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マイノリティでもなくマジョリティでもなくオープンな空間で輝く【サイニングストアnonowa国立店】

 珍しく仕事関係の話。先日6/27に国立駅前にOpenした「スターバックスコーヒー nonowa国立店」のオープニング話。Newsにもなっていた通り、ここは「サイニングストア」という、8割程度のPTRさん(スタッフ)がDeaf PTR(聾者)のお店。

 いやはや、設備の凄さは驚いたもので、内から見ても外から見ても、Deaf PTRさんの働きやすい新システムや設備を導入できたのは改めて素晴らしい!と思いつつも、同時に通常店と殆ど変わらぬ造りで、エクセレンスなオペレーションを遂行している事に感動と敬意を表する。

 働き手の素晴らしさは勿論なんだけれど、お客様もオーナーシップがある人が多くて、聴者の方でも手話にチャレンジしてくれていたり、笑顔で気持ちを伝えようとしてくれていたり、その空間に生きる人全ての主体性と思いやりで、見たことない空間が広がっていて感無量。働きながら涙した。

 働いている中で、しばらくの時間、自分以外はみんなDeafPTRさん、というオペレーションをしていた時があった。その時一瞬だけ「カウンターでは自分が今マイノリティだなー」とか考えながら、手話と非言語コミュニケーションでお客様とPTRさんともやり取りしつつ、すぐに「これは聴者のマイノリティでも、かといって聾者のマジョリティ空間でもないぞ」という事に気付く。

 去年のLGBTQのイベント、レインボープライドでの記事だったかで、「世の中にはマイノリティもマジョリティもない、障害はメガネの有無みたいなもの、それでいて個性は誰にでもあり、みんな違う。違うという事を認識する必要もない」みたいなことを強く感じて、書いた。

 それと同じか、それ以上に強くそれを感じている。


今ここにはオーナーシップに満ち溢れた、働き手、お客様、自分がいて、みんな相手の事を第一に考えて動いている、生きている、と思ったら輝いてんなーと思って泣けてきた。
「注文を間違えるレストラン」さながら、お客様も主体的になる空間、だれもが相手の気持ちを推し量ろうと努力しつつ、寄り添いつつ、自分の事も大事に出来ている空間って凄い、良い。

 文章が乱れているのは分かっているんだけれど、そんな処からこの感動が伝われば良いなと思いつつ、このお店を旗艦店として、一人でも多くの人が相手の「人間」へ寄り添う事を知ってほしいと感じる。

 「聴覚障がい」や「手話」について知ってほしいというのも勿論あるけれど、それ以上に「多様性」を肌で感じる事、尊重しあう事、その温度感の高さを感じて欲しいと言えば伝わるだろうか。

 人は誰しもみんな凸凹した形してるから、お互いに上手く補えそうなところは凸凹を合わせながら、生きていけたら良いなーなんて思った。そんな自分も、そういえば多様性の高い人(わかりやすく言うと障がいのある人)と喧嘩した事あんまりないなーと思って反省したりもする。

 とにかく、nonowa国立店、サイニングストアで輝いていたあの笑顔はなんとしてでも守り抜きたいし、もっと増やしていきたい。

 手話を使う機会が、数年越しにやってくるとは思わなくて、こんな形で生きる勉強もあったんだなーとしみじみ。

 弊社で働きはじめて、一番嬉しい時間を過ごせたと思っている。本当に、嬉しかった。嬉しかったんだ。




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