見出し画像

秋元康という象徴。アイドルという媒介。

欅坂46の『サイレントマジョリティー
小泉今日子の『なんてったってアイドル

どちらも同じ作詞家さんですね。
誰もがご存知、秋元康先生です。

 私は彼について詳しくはないし、著書を読んだ事もなければ、冒頭で上げた2曲も曲をただ知っている程度の知識です。

 唯、欅坂46のこの曲はYoutubeで再生回数1億2000万回超(日本国民より多い!)、小泉今日子さんのこの曲も、時代の代名詞と言える曲ですね。(Youtubeという同じ指標が昭和の時代にも通じるなら、再生回数は1億回よりもっと多かったかもしれません。)

 ここに魅力と疑問を感じた今日です。『アイドルという媒介で何を伝えるか』が凄く分かりやすく二極化していて、時代の流れを表しているので気になりました。

結論を先に述べると、自分の言いたい事が伝わる『媒介』を持つのはかなり大事という結論です。

現代の欅坂46はサイレントマジョリティーの中で、そのタイトル通り
・思想
・モノが溢れる時代
・だからこその疑問
・戸惑い

みたいなものが歌詞の随所に現れていて、
思想崇拝』と言い換えられるなと思います。

昭和の象徴小泉今日子さんの『なんてったってアイドル』は、
・情景描写
・ステータス
・無いモノを求める時代
・迷いがない

と言ったものが随所にあって、
偶像崇拝』と言い換えられます。

 モノと情報が飛躍的に増えた時代を点と点で見ると、同じ作詞家さんかと戸惑う程のものがありますが、アイドルを『媒介』として見ると至って自然です。秋元康先生が時代に必要なものを上手くメッセージにしているなと感服します。(アイドルを貶す訳ではありません)

まあ秋元康先生が凄いのは周知の事実で、ここから何を学べるかというと、自分なりの『媒介』をもつ事って大事だなという事です。

『何を』より『誰が』言うか。
『誰が』より『何を』作るか。

 作りながら言う人が最強なんですが、その『人』でさえも、SNSのアカウントや、VTuber、匿名性、会社員という顔、色んな『媒介』を通す事でより強力になる事があるんです。

分かりやすく言えばギャップ。外見。親和性。生まれたままの自分が言うより、効果的な『媒介』を通しましょう、と。

 秋元康先生が演歌調で拳を聞かせて『なんてったってアイドル』を昭和に唄い、テクノボイスに意味深なファッションで『サイレントマジョリティー』を平成に歌うより、その時代受けする『アイドルという媒介』を通すからより伝わるんですね。

 初音ミクが生まれた時に爆発的に、『ボーカロイド』というジャンルで曲が生まれたように、今は個人が生まれたままの外見、親和性で勝負をしなくても良い時代になりました。

 SNSでのインフルエンサーが、リアルに友人1人もいなくたって構わないし、芸能人が裏垢で毒を吐いたって良いんです。どの『媒介』を通すかで世間に伝わるものは全く違う。
 こうなると、『媒介』は多いに越した事がありませんよね。どの『媒介』で言った事、やった事が誰にヒットするかわかりませんから。

 私の好きなゲームに『ペルソナ』というゲームがあります。『仮面』を持って生きるというのがテーマなゲームなんですが、媒介=仮面だとも言えます。

 八方美人なんて言葉ももう古くて、うまくこの仮面を使い分けて生きると生きやすいし、誰かに影響を与える時にも仮面は重要ですよ、という時代に来ました。

 私は『会社員』『バリスタ』『彼氏』『しょうもないエセ関西人』『noteのHashimoto 』『読書好きのお客さん』『投資家の友人』『気の置けない友人』みたいに色々な仮面を持っていて、お分かりの通り誰と関わるかでこの仮面を無意識に切り替えています

これを意識的に切り替え、その行動、発言は『どの仮面をつけるとより効果的か』という事を、ギャップ、外見、親和性といった側面から考えてみると少し世界が変わると思います。

 秋元康先生のようなヒットメーカーとまではいかずとも、自分の言いたい事が伝わる仮面を持つ事は大事です。

ともあれ、時代は
昭和の『無いものを求める時代』から
新元号の『ありすぎて困っちゃう時代』へと流れて来ています。

これについては長くなりそうなので、新元号発表のタイミングにでもまた考えます。

『ありすぎて困っちゃう』時代は世界中でその波を大きくしていて、貧困という言葉も無くなりそうな勢いです。(FACT FULNESSのデータが正しければ)

そういう意味では幸せな時代に生まれたなと思いつつ、モノで満足することが幸せだという、明らかな資本主義、成長主義を基本とする価値観からは脱却する必要性も感じるこの頃です。

 #アイドル
#思想 #偶像 #エンターテイメント

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?