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自由へ

閉じた壁の中 息をひそめて暮す
別に殺されるわけじゃない

我が物顔でお仕着せの制服を着た
流刑地ばりの兵隊が闊歩する

はるか昔の亡霊が蘇るごとく
誰かの気分が法律にすり替わる

誰も声を上げないのはなぜかって
そんな子どもみたいなことを

言ってた君は 次の日に消えた
人を殺すのは武器じゃない

沈黙と恐怖に包まれた壁の中で
黙っていれば生きることはできる

それを 生きると
言うならだけど

捧げるものは まだあるのか
何一つない 何一つ 僕には

それでも ただ一つ信じてる
この壁の中で 生きるわけにはいかない

恐怖を杖に変えて 今一歩
この足を 自由へ

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