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セガのハイジのツイートができるまで。

先日、セガのゲーム『リボルバーズエイト』に関するツイートが約18,000RTもされ、「セガのハイジ」がトレンドにも入ったらしい。この記事では、そのツイートができるまでを振り返る。

とにもかくにも『リボルバーズエイト』、ストーリーが面白くて、金太郎や桃太郎、赤ずきんちゃんなど、既存の物語(おとぎ話という設定)の設定やストーリーラインをきっちり生かして、笑い話にもっていく。
ストーリーを見るためだけに必死にやったといっても過言ではない(ゲームも尖ったバランス調整で面白い)。で、これが本当に面白いので「バズるといいなぁ」とツイートしたのがこれ。

成功した後から「あれはこうしたから成功したんだ!」とかいうのは好きでなく、どちらかというと「失敗したツイートを見て失敗原因を考える」方が有益だとは思っているが、たまたまツイートを考えていたときのテキストエディタが起動しっぱなしで、履歴が残っていたのでバズったツイートができるまでを今日は書いていきたい。

何をツイートで言おうか

クララのストーリーはこんな感じ。
ゼーゼマン家がアルプス一帯を工業地帯化したが、ライバル企業の工作員であるペーターが用地買収に反対する運動を扇動してレジスタンスを組織。クララはレジスタンスの武力制圧に乗り出し、最後はハイジに再開して戦ったのちに用地買収に関する誤解を解く……というもの。
最初から最後までネタ全開で「最低100RTしそう」だと思った。

サクッと出すだけで、これだけ言えることがある。

イラストが良い / 絵が動きまくる / セガ狂ったことしてる / 原作っぽいセリフをいい場所で使用する(機械の椅子で「クララがたった!」とか) / クララとハイジの戦闘民族的バトル / クララが機械の椅子で立ち上がる / クララが黒服に囲まれ完全に悪党 / ペーターが敵の工作員 / 暴れヤギをクララが撃退 / 餓狼伝説パロディともとれるラストシーン / クララがゼーゼマン家を牛耳る武闘派の悪女となっている

バズのために生まれてきたキャラクターでしかない。これをどう料理するか。

最初に考えたツイート

セガの新作『リボルバーズエイト』に出てくる『アルプスの少女ハイジ』のストーリーが狂ってる。
クララの車椅子が変形して「クララが立った」って言い始めたかと思ったら「あなたとは一度、本気でぶつかり合ってみたかったですもの」とハイジと戦い始める。スイスは傭兵の国なので当然、ハイジも傭兵の教育を受けていて強い(原作でもおんじは元傭兵)。
最後はギースのようにクララが転落してEND。もちろん、烈風拳を使ってジャンプし、転落死は防がれます。

これでもう220文字。言いたいことがたくさんありすぎて、1つにまとまらない。そもそも面白く見えないけど、ちょっと削ってみる。内容を削ると、言いたいことがまとまって見えて良くなることもあるのだ。

セガの新作『リボルバーズエイト』版アルプスの少女ハイジのストーリーが狂ってる。
クララの車椅子がパワードスーツに変形して「クララが立った」ってハイジが言った直後、「あなたとは一度、本気でぶつかり合ってみかった」と戦いが始まる。原作でも傭兵設定のおんじの教えを受けたハイジと熱い激突の末、最後はギースのようにクララが転落してEND。

これで166文字。削ってみたけど、面白く見えない。やり直しだ!
以下、「何を考えてここから変更したのか」想像してから読んでいただければ嬉しい。
(2,000文字ぐらい。基本的に月額マガジン加入者に向けて書いているので、単品記事としては割高になります)

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げーむきゃすと は あなた を みて、「さいごまで よんでくれて うれしい」と かたった。