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冬ごもり

よく冷えた朝 斜めにずれた毛布から
はみ出した足が あんまり寒くて

ベッドの奥に 縮こまってる
何だか排水溝の ごみみたい

いつまで縮こまって 固まって
こわばって 動けなくて

がたがたしてるうち 朝日のやつが
先に顔を出してる

どうしてエアコンのリモコンを
枕元に置かなかったの

君だったら 怒るかな
どうでもいい夢想にようやく

目を覚ましながらスリッパをはき
やっとこさストーブをつける

冬はやっぱり苦手だけど
ストーブの前にかじりついて飲む

コーヒーと君がいれば
寒くなんてなかった

冬の窓の外 薄い景色に
白い息を吐いて

今日はひとり 部屋で冬ごもりの日


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