エンニュートLO1

四天王予選6勝1敗1分『がしがしエンニュートLO』

 こんにちは、がしらです!

 10月になり現行のスタンダート環境で戦える日数も少なくなってまいりました。今回は滋賀の極めて一部の人たち相手にしか使っていなかったエンニュートLOデッキが新規カードで弱点を克服しガチでやばいデッキになってしまったので紹介したいと思います。

と思っていたら2か所のシティリーグで有名プレイヤーの方二人が準優勝という輝かしい結果を残されました。自分は13日のシティの抽選に落ちてしまっているのでスタートダッシュにのることも出来ず本当に悲しみでいっぱいでした・・・。

 自分はまだシティリーグには出れていないのですが、ポケモンセンターオーサカで開かれた四天王予選に今回作ったデッキを持ち込み6勝1敗1分で勝敗数では同率2位になることが出来ました!(1敗はほぼ勝確からのプレミ、1分は最終戦でミラーを踏んで積み盤面を作るも時間切れとなりました)オポネントで残念ながら本戦には出られませんでしたが、1敗は完全に使い手(自分)の問題だったのでデッキ自体は良い仕上がりになってくれていると思います。

 エンニュートLOを考察してきた時間だけは誰にも負けないと思っているので語りたいことは山ほどあります。他の方が積んでないカードや候補に上がったカード、ミラー対策なども書きましたので練習・本番どちらにしてもエンニュートLOが候補に上がっている方には是非読んでもらえればと思っています。

1.『エンニュートLO』とは

 まず、ポケモンカードは自分の山札が0枚の状態で番が回ってきたプレイヤーは敗北となるカードゲームです。それを踏まえた上で、そもそも『LO』とは何かを念のために説明させてもらいたいと思います。『LO』とは俗にいう『ライブラリアウト』の略称です。ライブラリ(山札)をアウト(切らす)するデッキ、つまりは相手の山札を意図的に0枚にしてターンを渡すことにより相手を負けに追い込む特殊勝利デッキということになります。

 LOデッキと聞いて一般的に考えられる大きな問題は以下の2点です。
・相手の山札を0枚にする前にサイドを取り切られバトルに負ける。
・時間制限(25分)内に相手の山札を0枚にしきれない。

 実際問題相手の山札を0枚にして勝利することは可能なのかという問題ですが、今回紹介するデッキはエンニュートを使用することで極めて高確率で相手の山を0枚にすることが出来ます。

2.『エンニュートLO』の仕組み

 単刀直入に言いますと相手の盤面・手札・デッキトップを全て縛る(ロックする)ことで行動不能にし、その間に相手の山札を削り切る動きを行います。具体的には以下の手順で相手の動きを封じます。

1.相手のバトル場をエネルギーの無いポケモンで縛る。
2.相手の手札を『リセットスタンプ』と『ムサシとコジロウ』で0枚にする。
3.相手の山札の一番上を『ザクザクピッケル』で使えないカードで縛る。
4.『ヤレユータン』のワザ「リソースマネージメント」で『ザクザクピッケル』を山札に戻す。
5.『エンニュート』の特性「あぶりだす」のドローで自分の山札を引ききり『ザクザクピッケル』を使い『ヤレユータン』で戻す。

この手順を行い相手に絶対に何も出来ないターンを意図的に用意し、その間に相手の山札を0枚にするということを行います。手札・ドロー・場が全て縛られているので相手の方は文字通り何も出来ずただ自分の山札が削れて行くのを見ているしかないとんでも戦法です。

3.『エンニュートLO』の歴史

 今でこそ『エンニュートLO』が話題となっていますが自分が『エンニュートLO』に対する考察を始めたのは数か月前にさかのぼります。その変化をデッキの変化と共にまずは紹介したいと思います。

3-1.エンニュートLO ver1.0 (2019/05/12)

 自分が初めてエンニュートデッキでLOを狙おうと考えたのは2019年5月12日の琵琶湖ポケカジムという自主大会です。その当時は以下のようなレシピで大会に臨んでいました。

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【デッキコード:c4c8x4-2yEHHp-GcKYxJ】

デッキを作ったきっかけは極めて単純で「なんか面白いデッキで大会でたいな~」と思っただけでした。その時、知り合いの練習で相手になっていた『エンニュートHAND』のことを思い出しそれで出ようと思いましたが、なにか今一つ新鮮味に欠けるなと感じました。その時、「『ヤレユータン』のワザを使い『ザクザクピッケル』を無限回収して相手のトップを固定し続けてLOを狙うのとか面白いのでは」と思いついたのが全ての元凶です。自分がこの時思いついたLOの方法は、

1.相手のサイドが2枚になる。
2.リセットスタンプを使いムサコジで相手手札0枚
3.ザクザクピッケルを使いトップロック
4.リソースマネージメントでスタンプ・ピッケル・ムサコジを山へ。
5.相手何も出来ず自分のターン。『あぶりだす』で2に戻る。

という冷静に考えれば絶対に25分以内で終わるわけがないものでした(大会当日の朝に作ったデッキだったので・・・)。案の定、ロックまではいけるものの相手の山を削り切るまでにループを20回以上くり返す必要があり、その間相手はなんにもすることがないというとんでもデッキになってしまいました・・・。当然、試合は全て時間制限で敗北しました\(^o^)/。ですが、それと同時に全試合ハンデスと盤面とデッキトップのロックまではいけていたので「このデッキちゃんと練れば本当に強いのでは?」と思い考察を始めました。

3-2.エンニュートLO ver1.1 (2019/06/02)

 次に、ver1.0 のロック方法を利用しアンノーンの特性「HAND」で勝利を目指し相手の山が相当薄かったら先ほどの方法でLOを目指す『新エンニュートHAND』を考案しました。以下の感じのレシピです。

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【デッキコード : FffvVw-ZgbXXH-kkfVkk】

これで一回試してみよう!と「くりちゃんねるカップ」で使用しました。結果は以下のツイートからお察し下さい・・・。

単刀直入に言うと練度不足でトラッシュの回収が間に合わず、結局全試合ロックは完成するも時間制限でこちらが降参することになる試合が2試合ありました。時間切れの理由は、HANDの場合「リソースマネージメント」で戻すカードを素早く決めないとトラッシュのカードを戻しきる間に25分経ってしまうことにありました。そこで、自分みたいにあまりプレイング能力がなくても思考停止で回せるようなデッキを作ろうと思い作ったのが下のデッキになります。

3-2.エンニュートLO ver2.0 (2019/07~08)

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おそらくこれが本当に最初の実践レベルで使える『エンニュートLO』デッキかなと思います。東京CLもこんな感じので出ようか最後まで悩んでいた候補デッキです(レシピは思い出せないのでちょっと適当です)。やることは極めて単純で、相手のサイドが2枚になりハンデスロックした後は、自分の山札を0枚にして『サイホーン』を『サイドン』、更に『ドサイドン』に進化させ特性「やまおろし」で3枚相手の山札をトラッシュしていました。そこからは以下のループを行います。

