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【GA technologies】当社の相当ボリュームのある決算説明資料ができるまで<裏IR系Advent Calendar>

こんにちは。
GA technologiesのIR担当です。

この度、当社はさまざまな方々が12月に日替わりでIR関連のnoteを投稿していく『IR系Advent Calendar』に参加しております!

今回は表・裏IR系Advent Calendarがあり、面白くてためになるIR系noteが投稿されておりますので、ぜひ以下のリンクよりをご覧ください!
ちなみに、本日の表IR系Advent Calendarは同じ不動産業界のTSUKURUBAさんです!

当社は、2023年10月期からnoteを通してMonthly Reportで月々のニュースをお届けしたり、決算説明会のポイントや質疑応答の解説記事などを投稿してきましたが、IR系Advent Calendarへの参加は初めてとなります!

今回は【ピックアップ特集】として当社の決算説明資料ができるまでの過程を紹介します。

当社の決算説明資料は100ページ超とかなり内容が豊富です。
表IR系Advent CalendarでさんまIPOさんの「じゃあIR資料は何分で読むんですか?」で衝撃の「3分インプット」の記事がありましたが、私たち企業サイドは試行錯誤をして知恵を絞り、時間もかけて作成していることをぜひ知っていただきたく今回のテーマにしました。

なお、他社の決算説明資料の平均ページ数を調べてみたのですが、プライム時価総額上位10社は平均50ページで、グロース市場時価総額上位10社は平均48ページでした。※

※当社調べ、2023年12月19日時点の時価総額。プライム市場、グロース市場ごとに、通期の決算説明資料を開示している時価総額上位10社の通期決算説明資料ページ数を平均

直近の当社の通期決算説明資料105ページは上記の平均と比較し約2倍であり、かなりボリュームが大きいものであることがわかります。

その資料がどのようにして作られているのかという過程を皆さんに知っていただきたく、解説します!また、後半では私たちIR担当が作成において日々意識していることや工夫していることについても紹介しておりますので、最後まで読んでいただけますと幸いです!


決算説明資料作成のステップ

STEP 1: ブレスト段階

当社の決算説明会は3月、6月、9月、12月の年4回行われますが、資料作成は、前回の決算説明会が終わった1ヵ月後ぐらいから始まります。今回の通期決算の場合は、10月半ばぐらいから本格的に準備をスタートしました。

まず、CEO、CFOとIRチームでブレストミーティングを実施します。前回の決算発表後にいただいた個人・機関投資家様の声をとりまとめ、質問数などの分析を行い、いかにして最適な形で当社の魅力や成長性を伝えられるかの他、今回の発表で伝えたい肝の部分等についてディスカッションをします。

この段階のミーティングでは、全員でオープンに意見交換を行い、ホワイトボードを活用しイメージを伝えたり、様々な参考資料なども参照して、熱いディスカッションを行います。

色々な議論が繰り広げられる会議室で、IR担当者は一言一句を一つも逃すまいと議事録を取っています(笑)

白熱ディスカッションの模様

ブレストミーティングはだいたい1~2時間程度を複数回実施し、徐々に資料全体の構成や内容が決まってきます。

このブレストで「今回はこういうところを伝えたい」、「ここも説明しないとわからないと思う」、「投資家さんからこういったFBがあった」等々を詰めながら、議論をしていくと、いつの間にかページ数が膨れ上がってしまいます。ページ数が多いのは伝えたい熱量が多いためだとご理解いただけますとありがたいです。

STEP 2: 資料の作成開始

ある程度資料全体のイメージが決まり始めると、ブレストで出たアイデアを実際にPower Pointを使って形にします。出たアイデアをそれぞれのページでどのようにして言葉・図・データで明確に伝えていくのかというのを考え、デザイン含めて1枚ずつIR担当者が作っていきます。

特にイメージ図については、試行錯誤が必要なものが多く、図を作ってみては、作り直すというのを繰り返し、最初の案が採用されることはほとんどありません😭。また、作成はしたけれども、やはりいらないねとなり、ボツになる資料も毎回数枚は存在します😭😭。

FBなどをもらいながら少しずつ改善していき、4つ目や5つ目くらいの案になってくると、徐々に資料の質が上がって来て、最終的に納得できる形になります。

直近の通期決算説明資料の以下のページもそのような過程を経て作成されました。

<途中経過>

<完成版>

P.42 10年後の世界

<途中経過>

<完成版>

P.52 RENOSYマーケットプレイス中長期戦略

STEP 3: 資料を完成版に近づけていく

これだけ、毎Qの単位で、新規に説明資料のページを追加している企業さんはほとんどないのではないか、というぐらい新規ページを決算ごとに作成しています。そして、決算発表の2週間前ぐらいになるとそれぞれのページのデザインや資料全体の構成がおおよそ固まっていきます。(もちろん、最後の最後までより良い資料にするための改善は続きます、、、)

ここからは資料全体の体裁面を揃え、より高いクオリティの資料を作り上げるために何度も資料を見直して、コメント含めて細かい調整や修正を行い、完成版に持っていきます。

また、当社は英文での決算説明資料の開示も同時に行っているため、英文担当は、この段階で英文資料も同時並行で作成を進めます。さらに新規投資家様向けの「コーポレートストーリー」の和文、英文資料、FACTBOOK、適時開示があれば、適時開示(和文、英文)も同じく同時並行で作成していきます。

