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データ取得してPoCするために...

スマートウォッチ系の計測デバイスのデータ処理流れ

日常生活でのバイタルサインデータ(以下 ViSiDaと略す)を取得するのに便利なのが、スマートウォッチ系の計測デバイスである。
指輪系のモノもあるが、計測項目の豊富さ や 携帯/装着のし易さ という点から 腕時計の形状の方がベターの様に見える。
 ※ここでは、メールなどの着信通知や 電子マネー支払などの機能に
  関して、取り上げていない。あくまでも ViSiDa計測 機能関連のみ。
 
スマートウォッチ系の計測デバイスには、
アスリート/競技に特化したタイプ〜一般運動者向けのタイプ,
日頃のヘルスケア〜医療寄りのタイプ   の モノもある様である。
ゴルフや陸上競技や登山などのアスリート/競技に特化していたモデルを作成しているのは、Garmin である。ブランドとなっているので、価格も それなりにするようで 憧れ!という方もおられるようだ。
一般運動者向け や 日頃のヘルスケア向け のタイプのモデルを作成している処は多く、Fitbit や HauWeiなどが代表。
AppleWatchは、上記の様なモノとの比較で見ると 若干 医療寄りなのだと思う。ただ、医療寄りの代表的なタイプとしては、オムロンヘルスケアのHeartGuide 等なのだと思われる。
 
では、
それら一般的に購入できるスマートウォッチで計測されたデータは、どのような処で記録されていて & 見える化処理が流れているのだろうか。
このデバイスを使って ビジネス検証(PoC)などが行う上で この辺のことを理解していないといけない。
 
スマートウォッチ装着して 自分のViSiDaを見たことがある方は、お分かりだと思うが…  スマートウォッチのアプリで自分のViSiDaのグラフ化されたモノを観ることが多い。もちろん、スマートウォッチ側で計測し 簡易的には ViSiDaを見られるのだが、画面が小さいこともあり  今 ちょっと見たい!という程だけで みることが多いのだ。
そのことはスマートウォッチのメーカも分かっているので、スマホのアプリは充実させている。ただ、ViSiDa取扱(データ保管と処理)には以下に示す 2つに大きく分けることができる。
     A.サーバ連携      B.スマホ完結

まず、A.サーバ連携。その代表的なメーカは Fitbit である。
下図で ①→②→③ の様にViSiDaおよび処理結果が流される。

 ① スマートウォッチで計測されたViSiDaは、
  スマホ経由で メーカが運用しているサーバに送信される。
   ※データは そのサーバに保管される。
  そのサーバで見える化処理がなされる。
 ② サーバから スマホの専用アプリに 表示情報が送信される。
 ③ スマホの専用アプリで 情報が表示される。
そのため、スマホの専用アプリで表示される情報が、やや遅れることが多く リアルタイムさに欠ける!と言われる方もおられるが、1項目をリアルタイムで見たい場合 スマートウォッチで見られる。多くのViSiDa項目を一堂にリアルタイムで必要となる状況の方が 少ないと思うので、これでも十分と考える。
 
次に、B.スマホ完結。 その代表的なのは AppleWatchである。
サーバ連携に比べ簡素で、サーバへのデータ転送が無い。

① 計測されたViSiDaは、スマホに転送され、そこでデータ保管。
② データの見える化処理も アプリでなされ、表示される。
多くのことをスマホで行うので、記憶容量やアプリ容量も大きく必要になり、スマホの処理能力も それなりに必要になる。

※計測デバイスやメーカによってViSiDa計測項目や処理方法が 異なる。
 この投稿の中では なく、次の機会に その辺の話題に触れることにする。
 例えば、AppleWatchでは 心電図(第Ⅰ誘導)を計測。
  心拍変動の算出方法が、AppleWatchとFitbitで異なり
  AppleWatchは SDNNという基本的な統計手法に対し、
  Fitbitでは 心理ストレスなどに常用されるRMSSDになっている。


PoCのシステムは!?

この2つのデータ保存/処理方法の違いがあることが、PoCで どのような違いになるのか!を紹介する。

情報提供サービスをビジネスにする場合、最終的には スマホ・アプリなどで見せる化を行うにしても、そのアプリ・プログラムを作成するわけではなく、出来るだけ簡易的な方法で 検証ポイントをPoCしたい…ものだ。
そのためには、どうしても、計測したViSiDaをデータ保存している処から 転送してもらう必要が出てくる。
そのアプリだけは PoC用としては必須になるのである。
 * そのPoC用アプリで抜き取ったデータを活用する、、、ので、
   そこは  それで そのサービス用に別に用意する必要があるが、
   下図では右下の"人がパソコンに座って処理している図形"で示している。
 そのPoC用アプリ(下図の薄紫色で示す アプリ)は ifLinkなどの簡単に プログラム作成できるコードで 行いたい部分だと考えている。

A.サーバ連携 の場合、
スマホに保存してあるのが表示用情報のみであるコトが多いため  ルート(a)でViSiDaを取得するコトが殆どできなく(計測 直後のデータはある)、サーバ保存されているViSiDaを抜き取るルート(c) が主で、 今の状態を検知する必要があれば スマートウォッチに計測指示を出してViSiDa所得するルート(b) も要る。
補足すると、過去データだけでよければ サーバから図の右下のパソコンにデータダウンロードすることができる。Fitbitの場合 1回/日というダウンロード回数制限があり、サービス提供側が その処理を行うことにした場合 その方のユーザIDとパスワードを開示して貰う必要があるため、それ相当のセキュリティリスクを背負うことになる。その辺の管理は しっかり行うが  そのことを了承して貰うという契約にしておく必要がある。
そのユーザの理解/協力とITリテラシが高い場合、最初のPoCで Fitbitサーバからデータをダウンローとしてもらって、GoogleDriveなどに置いてもらって、それを受け取るなどの方法もあり得る。その辺の処理をユーザさんのPoC用アプリに仕込めるのであれば、互いに楽にPoCを行えることになる。
 
一方、
B.スマホ完結 の場合、
スマホにViSiDaが保存されてあるので 過去情報は ルート(a)で入手し、今の状態検知の必要があれば ルート(c)が必要になる。
過去データだけならルート(a)の処理を ユーザさん本人に行って貰うという方法がPoC初期なら考えられる。AppleWatchの場合の そのアプリ(Free)、私は Connect to Health App を使っています。