1.『退化スプレーZ』を使用し『ドサイドン』を山札へ戻し『サイドン』に。(山札1枚)
2.『ザクザクピッケル』で相手のデッキトップを不要札に固定。
3.『ヤレユータン』のワザ「リソースマネージメント」で『炎エネ(結晶)・ザクザクピッケル・退化スプレーZ』を山札に戻す。(山札1+3=4枚)
4.相手は何も出来ずこちらのターンになりデッキトップだった『ドサイドン』をドロー。(山札4ー1=3枚)
5.『エンニュート』の特性「あぶりだす」で3枚ドロー(山札3-3=0枚)。
6.『サイドン』を『ドサイドン』に進化し、特性「やまおろし」で相手の山札を3枚トラッシュ。
7.1に戻る。

この一連の動きを繰り返すことで手札に『ドサイドン』、『あぶりだす用の炎エネ』、『ザクザクピッケル』、『退化スプレーZ』が必ず戻ってくるので相手の山札が0枚になるまで疑似的な無限ループが完成します。

 このとき、ループの中で『サイドン』に炎エネを2回手張りしておけば、相手の山札が5枚以下になればワザ「ダーティワーク」で相手の山札を0枚にして勝つことが出来るので1ターンLOが早く完成します。(サカキの追放はベンチの置き過ぎでサイホーンが置けないときなどにベンチを空けることが出来るので相性がとても良いです。)

 正直動き自体はめちゃくちゃ綺麗だと思えたこのデッキが何故日の目を浴びなかったかというと単純にLOのためのパーツが多い時間制限の存在・サイド落ちがきついの3点の理由からでした。

LOのパーツ=[サイホーン、サイドン、ドサイドン、退化スプレーZ、サカキの追放]=計5枚

これらのカードはLOを成立するためにデッキに入っていたカードですが、逆に言えばLO以外には使わない不要札となります。つまり、ロックが完成するまで手札に来て欲しくないカードを5枚も積んだ状態でバトルしなければなりませんでした。また、時間制限的にもロックが完成するのが相手のサイドが2枚になる試合終盤からなのでそこから相手の山札を削り切るには微妙に時間が足りないときがありました。また、フリーザ―GXを採用していないのでエネルギーを大量に付けられてしまうとバトル場をロック出来ないことがあり『3神デッキ』などに負け得ることがありました。(退化スプレーZではなくアメ・アセロラ・フリーザーGXを採用したこともありますが1ターンに行う手順が多く時間を使い過ぎなので上記の速攻で自分のターンを終わらせられる構築になりました。)

サイド落ちについては当時1枚で問題を解決できるカードの存在に気付かなかったので今は克服出来ています(下で紹介します)。

4.新規カードの存在

 旧バージョンのエンニュートLOが抱えていた問題を一気に覆すカードが生み出されました。それが『ジュジュベ&ハチクマン』です。初めて見た時はその効果に目を疑いました。

040_ジュジュベ&ハチクマン

要約すると『ドサイドン』の特性と『サカキの追放』が1枚のカード効果に集約されたみたいなものです。今まで5枚もかけてしていたコンボがたった1枚のカードで完結した瞬間でした。

今まで時間切れになってしまった理由はループに入ると早いもののサイホーンをドサイドンまで育てるのに時間がかかるという問題からでしたがジュジュベ&ハチクマン』はその手順を全て省略できます。このカードを使わない手はないということで日本でのカード収録が決まった時点でずっとデッキを考察し続けてきました。

5.新がしがしエンニュートLO

 最終的に辿り着いた構築を話す前に、『エンニュートLO』が『エンニュートHAND』と比べてどう利点があるかということについて説明させていただきます。『エンニュートLO』と『エンニュートHAND』を比べた時のLO型の利点は単刀直入に言いますと、

1.「トラッシュにいらないカードを置いておける」
2.「グッズ・スタジアム・サポートを回収する必要がないので多めに採用出来る」

ということです。ウツギやオーキドといったカードは序盤こそ必須級のカードですが中盤以降は死に札となります。これらのカードが相手のスタンプなどでデッキに戻ってからまた手札に帰ってくるとドロー枠の無駄遣いとなります。HANDの場合はトラッシュにカードを極力溜めないように闘いますがLOの場合は逆に要らないカードはトラッシュに送りながら闘うのが強い動きになります。相手の山札はボロボロに自分の山札はクリーンにする、この強みをデッキの中に組み込むことがLO軸で闘う最大の利点となります。(意外とHANDの名残を残してしまっているレシピが世の中には多いです。)   

 では、構築の話に戻らせていただきます。『ジュジュベ&ハチクマン』の存在から今まで以上に目指す動きが分かりやすくなり構築がとてもシンプルになりました。それが今のレシピです。

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【デッキコード : 8xDx8c-Ozazt5-DKKcx8】

 最終的にやることは 旧ver. と変わりません。目指すは一つ、相手の盤面・手札・デッキトップを全て縛りその間に山札を0枚にするということだけです。

ポケギア型である理由
 今回作ったデッキはポケギアを4枚採用しています。このデッキは初手にウツギかオーキドを打てるかどうかが一つ命運を分ける所です。初めはプレシャスボールとテテフGX・アロキュウGXを採用した型を試していましたが先攻無人発電所が辛すぎるのとテテフスタートが鬼のように弱く今のポケギア型に落ち着きました。ポケギアとウツギとオーキドをそれぞれ4枚づつ(計12枚)採用しているこのデッキで初手でどれかを引く確率は以下の通りです。
①ドロー含め初手8枚 = 約85%
②先1やぶれかぶれ後のドロー含め初手5枚 = 約69%
ポケギア無しでウツギとオーキドを4枚(計8枚)採用したときの確率は、
①ドロー含め初手8枚 = 約70%
②先1やぶれかぶれ後のドロー含め初手5枚 = 約53%
となり確率に大きな差があることが分かります。勿論ポケギアでウツギオーキドを触れない可能性もありますが、ポケギアでいずれかに触れる確率は雑な計算で約86%です。当然絶対使える訳ではないですがそれぞれ最大枚数積んでいる今の状態で使えないのであればそれはもうしょうがないと思うことにしています。