そのため、決算発表日までの2週間は大詰めということで、毎回怒涛の日々を過ごしております。ただ、その分、数か月をかけて作成した決算説明資料を決算発表日に開示できたときの達成感は本当に他では味わえないものがあります。とはいえ、開示のギリギリまで数値チェック、誤字脱字チェック、英文資料とのミラーリングを行い、開示後はすぐに決算説明会の準備となるので、完成の感慨にふける暇はありません。

今回の通期決算説明資料も、投資家様よりいただいたご意見を元に議論を重ね、特に資料が多すぎるという💦ご意見を元にアップデートを行いました。例えば、当社理解にとって重要なポイントを厳選して伝えることを意識し、重要KPI指標を明記、連結の業績部分は8ページから6ページに、RENOSYマーケットプレイスの業績部分は7ページから4ページに、ITANDIの業績部分は9ページから4ページに減らしたのですがお気づきでしょうか。削った分の資料はAppendixに移動し、従来通り細かい数字の開示を行っております。さらに重要KPIハイライト部分でAppendixにもっていったものはAppendixページ数を記載しています。

P.30 ITANDI 重要KPIハイライト

また、業績部分を中心にご覧になりたい方のために、資料を第一部と第二部に分けて、さらに第一部は従来よりもページ数を少なくし38ページ までをみればわかるようにしました。

その他の工夫も重ねて、前期2022年10月期の通期決算説明資料の124ページから、今回105ページへと19ページもの削減に成功しております!(それでも十分多いのですが💦)

この作成の過程を想像しながら、改めて資料をみていただきたいです!

【2023年10月期 決算説明資料 和文】
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3491/tdnet/2371462/00.pdf

【2023年10月期 決算説明資料 英文】
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3491/tdnet/2371463/00.pdf

【コーポレートストーリー 和文】
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3491/ir_material_for_fiscal_ym/146826/00.pdf

【コーポレートストーリー 英文】
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3491/ir_material_for_fiscal_ym3/146833/00.pdf

【FACTBOOK】
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3491/ir_material_for_fiscal_ym/146825/00.pdf

IRとして資料作成で意識・工夫していること

当社IRチームが資料作成において意識していることのほんの一部を紹介します!

①日頃から「良い資料」を見つける!

IRでは、常に決算説明資料の質の向上を目指しています。そのために、日頃から色々な国内外の企業のIR資料を見て、資料の構成・ページのデザイン・言葉遣い・開示内容を勉強しています。

また、職業病なのでしょうか(笑)、郵便に届いたチラシのちょっとした図や本屋などに並ぶ雑誌のページなども、何か参考になるものがあれば、チーム内で共有し、次回の資料作りのアイデアの種にしています。質の高い表現はもちろん、質の低い表現も反面教師として、どのような見せ方が受け手に伝わりにくいのかという勉強になります。

②資料に統一感を出すために、色やフォーマットの統一をする!

当社は会社全体の資料作成のルールがあり、色やフォントが決められております。決算説明資料を作成する際にも、使用する色を限定し、具体的には、黒(2色)、白、青(6色)、ピンクのみの使用をしております。

ピンクは特に強調したいポイントがあるとき以外は使っておらず、基本的には青を工夫して使用することで分かりやすさを保ちながらも、統一感を意識しています。

また、他社さんもされているかと思いますが、資料には枠を用意し、ある程度適度な空白を出すようにして視認性にも注意を払っております。

③株主様、投資家様の意見を積極的に聞いて反映する!

こちらは今回のnoteでも何度か述べてますが、当社は、IR活動を通じて、日頃より株主様、投資家様から当社へのご意見を頂いており、それらのご意見は会社として成長するための大きなヒントとして捉えております。

そして、決算説明資料などのIR資料を作成する際には、いただいたご意見を当社内でまとめ、議論をし、資料の改善に取り組んでいます。そして、アップデートした資料についてさらに投資家さんにヒアリングをし、というように資料のPDCAを回すことを最重要視しております。

ですので、資料でもIR活動でもどんどん忌憚のないご意見をいただければ幸いです。

最後に

当社の「相当ボリュームのある決算説明資料ができるまで」はいかがでしたでしょうか。

決算説明資料が開示されるまでの(過酷な)過程が少しでも伝わっておりましたら幸いです!本当に毎回、魂を込めて作成しておりますので、3分といわず、ぜひ5分は読んでいただけますと嬉しいです。FY2024も、よりレベルアップした資料を皆さまへご提供できるよう精進してまいります。

明日の裏IR系Advent Calendarは、竹川美奈子さんです!
竹川さんは、資産形成や投資のすそ野を広げる活動にも長年取り組んでおられ、ご著書も多数出されていますので、明日の裏IR系Advent Calendar noteの執筆も楽しみです。

また、当社に対してご意見やご質問がございましたらお気軽にご連絡ください。

IR問い合わせ先:ir@ga-tech.co.jp

注意事項
本記事は、情報提供のみを目的として作成しております。日本、米国及びその他の地域における有価証券の販売の勧誘や購入の勧誘を目的としたものではありませんのでご留意ください。


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