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【悪役】帰ってきた素晴らしき悪役列伝 第8回 「一柳万才」

※本記事はネタバレを含みます

ゲーム「逆転検事2」に登場。

元検事局局長であり、検事審査会会長の会長でもある。

実質的には本作シリーズの検察のトップであり、司法のトップでもあるが…性格は飄々としており涙もろくゴーグルがなければ涙があふれてしまうという性格の持ち主であり、末端の検事に過ぎない御剣にもフランクな姿勢を貫いている。

1のラスボスであった狩魔豪の上司でもあり、狩魔の娘だった冥とも面識があり彼女からも「オジサマ」と親しまれている。

本作のライバルである一柳弓彦検事の父親であり、「バカ息子」と言いつつも息子との仲は非常に良好である。

というのは彼の表向きの顔で、その裏では闇オークションの顔役であり検事審査会会長というポジションを利用し、邪魔者を暗殺したり恫喝して黙らせたり社会的に抹消していた冷酷な悪党である。

その粛清の手は身内であろうと容赦せず、関わりのあった刑事や部下を暗殺したりしており、はたまた小国であるとはいえ諸外国の大統領すらも暗殺している。

その影響力の強さは本作の黒幕であるラスボスからも「怖い」と恐れられてしまっている。

恐らく息子の教育の姿勢についてもめたであろう自分の妻すらも暗殺していることを暗にほのめかしている。

さらにファンから本作シリーズの最大の外道であるともいわれており、本作シリーズの根底に関わっている「DL6号事件」すらも彼が狩魔豪にパワハラを起こしたがきっかけでおきたのだとされている。

と考えればシリーズの諸悪の根源でもある。

狩魔豪にしても彼からすれば優秀な部下であったが、そのカンペキ主義は彼からすればいずれ邪魔になるため排除した趣きが非常に強い。

さらに息子に対しても厳しくも愛がある父親とふるまっているのは表面上であり、息子である弓彦すらもコマの一つでしかないとおもっており…「バカ息子」といってるのは本心からの罵倒であった。

彼の本性を知った冥からも呆れられてしまい、傲慢な彼女ですら弓彦のことを真剣に感情移入して憐れむ始末であった。

籠目 つばさ殺害事件について捜査をしていった本作の主人公である御剣検事の手により彼の本性が明かされていったが、様々な方法で捜査妨害を重ね御剣の検事生命すらも破綻に追いやってしまいかけていた。

しかし、数多くいた御剣の協力者たちの助力のおかげでとうとう彼の年貢の納め時と相成り…彼は別件での罪が重なりとうとう法廷の場に立たされることとなった。

だが、この一柳万才という男はそこであきらめるような男ではなかった。

彼の裁判を担当する裁判官すらも恫喝し有利な条件での判決を進めようとしていた…非常にしぶとく往生際の悪い男である。

ここまで書くとシリーズ最大の悪役にふさわしい八面六臂の暗躍っぷりであるが、大物すぎるがゆえに小物を甘く見たのが彼の弱点だった。

彼の法廷に突如、息子である弓彦が乱入をしてきたのだった。

愛する父を滅ぼすことをためらっていた弓彦は御剣と冥にハッパと気合を入れられ、胸を張り父にとって都合の悪い証拠を提示した。

皮肉なことに彼は最もばかにしていた息子の手で始末をされてしまうのであった。

長い間、法曹界を支配していた悪の帝王はとうとう断末魔の悲鳴を上げながら有罪判決を食らい自滅していった。

大物であるがゆえに身近にいる小物を顧みることができなかった、その警戒心の薄さは彼の欠点であったといえるだろう。

と書くとラスボスらしいが、実は本作は「逆転裁判」本編シリーズの番外編でしかなく…おまけに一柳万才自身はラスボスではなくその前座の中ボスでしかなかったのだ。

ここが本作「逆転検事2」の悪いところであり、まるでゲマとミルドラースのように中ボスである彼が暴れすぎてしまうあまり大ボスである黒幕の存在が薄くなってしまうのである。

とはいえ、ここまで残忍でシリーズの諸悪の根源になってしまう中ボスはほかにおらずこいつの存在感をさらに引き立たせてしまうのであった。

もうこいつ以上の悪役を生み出すことは不可能だろう。


陰湿性:S (逆転シリーズ最大の悪役であり、諸悪の根源)

頭脳:S(法曹界のトップであり、口先だけで他人を操るサイコパス)

強さ:B(目立った戦闘力はないが、65歳にしては腹筋バキバキのマッチョマンで人殺しに躊躇がないので恐らく強いかもしれない)

主張:B(主張や思想は薄いが、彼の帝国を長続きさせたいという野心はあった)

人望:B(息子からは完全な尊敬のまなざしでみられていたが、とうとう裏切られた)

権力:S(検察すらも思いのままに操ることができる)





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