このデッキで毎ターン削れる山札の枚数
 『
ジュジュベ&ハチクマン』が1枚しか入っていないので毎ターン山札を3枚しか削れないのでは?と思う方もいるかもしれませんがこのデッキでも毎ターン6枚相手の山札を削れます(方法は後述)。実際の所は『ザクザクピッケル』で相手のデッキトップを固定しドローを無力化しているので+1枚の7枚が毎ターン相手のデッキから無くなっていることになります。もし仮に相手の山札が半分の30枚前後残っていてもループ5回で山札を削り切れることになります(理想ムーブですが)。とはいえ、相手のトップをロック出来ているのだから毎ターン『ジュジュベ&ハチクマン』を2回も使う必要などなく1回でも十分じゃないのかという意見もあると思います。どうして2回使う動きをするかというと『ザクザクピッケル』の使用回数を減らすためです。このデッキでロックが完成した後に相手に残る勝ち筋は『ザクザクピッケル』でめくられた3枚が全て解決札になるときだけです。つまり、『ザクザクピッケル』の使用回数を少なくするということは相手が勝つための試行回数を減らしていることになります。『ジュジュベ&ハチクマン』を2回使えれば相手の山札を2倍速く削れている訳なので『ザクザクピッケル』の使用回数も減ることになります。また、時間制限の問題もあります。ループが完成した後、プレイの中で一番時間がかかるのは実は『ザクザクピッケル』を使う時です。自分が相手の山札を確認した後、相手に山札をシャッフルしてもらいます。相手の行動が入るので自分がプレイングをどれだけ速めてもどうしても時間がかかってしまいます。また、相手にターンを与える回数が多いと相手が山札確認のためにボール系のカードを使ったりします。そうなるとますます時間がかかることになり時間制限の不安がつきまとうようになります。以上の問題から可能な限り相手の山札を削れた方がいいです。

6.カードの採用理由

エンニュートGX(1)
 
フリーザーGXでスタートしたくない一心で採用しました。語りたいことが沢山あるのでちょっと長くなります。このカードのテキストをご存じない方も多いと思いますが要は「GX技がフリーザーGXの相手のエネだけトラッシュする効果になった版」という感じです。そもそもフリーザーGXを採用したくなかった理由が「フリーザーGXでスタートしたくないこと」、
「一緒に水エネルギーとポケモン入れ替えを採用しないといけないので3枠も使うこと」だったのですがこのカードはその問題を完全に解決してくれました。まず、GX技が炎エネだけで撃てます。これだけで偉いです。2エネ必要ですが次のターンに『ムサシとコジロウ』を打ちたいというターンにヤトウモリに手張りしておけば大丈夫です。初見の相手はグズマを持っていてもほぼ確実に1エネついたヤトウモリよりもエンニュートを狙ってきます。あとは自分のターンになればもう1枚エネルギーを貼ってGX技を使ってバトル場のエネルギーを枯らすことが出来ます。また、逃げエネ2なのでGX技を使うために貼った炎エネ2枚でベンチに逃げれます。これも偉い。当然1進化なのでバトル場スタートもしません。どうして今まで使っていなかったのか疑問が残るぐらい強いカードだと思います。(溶接工も入れられれば更に奇襲性が上がりますが枠の都合で一旦断念。しかし、エンニュートGXの知名度が上がれば必要になると思います。)

エンニュート ー ヤトウモリ(4-2-2)
 
エンニュートの特性『あぶりだす』でデッキを回すので最大枚数です。
『エンニュートGX』にも進化する場合があるのでヤトウモリの扱いには注意が必要です。オーキド博士の兼ね合いからワザは弱いですがHP60の超タイプヤトウモリを2枚採用しています。超タイプはオドリドリGXとタイプが被っているので、ウツギでは超タイプを優先して出します。

アローラロコン(3)
 
基本的に後攻1ターン目から技を使いに行きます。エンニュート2枚を持ってくれば次のターン相手は高確率でリセットスタンプを使うので後半が楽になります。もちろん使われなかったら次のターンはエンニュートが大暴れ出来るのでなんにせよ強いです。スタートとサイド落ち考慮かつ4枚だと多すぎると感じたので3枚採用です。

オドリドリGX(1)
 
前の番ポケモンが気絶していればタダで3枚ドローできます。もしグズマで狙われても超越に入るのが早くなったりするのでベンチに置いておくとかなり頼りになります。ただ、結構な人がサイドが2枚になったときにこのポケモンを落として勝利するプランを考えているようです。そうなると、相手のサイドが2枚の時が一番楽にハンデスロックが出来るので最後まで仕事をしてくれます。無人が積んであるデッキやサイドを2枚与えるターンを作りたくない相手には出さずに立ち回ります。オーキドから出てきて3枚引くことも出来るのはとても大事な事なので覚えておいた方がいいです。

ヤレユータン(1)
 
全ての元凶となったカードです。最後にリソースマネージメントでピッケルやジュジュベをループするためのカードです。ただし、スタートが弱いので1枚採用です。1枚しか入れていないのでレスキュータンカの枚数管理は注意する必要があります。(タンカ2枚とユータン1枚が同時にトラッシュにあると負け確です、そうならないようにリソマネでタンカを戻さないといけないかしっかり確認しましょう。)自分以外でここを1枚にしている人を今のところ見たことはありませんが1枚で困ったことはほとんどないです。HANDと違ってトラッシュからカードを回収しながら闘う理由はほとんど無いので、デッキにヤレユータンは1枚だけということを意識してプレイングさえすれば問題ありません。

メタモン(1)
 
5枚目のヤトウモリです。オーキドで出すことが多いのでウツギではあまり呼ばず温存します。ただ「エンニュートGX」に進化するようにメタモンに手張りをしてしまうと流石に相手に何か狙いがあると勘ぐられるので注意が必要です。

ポケギア(4)
 
ウツギとオーキドを1ターン目に可能な限り使うために最大枚数です。その他にもデッキ圧縮やエンニュートで引ききった後届かなかったサポートに触るために使ったりします。山札が7枚以下なら実質サポートの確定サーチカードになるのは覚えておいた方がいいです。

炎の結晶(3)
 
4枚入れたいのですが1ターン目にエネが無いと使い物にならないので1枚削って3枚です。基本的にトラッシュに炎エネが3枚以上になったら使っておきます。そうすることでスタンプを打たれた際などの炎エネに触れる確率を少しでも上げておきます。全部使ってしまった時はユータンで早めに戻すように心がけた方がいいです。

レスキュータンカ(2)
 
サイド落ちを考慮してと打ちたいタイミングの多さから2枚です。山を引ききってエンニュートGXのGX技を打ちに行くときなどに山に戻す効果を使いセルフLOを回避したりと応用が効きます。オドリドリGXがトラッシュに居れば実質3枚ドローのカードとなります。

ザクザクピッケル(2)
 
サイド落ち考慮・1枚目で解決札しかめくれなかったときの保険・エンニュートGXのGXワザの使用後1枚と次のターン1枚使うためという理由などから2枚です。また、1枚だとロックしたいターンに手札に無くて困ることが多かったですが2枚だと大体手札にあるのも大きいです。このデッキはグッズのサーチはメイでしか行えないので2積み安定だと思います。

リセットスタンプ(2)
 
