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#004 「問いのデザイン」

おはようございます!ゆずまつです。
今朝は、hello designの著者イベントに参加してきました。
自分に向けての学びをここに残します!

「hello, design 日本人とデザイン」 著・石川俊祐さん

デザイン思考とは
そもそもdesignが本来持つ意味は2つありあます。1つは、色や形といった見た目を整えるといった「図案・意匠」という意味。もう1つは、課題を発見し、解決するための計画を企てる「設計する」という意味。実は、デザインの本質は後者の「人が持っている本質的な課題を見つけ、その上で解決するためのモノ・コトを作り出すこと」であるのです。そのため、すでに持ち得ている技術やビジネスをどう使うか?ではなく、「この人は何が好きなのか?」「なぜ〜なのか?」といったように、その人が持っている本質的な課題を見つけるためにその人を見つめる、人間中心思考が重要になります。デザイン思考はこれらのマインドセットを取り入れた思考法であると言えます。うん、言葉でわかっても…実践を重ねないと腑に落としたとは言えなそうな。

このデザイン思考を取り入れていくにあたって重要な3つのポイントをお話しされていました。①問い②主観③コラボレーションです。


①問い「そもそも〜?」
良質なアイデアのアウトプットは、良質な問いからしか生まれない。と石川さんはお話しされていました。そのためには、いいサイズの問いを設定することが重要です。
例えとして有名なのが、AKB48。かの日本のアイドル業界を風靡したグループを生み出すためには、どのような問いの設定が必要か?ということです。

①アイドルを売り出して、CDの販売を前年比130%にできないか?
②ファンとの距離が近く、より親近感を持てるアイドルグループを売り出せないか?
③握手会を定期的に開催したり、ファンの投票によるランクづけをしたりする大所帯のアイドルグループを売り出せないか?

問いの設定としては、どれが一番ちょうどいいサイズなのか?①では漠然としすぎ。③では、指示のよう。②だと色々アイデアが浮かびそうではないか、という点で質の高い問いになります。

個人的に、ちょうど宣伝会議の販促コンペのアイデアを考えていたので問いを見てみました。

「ブレンディボトルコーヒーを飲んだことのない女性が、思わず飲みたくなるアイデア」
「女子高生が友達にスキンライフをお勧めしたくなるアイデア」
「クレイジーソルトに夢中になるアイデア」

個人的には、上2つはターゲットが設定されており、かつとってほしい行動も出されているので良い問いなのではないかという一方、クレイジーソルトの問いはイケてない感じがしますね。詳細ページでも、あまり掴めない。まあ、アイデアコンペティションでより自由は発想を求めたいが故にこの質の問いを設定しているとも考えられます。ここから自分たちで問いを練り上げる必要があるのだと今日のトークにて再認識しました。


②主観「なぜ〜したいのかつくる」
問い(仮説)の設定をしたのち、リサーチを行います。そこで自ら探究・発見をすることで、問いが意思に変わります。自分は、なぜこれをしたいのか?ということでしょうか。この点の理解が深まっていません。


③コラボレーション
いいアイデアは、1人では生まれない。よくブレストでアイデアを出し合うが、このような状況に陥っていないか?

上の図は、ABCDEF…とアイデアが出た際、そこから4つに絞り、2つに絞り、最後に1つに決まる。が、ここで大事なのは選ばれなかったアイデアの全てがバツな訳ではないということだ。それぞれに原石となるような面白い要素がある、それらを組み合わせたり粘土みたいに混ぜて作っていくのが重要であることを下の図では伝えている。色や形が混ざっているのだ。アイデアは、話す中で形を変えていくものであるべきということだ。


いかにして、「いい問いをつくる」のかこれはどの場面においても重要な課題であるように感じる。いい問いをつくるための日頃の訓練を簡単にシェアしてくれた。

まずは、観察力。家の外に出て、出会う人や通りすがりの人を見てみる。「この人は今楽しそうか?」と他者を観察して自分なりに考えるもの1つ、また自分自身を観察するという方法がある。「自分が体験しているものの中で気持ちのいいもの/よくないものは何か?それはなぜか?どう思っているのか?」と観察するのである。
人は、日常を過ごす中で無意識に行なっていることが多い。例えば、パンにバターを塗るといった行動を観察してほしい。改めて観察するという点で行ってみると、「あれ、バターはどこから削っていたっけ」「パンのどこから塗るっけ、角?真ん中?」「バターナイフはどこにおいてたかな」となんとも言えない違和感が襲ってくる。無意識を意識化することで言語化すると、感度が高まるのだそう。

そして、これらの観察から問いをつくるのだ。①ひたすら書き出す②とりあえず作ってみる が上質な問いを設定するための練習になるという。

とはいえ、日本人のおもてなし力から見て、デザイン思考マインドは日本人が得意であるということが本書でも語られている。ゲームニクス理論においてサイトウ教授も同じように説いていた。これを外のものの理論として学ぶのは、悔しいことでもあると私は感じた。

もっと粛々と前進を。