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草ひきの日

荒れた冬の庭で 草を引く
いつの間にか取っ散らかった庭

主は老いて 杖をつき
誰も手入れをしなくなって

随分経ったような そうでもないような
時間の止まった庭で 雑草だけが

はびこり続ける その憎たらしい根っこを
知らない国のラジオを聞きながら

根こそぎ引き抜き ちぎっては袋に詰め
切れた指先を舐めながら えいやと捨てる

雑草と言う草なんてない なんて
いい人面して言えたらいいのにな

ちぎっては捨て ちぎっては捨て
そうやってどうにか この小さな庭が

死んでしまわないように 僕らは
12月の寒風の下 手を動かしてる


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