【映画】「ウトヤ島、7月22日」ストレスフルエンターテイメントの傑作
今年に入って中途半端な駄作しかみてなかったので「あ~いい映画ねーかな・・・・」と思ってたらこれが出てきた。
これはねぇ、なかなか怖いですよ。
見終わった後、まじでお口あんぐりでした。
こんな事件が割と9年ちょっと前に起きていたというのが信じられない。
マジで劇中でスマホが普及しているのに警察はなにをやってたんだと呆れかえてしまう。
2011年に起きたノルウェーの連続テロ事件で実際におきた複数の人間の証言から架空のキャラを使って作られたそうだ、この作風に5ちゃんねるではクレームがあったが・・・まあこれは正直仕方ないんじゃないだろうかと思っている。
思い返せば日本ではこの当時3.11が起きていたのであまり問題になっていませんでしたね・・・。
世界最高の福祉国家として名高いノルウェーで移民を推進してるノルウェー労働党の青年部のサマーキャンプをおこなっていた孤島でいきなり銃を乱射する男が現れ、多くの死傷者が出た事件で本作はそんな島でいきなり事件に巻き込まれた少女の地獄めぐりに付き合うような内容である。
主人公はセガールでもシュワちゃんでもなく、ただの凡人であるためたった一人の狂人相手になにもできずただただ友人や同じ子供を肉塊にされるのを眺めているだけでしかない。
そして、仲の悪い妹がおり彼女を探すために心血を注ぐがその選択がかえって裏目にでてしまうというまさしくオールストレスフルのような内容である。
アニメや小説でちょっとぐらいのストレス展開で値を上げてしまう軟弱な日本人の20-30代にはこれは受けないだろうなあ・・・・。
ホント日本人は軟弱になってしまいました。(どうしようもない)
あとこの映画についてだが、音がすごく使い方がうまい。
ハリウッド映画でありがちな悲壮的な音楽はほとんどなく、現実の世界は無音であることを雄弁に語るように無音の静寂が映画館を包み込む、人間の命や尊厳なんてものはこの雄大なノルウェーの自然の前ではまるでクソカスの役に立たないといわんばかりの無慈悲さである。
そしてまた、銃撃の音がまぁ怖い。
まるで天の神ゼウスが放ついかずちの音か、ゴジラの咆哮のように銃撃音が情け容赦なく響き人はその中で悲鳴をあげ死んでいくしかないのだ。
人を殺すということは最も倫理から離れた行為であり、いわば神に近い行為といってもいいのできっと殺しまくってたやつは最高に気持ちがよかったのだろう。怖い話だ。
最近の生ぬるい映画ばかりになったハリウッド映画、クソ生ぬるいアニメと毒にも薬にもならない骨抜きコメディ映画ばかりになった日本映画・・・。こんなもんにうんざりしたあなたにはおススメだ。
ぶっちゃけこれは戦争映画というより政治を題材にしたホラー映画といったほうがいいだろう。
と、褒めちぎったが何回も同じような場面が繰り広げられることが多く途中で眠たくなってしまうかもしれない。(俺は何度かそうなった)
また明らかに「これ創作されたキャラだろうなあ」というウザキャラの男と主人公が二人だけになる展開がありこれがまたストレスをかりたてる。
そこらへんが耐えられる人だけが本作をみれるだろう。
俺は大丈夫だったので、みれた。
総合的に言えば
80点ぐらいだろう。
観る人を選ぶのではないだろうが、鬱展開などがOKな人にはおススメである。
余談ではあるが、犯人の男の頭の中では「レイクエム・フォー・ドリーム」の中で出てきたこの曲を流していたらしい。
ちなみにこの曲はロードオブザリング二つの塔の予告編でも使われ、使い方を誤れば英雄的な曲になってしまうのだ。
実際は麻薬におぼれて善良な人間たちが堕落していく映画なのに・・・。
きっとこの犯人の中では邪悪なオーク=移民やその支持者である左翼を打ち倒す気高い勇者のつもりだったのだろう。現実と妄想の区別がついてないのである。
早い話がアホである、アホ。
こんなアホが称賛していたのが日本の社会であるらしい。(笑)
日本も現在進行形で移民が増えているし、元々を言えば朝鮮人や中国人やイラン人など移民で溢れていたのが日本だというのにそれも気づかないとはまさに絵に描いた餅を喉でつまらせたバカといってよいだろう。
こんなアホの言うことに左右されちゃダメだよ!?
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