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ユーザーインタビュー日記 その2:インタビュー実施編

こんにちは、前回はインタビューを行う上での事前準備について書きました!!
ユーザーインタビュー日記 その1:事前準備編

今回は準備を活かして、実際のインタビュー僕がやったこと、注意したところについてつらつら書いていきたいと思います。(前回の記事を読まなくてもわかる内容です。)


1.仮説ペルソナに該当する人にインタビューの依頼をする

もしあなたがサイトをつくっていたり、サービスを作っている場合、そのターゲットとなる人がいるでしょう。

そのターゲットを仮説ペルソナという、「なんとなくこういうタイプに分かれるかな?」と考えられるタイプにわけ、そのタイプごとにインタビューできる方を探していきます。

この時に一点注意しなければならないこととして、「年齢や性別などのステータスで分類しようとしない」ことが重要です。
理由は簡単。これらのものでは人のタイプは分けられないからです。同じ年代と性別でも、性格や好きなものが全く異なることは明らかでしょう。(参考記事)

また、UXデザインの一つの方法である「人間中心設計」では、インタビューの後にユーザーの要求定義を行います。
それを踏まえて、仮説ペルソナごとに要求が異なるように予め練っておくと効率的に進めていけます。

ですが、要求が異なる仮説ペルソナを構築していったら、結果として年齢や性別によって仮説ペルソナのタイプが分かれることは大いにあります。
例えば、旅行に関するサービスを作る目的で、旅行によく行く人にインタビューしようとした場合、大学生で旅行に行く人と、定年退職したり子供が自立した後に旅行に行く人では、おそらく旅行に行く動機も、旅行に対する要求も異なるでしょう。

もっとも、これらはあくまで要求ごとにペルソナタイプを分けた結果、年齢や性別が重要なファクターになったと考えるべきです。初めから年齢や性別で分けるのではなく、要求の分岐点を検討してから仮説ペルソナタイプを考えるようにするのがおすすめです。


2.インタビューを実施する

インタビューできる方を見つけたら、インタビュー対象のリラックスできる環境でインタビューを行います。
インタビュー対象者に思ったことを正直に話してほしいので、こちらが向こうに合わせた場所・時間にするのが望ましいでしょう。

また、実際のインタビューでは、インタビュー対象の過去の経験について、深く、深く聞いていきます。
「こういうサービスがあったら使いたいですか?」というような話は、まだインタビュー対象が経験してない未来のことなので、質問しても意味がありません。
一方で、過去の経験であれば、どのようなことを考えたか、どんな行動をしたかなどを非常に高い確度で聞くことができます。

また、相手が話をしているときは、こちらは相手の話を完全に理解できるように耳を傾けます。
メモを取るのもいいですが、録音の許可をもらい、インタビュー中は話を聞いてわからないことを根掘り葉掘り聞いて行くことに専念した方が、インタビュー対象の話を聞き流すことなく深い動機や心理的な動きを知ることができます。


また、インタビューするときは師匠と弟子モデルというものを意識します。

これは、インタビュアーの心構えとして、「師匠に教えを乞う弟子のように」するというものです。

インタビューでよくある形の一つが、マスコミが有名人にインタビューするようにやってしまったり、、というものがあるかと思います。


しかし、これだと会話の主導権がインタビュアーによってしまい、インタビュー対象が思うように話すことができません。

なので、より相手が思うように話せるよう、会話の主導権を相手に渡し、こっちは相手の話をよく聞きながらあいづちを打ちつつ、話の中でわからないところを根掘り葉掘り聞くようにしましょう。


インタビュー実施にあたって意識すること

インタビューは、想像より実施に時間がかかります。
何人にインタビューするかにもよりますが、インタビュー対象を探し、実施するためには、相手の日程と調整し、実際に現場に赴き、話をする必要があります。

例えば会社のプロジェクトとしてインタビューをする場合は、リリース時期が決まっている関係でインタビューを複数人にできなくなってしまった、といった話もちらほら聞いたりします。

なので、よりユーザーの声を反映して何かを作りたい場合には、気持ち長めにタイムラインを設けておくことがおすすめです。
(平日働いている人にインタビュー実施するとなると、1週間に一人ペースになってしまうこともあります。)


色々書きましたが、インタビューをするとどんどんサービスの対象となる人の気持ちがわかってとてもたのしいですし、サービスに載せるべき機能や情報がどんどん浮かんできますので、ぜひやってみてください。

次回はインタビューで得た生の声をどのように要求として定義して行くかを書いていきます!

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