サイド落ち考慮と2回打つことがあってもおかしくないため2枚です。相手のサイドが3枚の時点でやることを少なくさせるために1枚使い、サイドが2枚になった時点でもう1枚使ったりします(あくまで状況次第です)。ハンデスのほぼ必須パーツなので枚数把握はしっかりする必要があります。

カウンターキャッチャー(1)
 
ロックに入るときに相手のベンチに縛れるポケモンがいればラッキーで使う程度なので一枚でいいと思ってます。ただ、エネを破壊せず縛れたりするとロックがより簡単になるので全く要らないカードではないので不採用には出来ませんでした。あとゾロアークデッキなどには無人を貼ってベンチのマーシャドー(リセットホール)をバトル場によんで無人を割れないように縛るなどの使い方ができます。

Uターンボード(1)
 
逃げエネ用の1エネを節約できるので必須です。貼るときはロコンなどに貼るとアブソルで機能を止められることがあるのでヤトウモリに貼ってそのヤトウモリを優先的にエンニュートに進化させるようにしましょう。あと、これは感覚的な問題ですがUターンボードを貼ったエンニュートと貼ってないエンニュートがいるなら相手は貼ってない方のエンニュートを狙うことが多いです(ボードが手札に戻り付け先をまた選ばれるのが嫌なため)。なので、メタモンから進化したエンニュートに貼っておけば相手のグズマなどで狙われる可能性がわずかながら下がります。御守りみたいなものですがメタモンはこのデッキで唯一回収できないポケモンなので落とされない確率が少しでも上がるなら儲けものです。

ロトム図鑑(1)
 
これも他に入れてる人を見たことがありません。もともと初めて採用したのはドサイドン軸の時で、必須パーツが多すぎてグラジオで回収しきれないことが結構あったことからの採用でした。効果は「自分のサイドを全て山札に戻しシャッフルした後戻した枚数分またサイドを置きなおす」というものです。これのおかげでサイド落ちが最悪な試合も拾えるようになりました。エンニュートLOというデッキは基本的にサイドに落ちて欲しくないカードがかなり多いです。回しているとグラジオだけではパーツが回収しきれないということが結構あります。ロトム図鑑はサイドに落ちたパーツをグラジオを使わずに回収できるカードです。基本的にグラジオを2枚使い切った後に打ちます。そうするとサイドのグラジオがまたデッキに戻ってくるので実質サイドから回収不能なカードが無くなります。これがとても大きく、このカードのおかげで序盤はグラジオでデッキを回すカードを安心して取ることが出来ます。とはいえ、この枠を3枚目のグラジオにするかは好みです。

ともだちてちょう(1)
 
超重要カードです。これのおかげで『ジュジュベ&ハチクマン』を1枚しか採用してなくても1ターンで2回使うことが出来ます(理由は後述します)。また、序盤でマチスを使い過ぎた時などもまた引けるように山に戻しておくために使ったりもします。

火打石(1)
 
スーパー強いカードです。手札2枚をトラッシュすることで山札のエネルギーを4枚持ってこれます。言い換えれば山札を最大4枚圧縮しながらエンニュート4体分のエネルギーを手札に加えることが出来ます。しかし、採用理由の1番大きい所はコストの「手札を2枚トラッシュする」という部分にあります。『エンニュートHAND』の時から相手にされて1番嫌なことは変わらず「手札を流されること」です。このとき、中盤以降に使わないようなウツギやオーキドが手札に残っていると山の質が格段に落ちます(もう一度引いてしまうと要らないカードにドロー1枚分を使ってしまったことになり損します)。そうならないためにウツギオーキドなどの不要札を火打石でトラッシュに送っておくためのカードです。ついでに炎エネも加えられて圧縮も出来て万々歳です。当初はカマドだったのですが混沌に弱いので確実に使える火打石を入れました。出来れば2枚積みたいのですが枠を捻出できず1枚です。

ウツギ博士のレクチャー-オーキド博士のセッティング(4-4)
 1ターン目にこれを打ってるか打ってないかでその後の展開が全然違うので最大枚数の採用です。ポケギアも4枚なので感覚的には合計12枚体制。ウツギを減らしてもいいのですが、全部フル投入にすることで「これだけ積んでいて打てないんだったらもうこれはしょうがない」と割り切ることにしました。初手でウツギとオーキドがある場合はウツギから先に使います。理由は上述した通りオーキドなら『オドリドリGX』を持ってきて次のターン3枚ドローできる可能性があるからです。後半は不要札になるのでカマドや火打石で早めにトラッシュに送りたいです。

マチスの作戦(2)
 手札にあるとすごく安心できます。マチスとメイが手札にあると【マチス→メイ(メイ・エンニュート・炎エネ)→メイ(好きなトレーナー1枚・エンニュート・炎エネ)】と持ってきてエンニュートを2体立てた上に特性『あぶりだす』で6枚ドローまで出来る強力な動きが出来ます。これによって『アローラロコン』の技『みちしるべ』を使ったあと手札を流されてもそれなりに復帰できます。また終盤でもマチス→プルメリ→ムサコジと繋げることでロックを完成させたり、ロック完成後もマチス→ジュジュベ→ジュジュベで相手の山を6枚削りとるのに貢献します。1枚にして違うカードを採用するか悩みましたが手札に来たら使いたくなるカードだなと考え2枚にしています。

メイ(2)
 2ターン目に打ちたいカードです。みちしるべは9割方流されるのでこのカードでエンニュートを立てにいきます。また、相手のサイドが2枚のタイミングならマチス→メイでハンデスロックに必要なパーツを持ってくる動きが出来ます。いつ手札にあっても強いので出来れば増やしたいカードです。

グラジオ(2)
 サイドに落ちた必須パーツを拾うためのカードです。ロトム図鑑が1枚あるおかげで難しく考えずサイドのカードを拾うことが出来ます。炎エネに化けたりエンニュートに化けたりとその場その場でサイドからカードを選べることが便利です。ジュジュベ&ハチクマンなどの盤面が完成してから使うカードはサイドにあっても取らずに後からロトム図鑑で落ち着いて回収します。グラジオ3枚積むよりも、今のグラジオ2枚・ロトム図鑑1枚の態勢がサイドが最悪なことになったときでも立て直せる安心感があります(とはいえ好みの部分が大きいです)。

プルメリ(1)
 ハンデスロックに入るターンに前のポケモンを縛るために使ったり、『エンニュートGX』でエネを剥がした後相手にエネルギーを渡さざるを得なくなった時などに手張りされたエネルギーを破壊するのに使います。この1枚のおかげでロックの完成度を保つことが出来るので抜くに抜けないカードです。相手が三神などに手張りし始めた時にたまたま引いたときは鋼エネを破壊しておけば1ターン稼げたりします。

