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目次/我那覇剛柔丸


【短編】

『退屈だ、誰か死ね』

ファストフード店で時間をつぶす「おれ」と前田。彼らの話題は斜め前の席に座るアルバート・フィッシュ似のおじいさんについてだった。


『処女膜からやまびこ』

声優の卵・宮崎優翔はアフレコでド緊張をかまし、監督からのOKをなかなかもらえない。テンパる彼の脳裏をよぎるのは、かつて通っていた声優専門学校時代の淡い思い出だった……。


『モンテネグロの悪夢』

仕事でモンテネグロを訪れていたアメリカ人男性。彼を待ち受けていたのは、カタストロフの序章だった。


『水泡にキス』

焼肉屋デートをするカップル。陰謀論で頭がいっぱいの彼女に辟易しつつも、斜め前の席に座る高齢者の挙動にどこか不穏なものを感じとった彼氏は……


『白濁を耳に』

売れっ子声優・宮崎優翔はかつての学び舎に特別講師として招かれる。和気藹々と進行する授業。しかし彼には、ある秘めた思いがあった……。


『ゼラチン』

雨なので、どこにも行けない。そんな「私」が語りかけるのは、返事をしないおまえこと「ゼラチン」。


『歓待』Chapter1~4

人里離れたアパートで孤独な日々を送る東條。そんな彼のささやかな楽しみは主治医である「先生」との電話だった。そんななか、招かれざる客の来訪をきっかけに、秘められた衝動を開放させた東條。血で血を洗う一夜の歓待が始まる。


『上司殺害計画実行』

ブラック企業に勤め、薄給激務やパワハラまみれの日々に限界を感じたふたりは、密かに上司殺害計画を企てる。蓋をされた現代社会の暗部に、二人の若き情熱が光を差す。


『A子の憂鬱は忘却の彼方に』

大学の講義室でひとり本を読む女学生。授業開始まで、残り数十分。


『ダークな伊藤』

アパートの一室でのんびりしていた「私」とマミ公のもとに、傷心の美玖が転がり込んでくる。彼女は久々のデートで恋人のケンジくんと喧嘩になった。その発端となったのは、クリストファー・ノーラン監督の代表作『ダークナイト』だった。


『ユートピア R.I.P.』

帰宅した「おれ」は「おまえ」にジュースを差し出す。つけっぱなしのテレビからは静かなるカタストロフ。おれたちはどうすればいい?



【中編】

『バスト目測者人口』

 夏。大学2年生の坂本のもとに先輩からの招集がかかる。
「オダジョーを襲撃しよう」
 突飛な襲撃計画の裏には、坂本と同学年の巨乳女子「逢沢晴子」の存在があった。酒、集団昏倒、巨乳、過ぎ去りし過去。青春とは、人生の隙間との戦いだ。流れゆく時間の中、腑抜けどもの饗宴がたどり着く未来とは――。

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