったり大変だったときに、それ以外のもの(例えばまさにゲームとか)で発散しがちですけど、仕事の悩みは仕事でしか究極的には晴れないのかなとか、そんなことを思わされました。
もちろん適度に抱え込まずに吐き出す上では別に好きなものを持つことはすごく大事だと思いますが、いざというときにはきちんと仕事で挽回する・きちんとやり切るというのも大事なんだろうなと思いました

なんかちょっと変に真面目なことを言ってしまいましたが、そういった恋愛・三角関係だけではなく別のテーマも描かれるところも魅力です

主人公の環境に羨ましくなる

大学編では高校編よりも多くの人たちが春希の周りにはいます
もちろん高校からの付き合いの武也と衣緒は、雪菜と春希の関係を心配してあの手この手で中を持たせようと協力してくれています。ただそう言った旧友だけでなく
同じ学部の千晶、バイト先の後輩の小春、出版社の上司の麻里さんといったように、主人公が所属するあらゆるコミュニティで手を差し伸べてくれる人がいます

いやーーーー、羨ましい。意識的に忙しい生活を送っているとはいえ、どうやったらこんなに周りに優しい人たちが集まって手を差し伸べてくれるのか教えて欲しいですね。
自分の過去の行いをずっと後悔している春希ですが、それでもこれだけ周りの人に恵まれているのは普段の行いが良いからなんでしょうね。こんな大学生活送ってみたかったなとちょっと思いました。

大学編から coda へ

はい、以上が大学編の内容となるのですが、White Album2 は一部のルートを進めると ED が流れたあとそのまま社会人編に移ります。

coda と呼ばれる社会人編ではどのような展開が待っているのか?
春希が最後にする決断とはなんなのか?

そういった内容を解説していきますので、次回もよかったらご視聴ください。
それでは

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アートボード 1


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高校編


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