ムサシとコジロウ(1)
 ハンデスロックに入るために必須のカードです。相手のサイドが4枚のときからハンデス出来るように初めは2枚採用してましたが山を薄くしていれば「スタンプ→マチス→ムサコジ→てちょう→ポケギア→ムサコジ」の流れが出来ることが判明したため1枚にしました。2枚欲しいときもありますが前半は不要なカードなので1枚でもそれほど困りはしていないです。

ジュジュベ&ハチクマン(1)
 デッキのコンセプトカードです。使うと相手の山札が問答無用で3枚削れます。上でも書きましたが『ドサイドン』の特性に『サカキの追放』の効果を内包したスーパーパワーカードです。ハンデスロックが決まった後はこのカードをループして使いに行きます。1枚採用ですが「ともだちてちょう」と「マチスの作戦」を組み合わせれば毎ターン2回打つことが可能になります。また、ヤレユータンを置くスペースが無くなった場合などには追加効果を使いベンチを空けることが出来ます。これのおかげで最大限ベンチを活用することが出来るようになりました。

巨大なカマド(1)
 火打石を2枚にしていたのですがゾロアークなどへのスタジアムの張り合いを有利にするために1枚をカマドにしました。混沌に対して弱いですが無人を割れるので『オドリドリGX』の特性を使用可能にしてくれます。不要な札を炎エネ2枚に変えてくれる超優秀なカードです。

無人発電所(1)
 『ゾロアークGX』や『シルヴァディGX』の特性を止めるためのカードです。ハンデスロックが完成した時点で張れれば相手の『デデンネGX』などが解決札では無くなります。ブロアーを採用していないので混沌の張るタイミングが上手い人が相手だと結構苦しいです。

炎エネルギー(8)
 デッキを回せるギリギリのレベルまで削っています。『火打石』と『巨大なカマド』があるので実質10枚感覚です。『メイ』もあるので意外と普通にエネルギーには触れます。かつかつなので『炎の結晶』はトラッシュに3枚炎エネが溜まった時点でどんどん使います。あと1枚増やしたい気持ちはありますが他に削れるところを見つけられなかったのでこの枚数です。

7.採用候補カード

正直今は採用してないだけでいつ採用になってもおかしくないカードも多いです。どれかを採用するなら多分『ポケギア』を1枚削ります。

溶接工
 『エンニュートGX』の奇襲性を上げるためのカードです。マチス→溶接工→ムサコジでバトル場のエネと手札を0枚に出来ます。『エンニュートGX』の存在が世に認知されると必要な1枚になります。

フリーザーGX
 奇襲性は高いのですがこのカードのために、技を使うための「水エネ」、バトル場を入れ替えるための「ポケモン入れ替え」の2枚を追加で採用しないといけなかったので不採用にしました。また、バトル場をこのポケモンでスタートしてしまうといきなり意味もなくサイドを2枚取られるので滅茶苦茶苦しいです。

マタドガス(ホワイトホール)
 相手のサイドが3枚の時にマチス→メイ→ムサコジと繋げることでハンデスに入れたので初めは採用していましたが、逆に言うとそのタイミングしか欲しい瞬間がないのでいつ手札にあっても強いカードに枠を使おうと思い抜けていきました。特に三神相手にはサイド3枚を経由されない試合も多くそもそも使うタイミングが無いことも多かったです。上記の流れ自体は綺麗で強いので採用したいカードではあります。

レアコイル(しょうしゅうしんごう)
 相手のサイドが3枚の時から奇襲を仕掛けることが出来るカードです。マチス・プルメリ・ムサコジと持ってくることでレアコイル1枚からハンデスロックに入れます。初めはマタドガスと一緒に採用することでサイド4枚からハンデスロックに入る動きをしていましたが、そうそう綺麗に決まらない試合も多かったので安定枠へと移っていきました。メタモンからしか進化出来なかったのが欠点です(コイルは枠の都合で採用断念なのと奇襲性が下がります)。

フィールドブロアー
 ゾロアークなどに対してあると超有利になったり、雑にUターンボードを貼って安心しているところを縛れたりするので採用したかったです。ただ、無くてもほとんどの対戦に勝てたので「無いと勝てないと思う時が来るまで入れないでいいや」と思っていたらついに最後まで採用するときが来ませんでした。とはいえ、あると絶対強いカードではあります。

アローラベトベトン
 マーシャドーが止まるので相手のデッキのボール系のカードを完全な死に札に出来る確率がかなり高くなります(ゲッコウガGXが存在するので油断は禁物)。ただし、ベトベターを採用しないとメタモンからしか進化出来ないので不採用にしました。メタモンは流石にエンニュートに進化しないといけない試合が殆どです。ベトベターも優秀な技「もってくる」を持ってはいますが枠の都合で断念しました。

マーシャドー(リセットホール)
 
相手の『混沌のうねり』をトラッシュすることが出来るので無くはないかと思ったのですがスタートで邪魔になったりしそうだと思い採用しませんでした。ブロアーと違いオーキドで持ってこれます。ただし、『オドリドリGX』とタイプが被ってしまっているのが難点です。

オドリドリ(特性バイタルダンス)
 特性で手札からベンチに出すと炎エネルギーを持ってこれます。みちしるべを実質炎エネに変えられるのは大きいですが、ベンチが狭くなるのとスタートして欲しくない・みちしるべは9割方流されるなどの点から使いたい時に使えなさそうと考え入れませんでした。ここを入れるなら『メイ』を増やしたいです。

ミュウ(特性ベンチバリア)
 このカードがあるとこちらをメタってきている『アローラサンドパンGX』が入ったデッキやピカゼクとの対戦が相当楽(というかほぼ勝レベル)にすることが出来ます。ただし、前者は対戦する可能性がかなり低く、後者はミュウが無くても勝てることが殆どなので採用しませんでした。環境の変化によっては必要なカードだと思います。

フーパ・アローラキュウコン
 対GXの壁です。オーロット&ヨノワールなどで壁として出せれば延命出来る可能性があります。下手したら突破出来ず終わるという試合も稀にあるかもしれません。前者はオーキドで出せる代わりに逃げエネが重いです。後者は役割の無くなったロコンを進化出来るので便利な時も多そうですがギラティナ・エレパアサルトサンダーで落ちる、1進化ポケモンという特徴があるので採用の際は環境を読まないといけないと思います。

8.ミラー対策

 自分はまだ採用していませんが世間でエンニュートLOがこれだけ認知されてしまったこととポケセンオーサカの四天王予選の最終戦で実際ミラーを踏んでしまい虚無ったので現時点でのミラー対策として考えられるカードを書いておきます。

ミラーで行うことは基本的にどちらが相手を先に事故らせピッケルコントロールに入れるかということです。この動きを行うために必然的に自分の山を引ききる必要があります。つまり、ミラー戦を制する方法は以下になります。

