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【DAY 1】ロサンゼルスからデス・バレーを通ってラスベガスへ

ロスからラスベガスを目指すには少々遠回りになる、デス・バレー経由のコースを選択しました。せっかくの夏真っ盛りなので、デス・バレーがどんなもんか是非見ておきたいと思ったからです。あと、こちらのコースの方がドライブが面白い、と、経験者にアドバイスをもらったからです。

通った道路で言うと、CA-14 NorthとCA-190 East経由、です。

ホテルをチェックアウトしたのが7時ごろかな?朝の渋滞に捕まりたくなかったので、早めに出かけました。

ロス市街地から「Antelope Valley Freeway」の出口よりState Route 14に乗り北へ向かって突き進みます。その間約111km。14に入ったとたん、あっという間に窓の外に街っぽさがなくなり、地層がくっくり見える切り立った山並みの間を進む道になります…って書くと、なんか関越自動車道とかそんなイメージを思い浮かべるかと思いますが、スケール感その他全然違う。先々の見渡しがすごい良いし、反対車線はずっと離れているし(中有分離帯にもう一車線作れそうなくらい)で、日本の高速よりストレス少なく運転できるかと思います。

パームデール(Paimdale)の街を通り、ランカスター(Lancaster)の街を過ぎたあたりから、道がまっすぐがちになります。そしてだんだんと、前後はもとよりすれ違う車の数も減って行きます。

モハーヴェ空港(Mojave Air & Space Port)あたりから、こりゃあ車になんかあったらヤバいなあ…という気持ちになってきます(^_^;) 私はそこに行くまで知らなかったのですが、飛行機大好きな友人はモハーヴェ空港のことを知っており、言われるままに見てみると、遠くに完全体でない飛行機が何台も並んでいるのが見えたり、上空を戦闘機が音速で横切って行ったりしました。すごいソニックウェーブだった! 完全に飛行機が過ぎ去ってから轟音が空から降ってくる!

レッド・ロック・キャニオン州立公園(Red Rock Canyon State Park)周辺で、また、道はぐわーんと大きなカーブがちになります。こんな時速でこんなデカいカーブに突っ込めるところ、しかも対向車はおろか前方にも車なし、なんてところ、日本にはないんじゃないの、体験しておこう、と、ドライバーの腕が鳴っていました。

途中、休憩兼写真撮影兼観光で、路肩に車を停めていたら、何やら唐草模様の細かいの、みたいな模様を車体全体にびっしり書かれた車が、すんごいスピードで駆け抜けていったりしました。後続車も数台ついてきています。友人に聞いたところ、新車のテストをしているみたいです。唐草模様は新しいデザインやモデルや車名がわからないようにのカモフラージュなんだとか。それにしても、素人目にしてもわかるほどに見事にワインディングを駆け抜けていきました。プロのドライバーが運転していたんでしょうね。

リッジクレスト(Ridgecrest)の街を過ぎたあたりで、CA-14 NorthはUS-395と合流し、US-395を北にたどることになります。またひたすらまっすぐな道路をドライブです。初日にして早くもドライブ飽きてきます(^_^;)

さて、デス・バレーに行く前にはガソリンを満タンにしていかないと、もしガス欠になっても誰も通らないし誰も助けてくれないぞ!と旅行ガイドブックやらウェブやらで見かけていたので(ちょっと古い記事だと、デス・バレーにレンタカーで行くのは全力でおススメしません!となっています。が、最近は車自体の機能が向上したこと、主に車の燃費がよくなったこと、携帯電話網が普及したことなどから、可能となっているようです)それは忘れずにいたのですが、デス・バレーにギリギリ近いガソリンスタンドがどこかってことはどこにも書いてない(^_^;) 

Google Maps、たまーにガソリンスタンドが表示されるのですが、結構ヌケがあるようでした。そこは純正のカーナビほどの便利機能はないんですね。ガソリンの残量をチェックしつつ通り過ぎたガソリンスタンドをチェックしつつ進んでいったところ、右側にGus's Olancha Jerky  (http://www.freshjerky.com)っていう手作りビーフジャーキー屋さんがあって、その向かい近くにガソリンスタンドがありました。そこがCA-190の入り口に一番近いガソリンスタンドだったように思います。

ちなみに住所は:

580 S Hwy 395
Ridgecrest, CA  93545
United States

ビーフジャーキーも買いました。美味しかったですよ!お土産にも大変喜ばれました。地場産はちみつやジャムも売っていました。ここのどこに畑やお花があるんだろうと思えるような場所ですが…。居住区域は緑化されているのかな?

地図で見ると、US-395からCA-190に入るその角のところにガソリンスタンドがあるみたいですが、あったかな〜という感じです。その前で無事にガソリンを補給できたので安心して、あんまり気をつけて見ていなかったからかもしれません(^_^;)

CA-190 Eastに入ってからもひたすらまっすぐです。そしていよいよ、すれちがう車もなくなります。フロントから見える先にもバックミラーに移る後ろにも他の車は見えず道路の消失点が見える…という景色の中、進んでいるんだかいないんだかわからない感覚になってでも140km/hくらいのスピードで巡航していきます(^_^;) このCA-190East、Death Valley Scenic Bywayという名称(呼称?)でして、確かにScenic!でした。

