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オンラインの講座は3つの視点でつくる。その1:コミュニケーションツール

今年、自分のワークショップもオンライン化していったり、オンラインの波に負けないようにいろんなツールをみんなと試したりしてきた中で見つけたオンラインの講座は以下の3つの視点で作っていくと、受講生に届けたい講座が実現できるという実感。

 1.コミュニケーションツール
 2.ワークツール
 3.受講生のオンラインコミュニケーション状況

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これら3つの視点から、受講生に届けたい講義の構成要素に合わせて組み立てていく。その時に、今までやってきたワークショップもバラバラにして再構築してみることで、本当に届けたかったものも見えてきました。リアルでやっていたことをオンラインに置き換えるのではなくて、届けたかったものをオンラインではどうするか?という視点に変化していきました。利用するものの特性を知り、受講生の状況に適応して講座本来の届けたい要素、受講生に発生して欲しい状況・感情・思考を起こす仕組みにする。それがオンライン化していくということだと考えます。

それでは3つの視点について書いていきますが、長すぎると読み辛くもなると思うので、今回は1つだけ書きます。

1.コミュニケーションツール

これはZoomや、Teamsといったオンラインでコミュニケーションをとるのに使えるツール類を指します。PCやタブレット、またはスマホなどの端末を介した、通信を介したコミュニケーションで、音、映像で成り立っているため聴覚と視覚の2つに特化したコミュニケーションとなります。(実際には「操作」もあるので、ある意味「触感」も使うのではないかと最近思い始めましたが…)

オンライン講座のインフラ的役割なので、選択の仕方が、Zoom、Teamsという1つのツールになりがちですが、最近ではZoomを会議室に見立てて、SpatialChatを休憩部屋に見立てた2つを組み合わせるやりかたもやっています。特性を知ることで、場で得てもらいたい「感覚」を受講生に提供することができます。

Zoom:認知度も高くなっていることから、受講生側もある程度、安心して接続してもらえるツールになっています。(セキュリティの騒動で、企業側ではまだNGとしているところもあるので、企業向けを考える時は、設計は企業側の状況を確認して考えましょう。)特徴は「アプリ」もあること。他のコミュニケーションツールはブラウザでしか動かないものが多いですが、アプリを使うとブラウザを介していないので、受講生側の操作ミスが起こりにくくなります。機能も充実してきましたが、アップデートも早く変化していくので、現時点ではZoomの機能は画面共有とチャットだけの利用にしておくことが講座としては大事です。アップデートで受講生と差分があったり、アップデートで初期化や変更があった時に、予定のことができないということもありました。

Teams:企業向けの講座では、Teamsが多いです。受講生が安心…というよりも企業が安心…というものなので、企業側のTeamsで実施することが多いです。そのため、講師側が想定していない設定が施されていたりして、しかも企業全体での管理なので、講座ごとに設定を変更してもらうのは難しく、もしくは時間がかかるため、講師のログイン権限から何ができるのかチェックが必要です。もちろん、受講生のログイン権限からも。チェックは何ができるか?は幅が広すぎるので、設計で講座で何ができるといいのかがわかっていないと大変な作業になります。注意する点のもう一つとしては、大規模な企業での導入が多いためか、映像の画質や音声の安定が保たれない時もあり、結構振り回された経験があります。特に「安定」については、講師側の問題ではなく、企業の通信の利用状況に影響されるので、「問題発生時に講師側ではどうにもできない」ことが多々あるので、リハーサルを企業側の環境で行わせてもらえるようにしておくのが大事です。事前の打ち合わせなども企業側のTeamsで行いましょう。こちらも「アプリ」での提供があります。

Remo:講師と受講者でできることが大きく違うツールです。その違いはオフラインの場の感覚と同じなので、リアルイベントの進行の置き換えがしやすいツールです。またその違いも画面上からも分かりやすいというのがいいところで、Zoomの様に細かい設定で制御するというのではなく、システムそのもので表しています。如何せん現時点では価格設定が厳しいのでイベントでは使いにくくなっているというのがつらいですが…。各グループにオンラインのホワイトボードが配置されていて共有がしやすいという利点があります。

SpatialChat:相手とのアイコンの位置で音の大きさが、近ければ大きく、離れていれば小さくなるというのが特徴のツールです。またyoutubeの同時視聴や画面共有がいくつもできるというのも使える要素で、講座の設計、場作りが強く反映されるツールなので、使いがいがあると言えますし、簡単に使うには使いづらいとも言えます。有料化が始まり、基本は定額ですが、利用時間が超えると従量課金になるというモデルなので、月にどれくらい講座で利用するかという運営設計にも影響します。

ひとまずツールは4つで書くのは止めますが、他にもブレイクアウトルームの行き来きと設定がしやすいVideoFacilitator。企業だとTeamsに並ぶかもしれないGoogle Meets。音声チャットの使い方が肝になるDiscord。いずれにしても実際に受講生側としての体験をしてみてることが大事ですので、講座を設計する時は2つの端末で使ってみれるかも考えてみてください。

次回はmiroやJamboardのワークツールについて書きます。

それらを実際に体験したり、設計もフォローする講座もありますので、実際にオンライン化を考えたい方はぜひ。




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