①相手をスタンプで事故らせてムサコジで手札を全て消しピッケルコントロールする。
②相手の山札を先に0枚にする。

ここで、自分はミラー対策のカードを入れていなかったので1の方法を取った結果案の定ロックが完成するまでに24分かかりました。もちろんそのまま時間切れです(まあ相手にエンニュートが立たずロックに入れたのなんて奇跡に等しかったのですが・・・)。

つまり、ミラー対策として有効なのは1番をすっとばし、2番の相手の山札を0枚にすることです。そんなことが可能かと言われると一応可能です。要は最後に相手の山札を0枚にすればいいだけなので序盤中盤は相手の山を破壊する必要はありません。というか、お互いコントロールに入るために好き勝手「あぶりだす」で引きまくるのでセルフLOが進みます。そうなると最終的に山が無くなるのですが、このとき「リソースマネージメント」だけでは相手の『ジュジュベ&ハチクマン』でデッキを0枚にされるので『レスキュータンカ』で山札を6枚にします。つまり、この6枚を削り切れればバトルに勝つことが出来ます(実は自分が気づいてないだけの生き残るルートがあったらすみません・・・)。この勝ち方が出来るカードでデッキへの採用の見込みがあるカードを以下に記載します。

①レアコイル(しょうしゅうしんごう)
 自身をきぜつさせることでサポートを3枚持ってこれます。大事なのは相手にサイドを1枚取らせる部分です。これにより自分だけ『マチスの作戦』が使用可能となります。よって、マチスを使い『ジュジュベ&ハチクマン』を2回打てれば相手のデッキ6枚を削りきって勝つことが出来ます。コントロールには入らずに相手に気持ちよくカードを引いてもらい最終的にデッキが6枚になったところでレアコイルを出し特性を使いLOを狙うのが一番無難かと思っています。ただし、メタモンを温存しすぎて相手にベトンなどが入っていて先に立てられると面倒といえば面倒です(まあグズマなどの縛り先にされるので立てないとは思いますが・・・)。
ミラー戦以外でも相手のサイドを3枚から2枚に出来る上にハンデスロックに使うカードをほとんど持ってこれるので活躍の機会はあります。

②ミミッキュ(ワザ「なりすます」)
 ワザ「なりすます」で自分の手札のサポートを使えるので『ジュジュベ&ハチクマン』を1ターンで2回使うことが出来ます。レアコイルに比べて奇襲性が高くベトンがいても使えますがバトル場スタートする可能性もあるので一長一短です。ミラー戦以外でも『ムサシとコジロウ』を2回使うのと同時に『プルメリ』まで使えたりするので意外と便利そうです。逃げエネは1なのですぐに『ヤレユータン』に入れ替われるのも強いです(ただし、アブソルがちょっと面倒)。

③マグカルゴGX
 説明不要だと思いますがGX技で相手の山札を5枚削ります。これが通れば【タンカ+てちょう+リソースマネージメント=山札8枚】で相手が粘ってきても『ジュジュベ&ハチクマン』と合わせることで削り切ることが出来ます。ただし、ミラー戦以外ではほぼ不要札になります。

④ペルシアン(おもいしらせる)
 相手の手札を4枚になるように選ぶことが出来るのでミラー以外にもHANDの対策にもなります(でもHANDにはそもそも山削ってたら勝てる気はします)。エンニュートはあぶりだすが使えないとドロー出来ないので相手の手札から炎エネを全部トラッシュに送れば勝ちです。ただし、ミラー性能で見れば相手の山札を0枚にして勝った方が手っ取り早いのと普通のデッキにあまり刺さってないので優先順位は低めだと思っています。一応普通のデッキ相手にも相手の手札からスタンプやグズマをトラッシュに送って次のターンの妨害を防ぐことが出来るときもあります(相手の手札が5枚以上ないと出来ないので限定的な動きですが)。

9.デッキの回し方

~初動(1ターン目)~ 
 初動が1番大事と言っても過言では無く、1ターン目は何としても『ウツギ』か『オーキド』を打ちに行きます。どちらかが手札にあれば『ポケギア』は温存することが多いです。後攻なら『アローラロコン』のみちしるべを狙いに行きます。相手のデッキによりますが後1でバトル場が倒される可能性があるときはロコンを2体用意しながら闘います。1ターン目にデッキを確認したときはサイドにハンデスロックに必要なパーツの何が落ちているか・エンニュートの進化ラインは揃っているかなどを確認するようにしましょう。

~序盤(2ターン目以降)~
 
みちしるべをもし使っていれば手札は9割方流されていると思っていいです。ここで次に大事になってくることは、次の手札でエンニュートを立てられるかどうかです。バトル場は大体きぜつしているのでメイがあれば確実にエンニュートを立てて特性「あぶりだす」まで使えます。もしくはオーキドでも『オドリドリGX』で手札を3枚増やすことが出来ます。序盤はエンニュートを並べられるまで「みちしるべ」を言い続けましょう。

~中盤(エンニュートに進化出来たら)~
 
エンニュートの特性「あぶりだす」を使いまくり可能な限りデッキを掘り進めます。山札を引いてる中でエンニュートが引けたらどんどん立てていきましょう。この時『火打石』や『巨大なカマド』で手札を綺麗にしながら闘うことでスタンプからの復帰性能が上がります。このデッキは炎エネルギーの採用枚数がかなりギリギリなのでトラッシュに炎エネが3枚溜まった時点で炎の結晶を使っていきます。みちしるべする必要が薄くなったらユータンで結晶やマチス・メイなどの終盤また必要になるカードを山札に戻しておきます。

~終盤(ハンデスロック出来る状況になったら)~
 
ハンデスロックに入れる手札と状況が揃えば相手の動きを縛りにいきます。ハンデスロックは『リセットスタンプ』を使って『ザクザクピッケル』をした後は大体以下の流れのどれかで盤面をロック出来る動きを行います。
①マチス → プルメリ → ムサコジ
②『エンニュートGX』のGXワザ → ムサコジ
③カウンターキャッチャー → ムサコジ
④カウンターキャッチャー → マチス → プルメリ → ムサコジ
⑤カウンターキャッチャー → マチス → ムサコジ → ムサコジ
この動きが出来ればあとは次のターンに『ヤレユータン』をバトル場に出し『ジュジュベ&ハチクマン』や2枚目の『ザクザクピッケル』を使ったりした後にワザ「リソースマネージメント」でカードを山札に戻します。この時『ザクザクピッケル』は保険で手札に2枚持っておきたいので1回目の『リソースマネージメント』で2枚戻しておくのがセオリーだと思います。あとは手札の炎エネルギーと相談しながら毎ターン『ジュジュベ&ハチクマン』での山削りと『ザクザクピッケル』のトップコントロールを行います。

