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機動戦士ガンダム 水星の魔女 全話見終わって

全体の感想

プロローグ合わせて全25話。毎週放送後にTwitterのトレンドを席巻したり、ガンプラも発売日に列ができる、またキャラクター人気もメインだけでなく、サブキャラクターまで多くのファンが付くなど、社会現象になったかどうかは分かりませんが、大人気コンテンツになったのは間違いないと思います。

個人的にも生き生きとした表情の子どもたちが活躍する様子は見ていて楽しかったですし、彼らが抱える葛藤と、それを乗り越えていく描写には、王道ながら熱くなりました。また、中年男性、女性の描写も秀逸で、特に終盤存在感を増したベルメリアさんのデザインなどは、従来のガンダム作品では見られなかったリアルさに感心しきりでした。

一方でキャラクターの描写に時間を割いた関係か、従来のガンダム作品に比べ、モビルスーツ戦の割合がぐっと下がっていた気がします。Season2では、ストーリーがよりシリアスになったことに伴い、大規模なMS戦も描かれていましたが、Season1で盛り上がった「決闘」はきちんと行ったのはスレッタとグエルの1戦のみで。Season1で衝撃的な登場をしたエアリアル改修型も、あまり印象に残る活躍が無かったのは残念でした。また、満を持して登場したデミバーディングも、強力そうなバオリパックで戦闘するシーンが一切なかったのが辛い。
全体的にMS戦のカタルシスは、最終回含めて低めだったと思います。

アド・ステラ世界の説明は、終わってみるとそれなりに語ってくれた気がします。軌道エレベーターなどの描写もあり、SF設定をしっかり確認することが出来ました。個人的には本作の核となっている、パーメット技術について、もう少し詳細な説明があっても良かった気がしています。結構終わってみるとジャイアント・ロボのシズマドライブ並みにあの世界になくてはならない技術でしたので……。

謎関係

さてここから、考察も盛り上がった謎関係について整理したいと思います。
・結局、クワイエット・ゼロってなんだったの?
データストームを世界中に張り巡らせるシステム。パーメットを使った全ての機器はオーバーライドされる。エアリアルの中にデータとして意識を転送したエリクト・サマヤはデータストーム世界で自由に生きられる(プロスペらの目的)。
人々は自由に兵器を使うことが出来なくなるため、平和な世界が実現?(デリング、ノートレットの目的)
整理しても、クワイエット・ゼロには最後まで分からない部分多かったですね。

・23話でエリクトがエアリアルに向かって話しかけていたのは誰?
24話で、「エアリアルから呼び出した」とプロスペラが呟いていたので、エアリアルに入っていたナディムやカルドの意識だったのでしょうか。彼らが制御まで行えたかは不明ですが。

・ゴドイとかクワイエット・ゼロに乗ってた人たち、なんでプロスペラに従っていたの?
ここも結構謎。みんなヴァナディースの生き残りだったんですかね?それくらいしか彼女と結託する理由が思いつかないけど、プロスペラ最終目的が復讐じゃないとすると、それこそついてきた意味あるの?となりそうなのですが。どこかで「話が違うぞ!」とか言い争うシーンがあれば分かったのですが、さて……。

・宇宙議会連合はなんでベネリットグループを殲滅したかったの?
企業がほとんど世界を牛耳っている状態を覆し、連合が宇宙と地球を支配する体制を確立したいってことですかね。それにしても送電システム改造のレーザー兵器でクワイエット・ゼロもろともベネリットグループ本社も消し去ろうとするの、政治家としてどうなん……?と思っていましたが、まあ現実でもプーチンのように、傍から見たら狂気に見える侵略を真顔で行う政治家もいますからね。そこはなんとなく納得しました。

・変更された設定、投げっぱなしの設定結構あるんじゃない?
同性婚地球圏じゃ当たり前、って言う割に、そういうカップリングほとんど見られませんでしたね……。
あと、グエルの設定はやっぱり1話製作途中に変わったんじゃないかなあ?
MS周りは、バンダイが設計してる途中くらいでビームサーベルの色とか、エアリアルの目が赤くなる設定とか変わったんでしょうね。最初は暴走するイメージだったのかな?
デスルターとかカラゴールなどのMS、本来はザウォート・ヘヴィやハインドリー・シュトルムが担うはずだったんじゃないかなあ。商品化された割に出番デスルターやカラゴールに奪われた印象がありますね……。この辺はストーリー展開が直前まで二転三転していたのかな?ぶっちゃけたスタッフインタビューが読みたいです。

そして自分の答え合わせ

とりあえずハッピーエンド予想は当たりました。
これがハッピーなのか?との意見も見ましたが、少なくともスレッタとミオリネは健在、地球寮の面々も無事ならば、私はそう解釈しますし、Season1後の予想もその趣旨ですので。

その他、再開がアスティカシアとか、地球の魔女がやってくる展開までは予想通りでしたが、他は全然当たりませんでしたね。まあ、オリジナル作品ですし、プロの脚本、監督が年単位で頭絞って考えたストーリーでしょうから、素人予想が当たってしまっては、ですね。

予想には上げませんでしたが、親子関係の帰結は興味深かったです。12話で見せたプロスペラのスレッタへの支配は、そんな親を捨てることで前へ進むと思っていました。ですが、少なくとも劇中ミオリネはそう思っていたはずですが、スレッタの決断は、支配からは脱する、でも母親を愛する、でした。この判断は賛否別れるところだと思いますが、私はスレッタらしい決断だと思いました。
ただ、スレッタはじめグエル、ミオリネの親子関係が、基本的に子への愛情はあるが、表し方が下手なだけ、という結論に見えてしまったのが気になりました。一組くらい切り捨てられる親がいても良かったんじゃないかな……?

最後に

自分にとって水星の魔女は、どういう作品だったかというと、子供の頃から思い入れのあるガンダムというコンテンツで、初代以降はガンダムファン、ロボットアニメファンしか盛り上がらない作品が多かった中(SEEDは結構一般にも浸透したのかな?)、しっかり「一般のお客」にも興味を持ってもらえた作品として、ちょっと常連客的に鼻が高い作品、だったと思います。

実際私の娘たちも今まで一度もガンダム作品を見なかったのに、結構一緒に見ていました。最終回は私が録画を再見していたのを一緒に鑑賞しましたが、ラスト、「長女が作ってくれたホッツさんが喋るよ」と教えたら、「何だそりゃー!」と笑っていました。家族でコミュニケーションできるガンダム、偉い。

誕生日に作ってもらいました。

なによりお祭り騒ぎは大好きなので、毎回終わるたびに感想を上げ、人の感想を読むのが楽しくてしょうがありませんでした。
※ただし違法アップロードは駄目ですよ。

私の雑感は、基本放送後、18時までに書いてアップしていました。それ以降家族がZoomを使う予定が入っているためなのですが、この制限が逆にやる気を維持していたと思います。

7月からも面白いアニメやドラマ等あれば、こういう毎話雑感もしていきたいと思いますが、その際はこういう瞬発力だけの雑感ではなくなるので、また違う内容になるかもしれません。

今回全話雑感書いて、それまでより多くの人に読んでいただいたようで、大変ありがたく思います。
普段は映画の感想を中心にやっていますが、これからもご贔屓にしていただけると幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

や、多分プラモの感想とかスパロボ参戦妄想とか、もちっと続くんじゃよ。

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