と、あるところで急にUS-136と合流するT字路が映画のセットみたいな不自然さで現れてCA-190 Eastはカクッと南(右)に曲がります(^_^;) え、この道であってるの?と、ちょっと不安になりました。その後どんどん南に下っていきます。今きた道を戻ってるんじゃないか、と不安になります。この間、138km。

気がつくと道はだんだんと曲がっているところも出てきて、高度も上がり、山系に入っていきます。Dawin Falls Wildnessという地域を通過したあたりから、それまでの飽きるほど一本道とうってかわって、大小のワインディングロードがちになってきます。

Panamint Valleyという、デス・バレー国立公園の北限にあるFather Crowley Point(http://digital-desert.com/father-crowley-point/)などに立ち寄って休憩したり写真を撮ったりもしました。

一旦登りきると、こんどはガンガン下っていきます。下って行く先が、いろは坂よろしく見えるのですが、ひとつひとつのカーブのデカさはいろは坂のカーブ3個分くらいありました。標高も3000ftくらい下がったんじゃないでしょうか。何ども耳抜きしました。

さて、デス・バレーを歩かなかったのか、と言われれば、歩きませんでした。っていうか外の気温は46度!車の外にちょっと出て数歩歩いて肺に空気が満たされると、じわじわと生命の危険を感じるヤバさでした。鼻の穴の中が、パリパリ音をたてて乾燥していく感じ!CA-190からちょっと入ったところにあるソルト・クリーク・トレイル(Salt Creek Interpretive Trail)の入り口には立ってみたんですけど、無理無理無理!という感じでした。人の気配は自分たちだけという場所で、かすかに聞こえるチリチリという音となんか焦げ臭い匂い…地平線に向かって伸びて行く木道が地獄への一本道のように見えました…

デス・バレーから、の、後半は、引き続きCA-190を東に進み、CA-127 Southを経由してNV-160 East、それからInterstate-15 Northからラスベガスへ、というルートで行きました。

途中寄ったファーニス・クリーク(Furnace Creek Area)(http://www.nps.gov/deva/planyourvisit/furnacecreekarea.htm)にあるHarmony Borax Works(http://www.nps.gov/deva/historyculture/harmony.htm)が、なんというかこれまたデスは風景でした。嘗ては栄えていたのかなあ…その日はもう1分も外にいたくない暑さでしたが、アメリカ人は割とフラフラ外を歩いていて、タフだなあと思いました。その周りの小道が、SUVで走り甲斐のあるオフロードで、ちょっと寄り道して楽しみました。対向車も来ないし先行車もないので、飛ばしホーダイ!…とはいえ、私のドライビングテクニックじゃ横転していただろうな(^_^;)

CA-190から離れたところのちょっと小高くなっているところに、不自然な緑と不自然な建物が見えました。どうも、ファーニス・クリークにはリゾート地があるみたいです。なんでこんなところに作ったんだ?誰が来るんだ?という「?」が頭にいっぱい浮かびました。季節が違ったら過ごしやすいところなのでしょうか…。

それから、巨大な採石場…にしては巨大過ぎるからこれ絶対人が作ったんじゃないだろコレ!という白い砂の丘陵が見えてきて、これがザブリスキー・ポイント(Zabriskie Point)なんだそうです。遠くに干上がった湖のようなものも見えました。時期が時期なら歩けるようですが、外は相変わらず45度前後。迷わず先を急ぎました。

そしてまたもやまっすぐ平坦な道を、車内に居ながらにしてじりじり日焼けしながら進んでいきます。CA-190を降りて下道をいくつか経由してネバダ州に入りますが、基本景色はほとんど変わりません。んが、この下道、ちょっとづつ登ったり下ったりがあって、バンプもあったりで、ラリーカーよろしくバンプに突っ込んでぴょーんと車が宙に浮いたりして、楽しいドライブ道でした。対向車も前後もばっちり見渡せるので怖くないんです。

NV-160 Eastに乗り、90kmほど進みます。途中、「こんなところに民家が?」というようなウチや小さな集落をいくつも抜けました。ほんと、ああゆうとこに暮らしている人はどうやって生計を立てているんだろう?

民家の出現がなくなってきたころ、道はだんだんと登っていき、スプリング・マウンテン・ランチ州立公園(Spring Mountain Ranch State Park)に入ります。緩やかな峠です。道の見通しがちょっと悪くなりますが、日本から比べたらずっと開けている道路です。たまにどーんと直線も出現します。調子に乗ってアクセルを踏もうとすると、「空から飛行機で見てるからねー」という看板がよいタイミングで立っていたりします(^_^;)

そうして、峠が下りにさしかかると、気がつくと遠くに民家が見え、それが街になって、だんだん街が大きくなって、してきます。ほんとに街の外は砂漠、っていうかガレ場、っていうか、何もない。ほんとに砂漠の峠の向こうに、急に街が見えてくる。なーんであんなところにカジノ街作ったんだろうねー?まず街を作ろうと思ったのすごいと思います。どっから資材持ってきたんだろう?建設中人は生活どうしていたんだろう?…といってる間にラスベガスの街に突入して、したらば左右は人工的どころはコンセプト不明ですらある建造物がどーん!電飾ー!噴水ー!巨大モニター!…という、さっきまでドライブしていたところにあった虚無とはまたちがった虚無空間に突入していったのでありました。

ちなみに、このルートだとあの有名なラスベガスの看板を見ないでラスベガス入り、となります。ご留意のほど。

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