 ここで『ジュジュベ&ハチクマン』を1枚で1ターンに2回打つ方法を説明します。まず必要なカードは『マチスの作戦』、『ジュジュベ&ハチクマン』、『ともだちてちょう』です。この3枚と『ザクザクピッケル』で以下のループを行います。
①『マチスの作戦』を使い『ジュジュベ&ハチクマン』(1回目)を使用。
②『ともだちてちょう』でマチスとジュジュベをデッキに戻す。
③『エンニュート』の特性「あぶりだす」でデッキに戻したマチスとジュジュベを引く。
④『ジュジュベ&ハチクマン』(2回目)を使う。
⑤『ザクザクピッケル』で相手のでデッキトップを固定。
⑥『ヤレユータン』のワザ「リソースマネージメント」で『ザクザクピッケル』、『ともだちてちょう』、『ジュジュベ&ハチクマン』をデッキに戻す。
⑦ ①に戻る(手札にマチス、山札にピッケル・ジュジュベ・てちょう)
これで『マチスの作戦』が手札に残り、なおかつループに必要なカードが次のターン全て戻ってくることで毎ターン6枚山削りのループが完成します(ただし、手札の炎エネルギーがある間)。

 あとちょっとしたコツですが相手の山札が8~10枚の時は『ジュジュベ&ハチクマン』を使うのは1回だけにした方がいいです。理由は単純で相手の山札に解決札ばかり奇跡的に残って負けるという負け筋を薄くするためです。例えば残り山札9枚の時に『ジュジュベ&ハチクマン』を2回使うと相手の山札は残り3枚。つまり、この3枚が解決札だけだと『ザクザクピッケル』ではどうあがいても回避不可能となりこちらの負けが確定します。これを『ジュジュベ&ハチクマン』1回の使用にしておくと相手の残り山札は6枚です。こちらは『ザクザクピッケル』を2回使えるのでその6枚の中から解決札ではないカードを取れたら次のターン山札を削り切って勝ちとなります。同じように相手の山札が7枚の時は『ジュジュベ&ハチクマン』を使わずに『ザクザクピッケル』だけを使い相手のトップを不要札にしてしまえば次のターン6枚削り取って勝ちとなります。

10.有利不利デッキと闘い方

 ここ最近シティリーグで結果を残しているデッキに対しての有利不利表は大体以下の感じだと思います。

・レシラム&リザードン 超有利
・ギラマネロ(ウルネク・ガブギラ・アゴアクジ) 超有利
・メルメタル&ルカリオ 超有利
・ドリュウズゼブライカ 超有利(多分)
・グランブル 超有利
・ジラサン 超有利
・ゴルーグ 有利(多分)
・ゾロアーク 有利
・ズガドーンアーゴヨン 有利
・悪タッグデッキ 有利(多分)
・ピカゼク 微有利
・サーナイトシルヴァディ 有利
・レッドパーフェクション(クロスディヴィジョン無) 有利

・三神ミュウミュウ 微有利
・三神ケルディオ 微有利
・サーナイト&ニンフィア 5分ぐらい

・オーロット&ヨノワール 不利
・ミュウミュウ(アローラサンドパン有) 不利
・レッドパーフェクション(クロスディヴィジョン有) 不利

正直ちゃんとデッキが回ればあからさまに不利なデッキ以外には大体有利以上を取って勝てます(有利不利を覆すやぶれかぶれやスタンプからの事故はしょうがないです)。要は相手のやぶれかぶれでどれだけこちらが事故るかみたいなところがあります。特にサイドを1枚づつしか取れないデッキにはほぼ負けません。以下にメジャーなデッキタイプとの戦い方を記します。

【レシラム&リザードン】 超有利
 大体レシリザかヒードランが殴ってきます。でもたまに逃げエネ1のポケモンだけで戦ってくる上手い人もいます。しかし、どうあがいてもサイドは1枚づつしかとられないので最悪サイド2枚までは我慢してマチス→プルメリ→スタンプムサコジで縛るなりエンニュートGXでバトル場のエネを枯らすなりすればまあ勝てます。当たったらラッキーな相手です。レシリザはプルメリでは逆鱗を使ってきて面倒なので出来るだけエネを全破壊することを狙いましょう。

【ギラマネロ系(オーロット&ヨノワールGX以外)】超有利
 
大体カラマネロで縛れるのでイージーゲームです。アゴアクジが相手の時はサイド2枚になったタイミングで相手にターンを回すと負けなので必ずそこでハンデスロックに入れるように立ち回ります。スタンプやマーシャドーもそこまで積んでないデッキなので簡単に勝てる部類です。

【ピカチュウ&ゼクロム】 微有利
 やぶれかぶれ以外はタッグボルトのみが負け筋です。サイドの3枚取りは流石に厳しいのでオドリドリを置きたくなっても置かなくて良い場面では置かないようにして戦いましょう。基本的にタッグボルト狙いでバトル場にエネを集めたタイミングでエンニュートGXのGX技を使用出来ればエネルギーを貼りなおすことが出来ず勝てます。

【ゾロアーク・シルヴァディ系統】 有利
 相手とのスタジアムの張り合い、正確には『混沌のうねり』の破壊レースに勝てれば余裕な相手です。フィールドブロアーを採用すれば特に不安も無く勝てますが今の構築でも基本的に負けないと思います。マーシャドー(リセットホール)にUターンボードとダブル無色を貼れば大丈夫だと思っている相手には『エンニュートGX』の下技で110を叩き出し気絶させて分からせてあげましょう。ハンデスロックに入るターンにマーシャドーさえ倒してしまえば『ゾロアークGX』や『シルヴァディGX』の火力では『エンニュートGX』を倒せないのでサイドを取られず次のターン『プルメリ』でエネルギーを割りロック完成です。また、スタンプやグズマを使うために相手はかなり特性『とりひき』などを連打するので早めに『ジュジュベ&ハチクマン』を使っていけば縛るまでもなく山切れで勝てたりします。

【三神ミュウミュウ】 微有利
 オルタージェネシスGXがきついにはきついですが逆に言うとこの技以外に怖い要素はあまりありません。オルタージェネシスを使うためには相手はコチラのポケモンを落とせないターンが絶対に生まれます。そこでエンニュートをどれだけ立ててデッキを回せているかが勝負になります。とはいえ、無人発電所も積んでいないデッキなのでオドリドリGXを置いて戦えるのでそこまで怖がる相手ではないと思います。注意点はオドリドリGXは初めから置くのではなくサイドを2枚取られたタイミングに置くことです。最初から置いておくとオルタージェネシスからオドリドリGXを取られてサイドを3枚与えることになってしまいタンカなどからオドリドリGXをもう一度ベンチに出しにくくなってしまいます。

【サーナイト&ニンフィアGX】 5分?
 攻撃に入るまでが遅かったりサイドは1枚づつしかとれなかったりでそれほど怖い敵に思えないように思えますがGX技の『ミラクルマジカルGX』がかなりきついです。これを打たれると手札が0枚となりこちらのトップドロー勝負になり、ここで1・2ターンで解決札を引かないとバトルに負ける確率がかなり上がります。このデッキとやるときは『プルメリ』を使って盤面のエネルギーが6枚に到達しないように戦うことが結構大事です。それさえ出来れば逆にそれほど辛い相手ではありません。またGX技から復帰しやすいように山札から不要札を早めに無くしておくと吉です。

