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ライターコミュニティをつなぐ支え合う人とコンテンツ~「長く続くコミュニティ」のヒケツとは? #CMCHUB 極私的イベントレポート vol.1

会の紹介も終わり、いよいよゲストトークの時間です。

最初に登壇されたのはモリジュンヤさん。


スタートアップ界隈やソーシャルビジネス界隈では有名な編集者/ライターさんであり、編集デザインファーム「inquire Inc.」のCEOであり、「sentence」オーガナイザーであり、NPO法人soar副代表でもあり……と豊富な肩書で八面六臂の活躍をしている方です。

そんなモリさんが紹介するコミュニティは「sentence」。
コンセプトは「ライティングを学びたい人が助け合うためのコミュニティ」です。

コミュニティを立ち上げた時の課題意識

モリさんが最初にsentenceを立ち上げた時の課題意識は、
「良いライター、いないですか?」と言うメディア側と「ライターになりたくて」と言うライター志望者の間のギャップを埋めることでした。

ライターが継続して成長していくためな環境が必要だと思い、最初は実際にライターをやられている方向けにsentenceがはじまったそうです。

ライティングに関する講座を中心にスタートしようとしていたところに、モリさんの地元に近い名古屋からもライター講座の依頼があり。

その後、名古屋での講座を開講していく中で、東京だけでなく、地方においてもライター育成にニーズがあることを発見したモリさん。

地方のライター同士のつながりも作ることができればとの思いから、「オンラインサロン」をスタートします。

Facebookグループを使ったオンラインサロン内で行われているのは主に以下の4つ。

・役立ち記事のシェア
・サロン内限定コラム
・参加者が書いた記事へのフィードバック
・Q&A

他に、たまにライティングに関するイベントを開催したりもされています。

講座をはじめてから半年ほどが経過し、元々ライターでは無かった生徒さんがライターに転職したり、新たに社団法人を立ち上げたりなど変化もあったそうです。


オンラインサロンを続けて行く中の課題

ただ、オンラインサロンを続けていく中でも課題が出てきました。

オンラインサロンとライティング講座は別の枠組みで、料金も別々に支払う形になっている(サロン参加者は講座を安く受講可能)のですが、一通りのライティング講座が終わった後、受講生の方がオンラインサロンに参加し続けるメリットが弱いということです。

講座修了後、運営側の手伝いをしてくれる人も増えている中で、このままでは申し訳ないということで、会費を月額4千円から半額の2千円に減額しました。
その分、それまで関連イベントの参加費を無料としていましたが割引にされたそうです。


結果として、コストが抑えられるので継続して入りやすくなったとの声もあり、修了後も引き続きサロンに残る人も増えたそうです。

今は40人ほどのコミュニティになりました。


メインターゲットの変更

sentenceを続けていく中での気付きから、コミュニティのメインターゲットも変更したそうです。

当初は「ライターになりたい人」向けのコミュニティを目指していましたが、世の中には、それより「ライティングを学びたい人」の方が多いと。

プロとしてライターになるのではなく、自分が携わっている仕事や研究、プロジェクトなどを進めていくためにライティングを学ぶことが必要になった人が多いということですね。

そこで「より幅広い人たちがライティングを学ぶ場を作る方向」にシフトしていきました。


コミュニティを続けるための本業との連動

次にモリさんがスライドで出したのはこちらの記事。

Amazonが「世界を食い尽くしている」理由を考える | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2017/05/16/20170514why-amazon-is-eating-the-world/

要するに、Amazonほどの会社でもサービスを日々、磨き続けていると。

それはライターも同じで、日々、スキルを磨き続ける必要があります。

実は、このsentenceの運営は、モリさんが代表を務めているinquire Inc.がされているそうなのですが、折角、会社として運営しているコミュニティなので、サロン参加者のスキルを磨くためにも、市場競争に晒すのが良いのではないかと思い立ち、今はサロン参加者にも積極的に案件の紹介をしているそうです。

そうして、案件を紹介したり、記事についてFBし続けることなどを通して、様々な形で参加者満足度が高く、継続できるコミュニティにしていきたいと仰るモリさん。

最終目標は「小学校の授業でライティングを教えること」だそうです。

カッコいいです。


その後の質疑応答で、ライティング講座後の受講生はどうするのかと質問がありましたが、サロン会員として残り続けても良いし、辞めるのも自由とのこと。
ただ、ライティングスキルは鍛え続けないと落ちるので、できれば参加し続けて欲しい…と仰っていました。


本職との連携みたいなものは、続けるために、いずれ考えていきたいですね。

つづく