【非GXなどのデッキ】
 最近噂のゴルーグなどはユータンやゼブライカと組んでいるので不利そうに思いますがゼブライカはその特性上自分で山札を減らしてくれているのでジュジュベを打ちながら相手のデッキのエネルギーをトラッシュに送りつつプルメリなどを交えて相手のエネルギーを割れば勝てると思います。とはいえ、基本的に縛るポケモンさえいれば非GXポケモンのデッキには中々負けないです。

11.『エンニュートLO』への対策

 正直型によって有効な対策が違うので「これ!」っていうカードはかなり少ないです。それでもとりあえず有効なカードを上げていきたいと思います。

①アローラサンドパンGX・マニューラ
 基本的にエンニュートLOにベンチバリアの『ミュウ』が入っていなければアローラサンドパンGXのGXワザだけで勝てます。ただし、逆に言うと『ミュウ』が入っていると一気に勝ち筋が無くなるので相手の構築次第かなとは思います。最近はピカゼクも流行っていたり『アローラサンドパンGX』を採用したデッキが結果を残していたりするので警戒されて『ミュウ』が入っていてもおかしくはないです。

②ヤレユータン(さいはい)・ゼブライカ(はやがけ)など
 無人発電所で止まらないため非GXで手札を増やせるポケモンをベンチに置かれると結構嫌です。オーロット&ヨノワール対策にもなるので環境的には採用する価値がありそうです。ただし、それぞれ長所短所があります。
【ヤレユータン】
長所:ネストボールなどから簡単にベンチに出せる。1枚採用でお手軽。
短所:逃げエネ2でキャッチャーの的。
   手札が使えない札3枚以上になればロック状態になる。
   『アローラベトベトン』でとまる。
【ゼブライカ】
長所:手札にコストが無くても使える。逃げエネ1でボードで0。
短所:1進化なので安定して立てるのが地味に難しい。
    特性で不要札以外もトラッシュに行く。
   連発すると自分で山破壊を進めていくことになる。

③ゾロアークGXorシルヴァディGX と リセットホール2体ベンチ
 最近思いついた対策です。無人発電所を貼ってバトル場を「リセットホール」の『マーシャドー』で縛ってもベンチにもう1体いたら流石に止めきれません。ここに『混沌のうねり』まで出されていたらなおさらです。エンニュートLO側には『アローラベトベトン』が入っている可能性もあるので進化出来そうなところから優先的に落としていけば特性がとまらず最後まで殴り勝てると思います。ただし、特性を使いすぎると山札が減りすぎて縛る必要も無くLOされる可能性もあるので立ち回りは気を付けないといけないと思います。

④オムスター(かせきのしがらみ)
 グッズロックされると『ザクザクピッケル』どころか『レスキュータンカ』すら使えません。スタンプも使えないので手札を流すことも出来ないのでバトル場のエネルギーを破壊されても動けるようにベンチに殴れる状態のポケモンと手札に入れ替え系のカードがあればほぼほぼ勝てると思います。

⑤オーロット&ヨノワールGX + 手札流せるカード
 「やぶれかぶれ」や『ジャッジマン』で手札を流されながらワザ「ナイトウォッチャー」を使われると流石に立て直すのが難しいです。先で挙げた2枚は言わずもがな、『リセットスタンプ』の後に技を使われて4枚にされるだけでもかなり苦しいと思います。 ただし、『トキワの森』を張ると「あぶりだす」用のエネルギーを用意されるので張らないように戦う必要はあると思います。無人発電所を貼ってないと『オドリドリGX』で立て直される可能性もあるので型によるところではあると思います。

⑥先2クロスディビジョンGX
 言うまでもありませんがレッドパーフェクションなどに先攻2ターン目でクロスディビジョンを打たれるとまあ無理です。最悪2ターン目に打てなくても後半にエンニュート2体を落としながら「やぶれかぶれ」などを絡めるだけでもかなり効くとは思います。

⑦ペルシアン(おもいしらせる)・エイパム(ひきぬく)
 それぞれ相手の手札を減らせるカードです。『ペルシアン』は相手の手札から「選んで」4枚になるようにトラッシュに送るので炎エネルギーに触れるカードを全て引き抜けば相手のトップが炎エネに触れるカードじゃない限り止まってくれます。『エイパム』は相手の手札を5枚になるまで「ランダムで」トラッシュに送ります。たねポケモンなのでお手軽ですが如何せんランダムなので「あぶりだす」が止めきれなかったり『ヤレユータン』で普通に立て直されたりする可能性もあります。

⑧オルタージェネシスGX
 なんだかんだエンニュートLOを使っているとこの技を打たれると心臓に悪いので相手にしたくはあまりないです。ただし、この技を打てば勝てるという訳ではないです。むしろ三神系のデッキはエンニュートLOからするとLOを達成しやすいデッキです。オルタージェネシスを打ちながらどれだけ相手の妨害が出来るかがカギになると思います。

⑨やぶれかぶれ・ジャッジマン・リセットスタンプなど
 なんだかんだで手札を流されるのが1番嫌です。リセットスタンプは意外と立て直しが効くのですが前者の2枚は手札が4枚になるので止まることもまあまああります。1回や2回なら立て直すことも出来ますがそれ以上打たれると流石に厳しいことが多いです。逆にいえば1枚さしたぐらいでは止めきれないので対策として考えるなら複数枚積まないと最大限の効果は発揮出来ないと思います。

12.あとがき

 ここまで長々と自分の話にお付き合いいただきありがとうございます。エンニュートLOはずっと温めていたデッキだったので書きたいことは山ほどあったのですが大体言いたいことは言ったかなと思います。もうこれ以上触ってバランスを崩したくないという所まで練り上げたつもりですが、まだ自分が気づかなかった改善点があるかもしれないので一度試しに組んで回してみて欲しいです。ブロアーなどのカードは好みの部分なので適宜使い手の裁量で入れるか入れないか決めて欲しいと思います。今後のシティでエンニュートLOを使う予定がある方はデッキの知名度が爆上がりしてしまっていて向かい風な部分が大きいですが、対策を怠っているデッキにはプレイミスさえしなければほぼほぼ勝てるのでとにかく色々なデッキと練習することが大事だと思います(自分もここ最近の大会で使ったときの負け試合は全て自分のプレイングミスです)。今の環境だと『フーパ』や『ミュウ』を入れてオロヨノタッグや『アローラサンドパンGX』に強く出れるような構築にした方が良いかもしれません。使ってみていただいた上での改善点などございましたら是非Twitterの方などで教えていただけると幸いです。


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